ユニオンへの対応方法
本掲示板、いつも参考にさせていただいています。
ユニオンから、退職した社員の労災申請に関して申し入れがあり、その対応方法についてについて相談させていただきます。
(本件は相談No.A003380のその後です)
1.在職時
A社員は在職中から精神状態が不安定で、自殺を図ったことがありました。A社員が言うには、その原因は同じ事業所に勤めるB社員のいきすぎた指導(言葉)にあるので、パワハラ被害だということです。
2.事実確認
上記の報告を受け、事実確認と今後の対応方法協議のため、その事業所に出向いて他社員からのヒアリング等を実施。
A社員とは直接は会っていません。
事実確認の結果としては、主に他社員のヒアリング結果から、B社員がA社員に対して行っていたのは、他社員に対するものと何ら変わらない業務上の注意で、まったくパワハラといわれる範疇ではないと判断しました。
3.退職後
その後、A社員は退職。数ヶ月過ぎたところで、ユニオンから「A社員から労災申請に関する委任を受けたので申し入れに行きたい」旨の連絡があり、書面を持って来社。A社員はパワハラにより被害を受けたので労災申請申請をすると共に、会社やB社員に対して損害賠償を請求することもあると言ってきました。(抑うつ状態との診断書も持参)
ひとまず、発生に関する経緯が書かれた書類等一式を受取り、内容を確認させてもらうということしました。パワハラとは認識していない旨はその際に説明しています。
経緯に関しては当社認識とは齟齬があり、自殺を図るほどA社員を追い込んでしまうようなことはなかったと判断しています。
ユニオンに対して、事故および発症は業務に起因するものではないので、事業主として申請内容の証明はできない旨を回答しようと考えていますがいかがでしょうか?
何か注意すべきことはあるでしょうか?
ご教示お願いします。
投稿日:2010/08/05 12:10 ID:QA-0022192
- *****さん
- 東京都/その他業種(企業規模 301~500人)
この相談に関連するQ&A
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。前回回答させて頂きました服部です。
ご相談の件ですが、ユニオンに対して協議に応じ真摯に対応される事は必要ですが、その主張内容が事実に反している場合には要求に応じる義務はございません。
文面のパワハラに関し客観的に見て行き過ぎた指導もなく、また産業医等専門家の判断等を参考にした上で業務上精神面への悪化に繋がったとは全く考えられない場合であれば労災申請する必要性もないでしょう。
しかしながら、メンタルヘルスの悪化と業務との関係に関しては判断が難しい事柄ですし、ユニオンが敢えて損害賠償まで求めているということであれば会社の方で気付いていないような何らかの業務災害と判断できる証拠等を握っている可能性も完全には否定出来ません。
以前も回答させて頂きました通り、この種のトラブルは個別詳細事情を見なければ正確な判断は不可能ですし、実際訴訟になる可能性も生じているわけですので、当掲示板で明確な回答をさせて頂くことは正直困難です。両者見解が異なっているようですし、被害を強く主張してくる場合にはさらなる具体的根拠をユニオン側にお尋ねされるとよいでしょうが、対応を誤らない為にも安易な即答・反応は絶対に避け、やはり労働問題に詳しい弁護士に直接相談された上でしかるべき対応を取られる事をお勧めいたします。
投稿日:2010/08/05 13:50 ID:QA-0022199
相談者より
早速のご回答恐れ入ります。
各所に相談、情報収集の上、慎重に対応するようにします。
ありがとうございます。
投稿日:2010/08/05 15:18 ID:QA-0040875大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
- この回答者の情報は非公開になりました
労災と対応
真摯に対応すべき事案ですが、会社側の調査を主張しても客観性は争われるでしょう。
単なる注意といいますが、それは当事者たる管理者の主張であり、自殺未遂を図ったことは大きいです。
したがって、会社にも管理監督責任があるかもしれないという姿勢を見失うべきではないです。
投稿日:2010/08/05 17:33 ID:QA-0022206
プロフェッショナルからの回答
- この回答者の情報は非公開になりました
弁護士を立てて、全社体制で対応を
ことの真偽や責任の所在はともかく、訴訟にまで及ぶ恐れがあるということで、十分な態勢で対応を取って下さい。
顧問弁護士の介入はもちろん、労働関係に強い弁護士へを交えた、対策本部を立ち上げ、しっかりと対応すべきでしょう。
「同じ事業所の社員」同士ということで、上司部下でもない中で自殺に至るほどのパワハラがどんなものか想像がつきませんが、訴えることを止めることは出来ませんので、対応する体制作りをするしか手は無いと思われます。その中で回答につきましても検討して、慎重に進めていただくべきと存じます。
投稿日:2010/08/05 17:58 ID:QA-0022210
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。
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