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HRペディア 掲載日:2018/09/28

【ヨミ】サイヨウ 採用

企業経営における経営資源は、一般的に「人、モノ、カネ、情報」の四つだと言われます。そのなかでも特に重要なのは「人」であり、人を企業に招き入れるために行うのが「採用」です。どのような人を採用するかは、その後の企業経営を大きく左右するため、ビジョンに則った戦略的な対応が求められます。

1. 採用とは

採用は、人事の業務の中で大きな割合を占めるものです。より戦略的に採用することで、人事は大きな付加価値を生み出していくことになります。

より良い採用を行うためには、そもそもなぜ自社は採用をしなければならないのか、採用を有利に進めるための「力」とは何か、今の社会の採用活動はどんな状況なのかを理解しなければなりません。

採用の目的

採用を行う目的は、利益を出すことに貢献できる人材の獲得です。

経営的な観点から見ると、採用は企業にとって大きな投資。仮に一人の社員を新卒から定年まで雇用し続けると、数億円ものコストがかかるといわれます。そのため、採用するべき人材を間違うと、会社にメリットどころか、デメリットをもたらすことになってしまいます。

自社の風土・経営理念に合う人材が、会社の未来をつくる

社員が業務をうまくこなし、利益に貢献するためには、仕事のスキル習得だけでなく、社内の人間関係構築など、インナーコミュニケーションも重要です。そのため、タイプや価値観が自社とマッチした人材を採用することが求められます。自社の経営理念や企業風土に合った人材を採用しなければ、入社後に能力やスキルを生かすことが難しくなります。ミスマッチが原因で早期に辞めてしまうことになれば、本人と会社の双方に禍根を残すことになりかねません。

採用活動においては経営戦略の下、自社の5年後、10年後を想定し、それを担うべき人材を多面的に判断して獲得するという、中長期的な視点が求められます。

他社と差をつける「採用力」

他社と差別化を図り、自社が求める人材を獲得し得る力のことを「採用力」といいます。採用力には三つのポイントがあります。

【"採用力"3つのポイント】
  1. 企業イメージ
  2. 労働条件
  3. 採用コミュニケーション力 ◀ やり方次第ですぐに変えられる

上記のうち、「企業イメージ」「労働条件」を早急に向上させるのは困難ですが、「採用コミュニケーション力」はやり方次第で、すぐにでも変えることができます。

採用コミュニケーションの向上は、自社で働く価値の言語化から始めよう

採用コミュニケーション力を向上させるには、まず自社の「採用ブランド」として、自社らしさ・自社の強みをしっかりと確立しなければなりません。これが採用マーケットの中で訴求する要素となります。

次に、求職者とコミュニケーションを取りながら相互理解を深め、自社に対して「応募したい」「入社したい」という意志を喚起させます。具体的には、採用ブランドを訴求しながら、求職者にとって自社で働くことの意味は何なのかを言語化し、求職者それぞれに独自性のあるメッセージを発信します。

日本の採用活動の歴史

日本企業独自の採用手法として、「新卒一括採用」が挙げられます。その変化を知ることは、今後の日本の採用活動を考える手掛かりになるでしょう。

新卒一括採用の特徴は、既に労働市場に参入している就業者や失業者とは別枠で、大学・大学院・高校の卒業生を採用すること。ここが即戦力を求める中途採用とは大きく異なります。日本企業の多くは従業員を長期に訓練し、自前で人材を育ててきました。新卒一括採用は、対象となる新たな労働力を採用することを目的としています。

好景気をきっかけに新卒採用が誕生。高度成長期には競争激化
好景気をきっかけに新卒採用が誕生。高度成長期には競争激化  

新卒採用の歴史をひもとくと、約100年前にまでさかのぼります。第1次世界大戦をピークとする好景気の到来で、企業はポテンシャルの高い新卒者を採用し、社内で育成するシステムを導入しました。優秀な人材を採用するため、企業では入社試験・選考を実施。一方、大学では就職部が誕生し、学生に就職指導を行うようになりました。

以降は景気の変動により、好景気時は売り手市場化、不景気時は買い手市場化というサイクルを繰り返しています。

就職協定は有名無実化

新卒採用の中でも官公庁・経済団体が定めるルールは注目されますが、その始まりは1950年代にさかのぼります。朝鮮戦争が勃発すると、特需によって好景気が到来。新卒採用戦線があまりにも激化したため、文部省などを中心とする「就職問題懇談会」は就職あっせん開始日を定めた「就職協定」を通達しました。しかし、高度成長期になると「就職協定」は有名無実化し、企業による「青田買い」が進んでいきました。

その後廃止と再度の復活を経て、最終的に1997年に「就職協定」は廃止され、代わって日本経済団体連合会(経団連)が中心となり「倫理憲章(採用選考に関する企業の倫理憲章)」が制定されましたが、影響力は弱くなりました。倫理憲章は2013年、「採用選考に関する指針」と名称を変更。しかし経団連は2018年に、採用選考に関する指針も2021年卒から定めない方針を発表し、今後も企業の採用活動に対する拘束は緩くなることが予想されます。

自由応募から多彩なアプローチへ
1960年代~:自由応募から多彩なアプローチへ

1962年に就職情報誌が創刊され、1968年には現在の就職活動の主流である自由応募が一般化。就職情報誌によって学生が自分で情報収集できるようになる中、学校推薦の機能が大学紛争によってまひし、学生が自力で企業訪問をすることが一般化しました。

1990年代からはインターネットが急速に普及し、新卒採用の主戦場はWebへと移行します。インターネットの登場以降、スカウトやSNS、オウンドメディア、オンライン面接といった新たなツールが次々に登場し、学生へのアプローチが多彩になりました。

近年の動向

不況下でも、人材不足の状況は維持

新卒採用における指標となる、リクルートワークスの大卒求人倍率調査を見ると、求人倍率は2021年3月卒業予定で1.53倍。前年の1.83倍から0.3ポイント減少しています。新型コロナウイルス感染症の拡大による不景気で落ち込みましたが、リクルートワークスは過去のバブル崩壊・リーマンショックほどではない、と分析しています。

また、大卒者の市場規模を見ると、全国の民間企業の求人総数は前年の80.5万人から68.3万人へと12.2万人減少していますが、学生の民間企業への就職希望者数は前年の44.0万人とほぼ同水準の44.7万人。求人に対して23.6万人が不足するという「超求人難」の状況が維持されました(リクルートワークス研究所「第37回 ワークス大卒求人倍率調査(2021年卒)」)。

図:求人総数および民間企業就職希望者数・求人倍率の推移
求人総数および民間企業就職希望者数・求人倍率の推移

出典:リクルートワークス研究所「第37回 ワークス大卒求人倍率調査(2021年卒)」

人材不足や世界情勢の影響を受け、採用時期・方法についても変化が起きています。具体的には、経団連の指針が廃止され、通年採用に関する議論が行われるようになりました。今後は、新卒の採用時期や方法がより多様化していくでしょう。

2. 採用の業務フロー

採用活動は一定のフローが確立しています。それぞれの業務を理解し、スケジュールを立てて効率化すれば、より戦略的な採用が可能になるでしょう。

採用活動の業務内容

採用活動の業務の順序は以下のようになります。

  • STEP1. 要員計画
  • STEP2. 採用課題の明確化
  • STEP3. 採用基準の決定
  • STEP4. 採用体制づくり
  • STEP5. 募集・採用広報
  • STEP6. 選考
  • STEP7. 採用決定・内定者フォロー
  • STEP8. 採用に伴う手続き
  • STEP9. 受け入れ準備
  • STEP10. 配属フォロー・教育

STEP1. 要員計画

STEP1. 要員計画

要員計画とは、事業を運営するに当たって、「どんな仕事があり、そのためにはどういう人材が、どれだけ必要なのか」という人的基盤を定量的に把握することです。

【要員計画を立てるためのヒアリング項目】

・職場ごとの要員ニーズ
(欠員補充、定型的業務対応、高付加(コア)業務対応、高度専門職対応)

・会社としての要員ニーズ
(事業計画・事業展開、従業員の労務構成是正)

ヒアリングの結果を受けて、必要性・優先度の観点から、会社としてどう対応していくかを検討します。

STEP2. 採用課題の明確化

STEP2. 採用課題の明確化

採用活動を進めていく際は、前年度の採用結果を振り返って分析し、今年度の採用活動ではどの点にポイントを絞り、効果的に進めていくかを考える必要があります。具体的には以下のような点について社内レビューを行うことで、取り組むべき採用課題を明確化していくことが重要です。

【前年度の採用結果の振り返り・分析する項目】
項目 見るべきところ
1. 採用目標に対する採用結果 ・充足できた、できなかった要因
2. 内定率 ・どのような対策が効果的だったか、効果的でなかったか
3. 求人サイト・採用ホームページの効果測定 ・アクセス状況
・学生の反応
4. 採用体制 ・採用チームの活動状況
・採用担当者・リクルーターの選定・育成
5. 採用選考 ・採用すべき人材を採用できたか
・採用基準にのっとって選考できたか
6. 採用コスト ・求人サイト・媒体への出稿
・会社説明会・セミナーなどイベント開催費用
・内定者管理・フォローのための費用
7. 内定者からの情報収集・アンケート ・どのプロセスに問題があったか、良かったか
8. 採用担当関係者からの情報収集 ・改善すべきプロセス

STEP3. 採用基準の決定

STEP3. 採用基準の決定

採用基準を明確にするためには、「自社が求める人材」とはどのような人材要件を意味しているのかを、「能力」と「価値観」の両面から具体的に言語化しておかなければなりません。基準を明確にすることで、ミスマッチによる内定辞退・早期離職を防ぐことができます。

留意したいのは、「優秀な人材」が全ての企業にとって優秀だとは限らないこと。キャリアや経歴が不足していたり、未経験な部分があったりしても、求める人材像に合致していたら採用し、足りない部分は入社後の研修や教育、OJTで補うことも考えなければなりません。

採用基準を決定した後は、経営トップ以下、採用活動に関わる担当者全員が同じ評価軸を持って理解し、実際に運用できるようにする必要があります。

STEP4. 採用体制づくり

STEP4. 採用体制づくり

採用業務は年間を通しての活動であり、また、採用マーケットは毎年固有の動き方を示すため、状況を捉えて臨機応変に対応するには、継続的な業務担当者が必要です。また大学訪問などでは、担当者の属人性や蓄積されたノウハウに負う部分が多いため、専任の採用スタッフを置くことが不可欠です。これらを念頭に、採用体制を構築していかなければなりません。

採用業務は社内各部門との協力が必須

採用業務のさまざまな局面では、採用担当者だけではなく、社内各部門の協力を依頼する必要があります。そのため、事前に各部門へ根回しをしておくことが重要です。稟議書などが必要な場合は、早めに作成しておく必要があります。

協力を依頼する場面
  • 採用計画の策定への参加(経営陣・部門長・現場責任者)
  • 会社説明会・セミナー講師の依頼
  • 会社訪問、インターンなど受け入れ時のメンバー・先輩社員
  • 面接などの選考メンバー
  • 内定者フォローの要員
  • 新入社員教育のトレーナーの依頼

上記のように他部門からの協力を取り付けるには、以下のような取り組みが必要です。

協力を依頼するための取り組み
  • 経営トップの理解を得て、各部門長へ協力の指示を出してもらう
  • 各部門長に採用計画と採用スケジュールを示し、あらかじめ協力を仰ぐ局面、日程を提示する
  • 各部門長に協力業務の要領と協力してくれる人材の要件、拠出人数を伝え、交渉に当たる
  • 事前に協力者を集めて趣旨、細目についての説明会を開く

採用プロジェクトチームを結成したら、採用目標と各担当の目標を作成します。定期的な会合を持ち、目標の進捗状況や達成度を確認し合うと、チームとしての一体感が生まれると同時に、高い成果も期待できます。

STEP5. 募集・採用広報

STEP5. 募集・採用広報

採用体制を整えたら、いよいよ募集です。採用業務を進める中で、採用広報には特に戦略的に取り組む必要があります。

採用マーケティングの考え方

採用マーケティングとは、採用活動にマーケティングの手法を取り入れることを指します。マーケティングの考え方では、購入意欲の高い順に「顕在層」→「潜在層」を分け、いかに潜在層を顕在層まで落とし込み、購買してもらうかを考えます。

この考え方を採用広報に置き換えた場合、新しく入社する社員の候補を三つに分けます。具体的には、自社を認知してくれている「潜在層」、転職先として自社に関心がある「顕在層」、実際に選考を受ける「候補者」です。

マーケティングと同じ発想の「ファネル」
潜在層 就職・転職に関係なく企業を認知する
顕在層 就職・転職先として興味を持ち、企業サイトなどを調べ始める
候補者 数社を比較・検討する
社員 内定を受諾し社員となる

就職情報サイトや転職情報サイト、ハローワークなどで転職希望者にアプローチする行動は、主に顕在層に向けたものです。視点を変えて、潜在層にうまくアピールできれば、これまで以上に多くの人材や多様な人材を採用できる可能性が高まります。

採用の母集団形成方法

自社に必要な人材を確保するためには、適切な方法で母集団を形成する必要があります。ここでは、主に四つの母集団形成方法を紹介します。

【方法1】自社採用サイトの活用

●アプローチ対象:顕在層

採用情報として応募者から一番信頼されるのは、自社サイトです。募集要項を過不足なく掲載し、自社に興味を持つ層に対して正確な情報を伝えます。これは顕在層へのアプローチとなります。

顕在層にも潜在層にもアプローチできるオウンドメディア
顕在層だけでなく、潜在層にもアプローチできる手段として、オウンドメディアがあります。募集要項に限らず、自社で所有しているサイトを活用し、ブランディングのための情報発信をします。比較的費用を抑えられるのが特徴ですが、運営維持には大きな負担がかかります。
SNSの運用も選択肢
オウンドメディアに似た手法として、TwitterやFacebookなどのSNSで企業アカウントを作成・運用していく方法があります。事例も充実しており。オウンドメディアに比べると元々の仕組みが用意されているので自由度は高くありませんが、導入のハードルは低いといえるでしょう。

【方法2】求人広告の出稿

●アプローチ対象:広範囲

求人広告は、自社サイトよりも広範囲の人材にアプローチすることができます。採用を始める際に、まず検討される方法といえるでしょう。自社サイトの更新と並行して実際に利用している企業がほとんどです。

有料の求人広告として利用者が多いのが、就職情報サイトです(例:マイナビ・リクナビ)。応募者とサイト上でやりとりができたり、スカウト機能を利用できたりします。純広告を活用して、電車広告や新聞広告、ウェブ広告やSNS広告でアプローチする方法もあります。

【方法3】採用説明会の実施

●アプローチ対象:自社に興味のある顕在層

採用説明会では、実際に自社へ興味を持った人に説明ができます。オフラインでもオンラインでも、質問などを受け付ければ直接コミュニケーションを取ることも可能です。

オフラインでもオンラインでも、実施する環境には注意が必要です。開催・中継のための場所の確保はもちろん、音響といった細かい設備の点検も、採用コミュニケーションに重大な影響を与えます。運営にミスが生じれば、イメージダウンにつながってしまいます。

【方法4】採用イベントの実施

●アプローチ対象:自社に興味のある顕在層

採用イベントとは、合同説明会や就職・転職セミナーのことを指します。他社と合同で実施するのが特徴です。同じ業種の企業が集うセミナーや説明会に参加すれば、これまで自社の広報だけでは届かなかった層にもアプローチできるでしょう。また、他社との比較の中で自社の良さを伝える機会にもなります。時間や費用の面で負担がかかるため、参加するイベントは慎重に選ばなければなりません。

※新型コロナウイルス対策で、オンラインに移行したイベントも多くなっています。オンラインイベントでの変更点を把握し、訴求方法を改めることも必要です。

新卒採用ナビサイトのポイント
コロナショックにより学生との接点が持ちづらくなった2020年は、オンライン採用が加速するなど、新卒市場にも大きな影響が見られました。新卒採用の現状を確認するとともに、募集の手法として、とくに「新卒採用ナビサイト」を利用するメリットや選ぶ際のポイントを整理しています。

新卒採用ナビサイトの傾向と選び方|日本の人事部

インターンシップ

インターンシップ(略称としてインターンとも呼ばれる)は、入社前や選考前に就業体験を行うことを指します。特に新卒採用の場で、効果を発揮する手法です。インターンシップでは、実際に働く中でイメージをつかめるため、入社に至った場合、早期離職の防止にもつながります。

【注意】会社説明会とは内容を差別化しよう
インターンシップを会社説明会のように行ってしまうと、就業体験と思って参加した学生の期待を裏切る可能性があります。

1dayインターンシップは実質的に会社説明会の域を出ないものになりがちだと指摘する声は多く、経団連もこの表記を推奨していません。学生に実際に仕事をさせるのは各関係者との調整が負担となるため、簡易的なもので済ませることが多いのも事実ですが、その場合はあえて「説明会」と割り切るのも一つの手です。

【効果的なインターンシップを実施するポイントまとめ】
早期に学生との接点を強化できるインターンシップは、新卒採用の成否を握る重要ポイントになりつつあります。メリットを確認し、インターンシップの取り組み事例や外部サービス活用のヒントをこちらで解説しています。

インターンシップを効果的に実施するポイントと外部ソリューション活用のヒント|日本の人事部

注目の手法「ダイレクトリクルーティング」
求職者の応募をただ「待つ」のではなく、企業側が人材データベースやSNSなどさまざまなツールを活用して、求める人材を自ら探し、直接アプローチする「攻め」の採用手法です。新卒採用・中途採用それぞれにおいて、支援を行うサービスがあります。

新卒採用ダイレクトリクルーティングサービスの傾向と選び方|日本の人事部

中途採用のダイレクトリクルーティングを成功させるには|日本の人事部

STEP6. 選考

STEP6. 選考

応募を受け付けた後は選考に入ります。自社の求める人材を見極めるためには、選考方法ごとの注意点を理解し、適切に組み合わせることが重要です。

【方法1】 書類選考

選考に当たっては、まず、応募者から履歴書またはエントリーシートを提出させるのが一般的です。

【書類選考のチェックポイント】
  • これまでの履歴に問題はないか
  • 働く目的や職業意識
  • 就労意識は明確になっているか
  • 会社への志望動機ははっきりしているか
  • 文章に説得力があるか
【方法2】面接

面接は、採用候補者と話すことができる貴重な機会です。自社で定めた評価基準と照らし合わせながら、候補者の人柄や能力を探ります。

面接は個人面接、集団面接、逆面接に大別され、それぞれ参加する人数が異なります。面接の方法を決める際には、「なぜその方法を選んだのか」を明確にし、あいまいなまま面接を実施しないように注意が必要です。面接の方法のほかにも、必ず聞く質問、必ず引き出したい話などを設定し、面接官のトレーニングを行うのが理想です。

また、直接会って話す面接のほかに、オンライン面接が取り入れられることもあります。会社側、応募者側の双方にとって費用や時間の面で負担が減りますが、直接会う場合とは確認できる内容が異なるので、注意が必要です。

【選考をオンライン化するときの注意点】
新型コロナウイルス感染症の影響でオンライン面接へ移行する企業が増加しています。下記では、移行するにあたり、対面とオンラインで何が違うのか、ツールを使うにあたり何に気を付けるべきか把握しましょう。面接官のトレーニングも重要です。

オンラインでの新卒採用選考を成功させるには? WEB説明会・面接ツールの選び方|日本の人事部

面接官・リクルータートレーニングサービスの比較と選び方|日本の人事部

【方法3】採用試験

採用試験は、企業独自の課題を与えて、達成度を一定の基準で評価する手法です。試験において大切なのは、透明性を保つことです。会社側は試験の内容について事前に社内で確認し、試験問題・課題は妥当か、どのような力を見るのか、採点基準は明確かを確認します。実際に複数の社員に試験を受けてもらうことで、問題に不備がないかどうかを確認するのも一つの方法です。

【方法4】適性検査

適性検査とは、候補者の能力や今後の伸びしろを判断するテストです。企業によりパッケージ化されたものを使用するのが一般的で、検査項目・実施形態は多種多様です。自社が検査で測定したい項目を決定しなければ、適切に活用することが難しくなりますが、テスト内容を考えるという大きな負担は軽減されます。

【目的に合わせて適切な適性検査サービスを選ぼう】
採用活動もオンラインが主流になった今日、適性検査も「Web」が主流ですが、その中でも目的によっていくつかの種類があります。適性検査の形態を整理して理解するなら、こちらがおすすめです。

適性検査の形態|適性検査.jp

【方法5】グループディスカッション

グループディスカッションは、候補者を複数人の集団にし、課題などを話し合ってもらう選考方法です。課題に対する理解や協調性、積極性、役割に対する責任感を知ることができます。グループディスカッションでは、採用候補者と企業の担当者が直接会話をしないようにし、候補者同士の会話だけで評価するのが原則です。

公正な採用選考について
採用選考を行う際に忘れてはならないのが、選考の公正性を保つことです。公正性を具体的にいうと、「応募者を限定しすぎないこと」「応募者の基本的人権を尊重すること」「応募者の適性・能力のみで判断すること」の3点です。

応募者を広く募ることで、初めて公正な選考が実施できます。また、応募者の人権を害するような、宗教・思想に関わることなどを採用基準にすることは許されません。そのほか、適性・能力とは無関係のものも、採用基準にはできません。

STEP7. 採用決定・内定者フォロー

STEP7. 採用決定・内定者フォロー

候補者に内定を出しても採用活動は終わりません。内定者フォローとは、入社意欲を高めるために、内定~入社の期間で行う施策のことです。新卒採用活動で特に重要視され、内定辞退・早期離職を防止することを目的としています。

内定から入社までにある程度の期間があると、学生は「この企業で本当にいいのか」といった不安を感じやすくなります。効率的な内定者フォローを行うには、まず内定者に対して適切な手段でコンタクトを取り、どのような不安を感じているのかをしっかりと聴くこと。また、本人の立場や気持ちに寄り添い、思いやりを感じさせる言葉を丁寧に送ることが大切です。

【具体的な施策】
  • 内定者同士の交流(懇親会・交流会や研修・グループワーク)
  • SNSを活用した情報発信・近況報告
  • メンターやチューターによる個別的なフォロー
  • 入社前教育・内定後インターンシップの実施
  • 親や保護者向けの対策

【ニューノーマル時代に取り組むべき施策】
内定出しが早期化し、入社までの期間が長くなるなか、内定辞退を防止するための内定者フォローは、人事の重要課題となっています。とくにコロナ禍では、採用市場にも変化が見られました。

新卒採用・内定者フォローの成功のポイントとおすすめサービス|日本の人事部

STEP8. 採用に伴う手続き

STEP8. 採用に伴う手続き

採用選考、面接を経て採否が決定したら、採用に伴う手続きに移ります。まずは、「内定通知書」の送付。内定の場合、電話などでその旨を伝え、同時に文書を発送するのが通例です。また、一般的に内定者から提出してもらう書類には、以下のものがあります。

【採用手続きに伴う提出書類(例)】
  • 雇用契約書
  • 入社誓約書
  • 身元保証書
  • 源泉徴収票(採用した年に前職のある者)
  • 年金手帳(基礎年金番号)
  • 雇用保険被保険者証(雇用保険の被保険者であった者)
  • 住民票
  • 扶養控除等申告書
  • 本人および扶養家族の個人番号(マイナンバー)が確認できる書類
  • 給与振込先の届け出(給与振込口座番号)
  • 通勤手当申請書

STEP9. 受け入れ準備

STEP9. 受け入れ準備

新入社員を受け入れるに当たり、人事部門には以下のような事前対応・準備が求められます。

新入社員受け売れの事前対応・準備
項目 具体的な対応
1. 賃金関連 労働者名簿、賃金台帳など
2. 社会保険関連 健康保険、厚生年金保険、雇用保険、労災保険
3. 服務関連 入社辞令、身分証明書、タイムカード、就業規則、社員名簿
4. 福利厚生関連 財形貯蓄申し込み、従業員特殊持株会申し込み、団体生命保険加入手続き、共済会加入手続き、社宅・独身寮申し込み、健康診断実施関係
5. 入社式関連 受付対応、オリエンテーション、入社手続き
6. 配属関連 配属先決定・通知、予定業務の決定、備品貸し出し(名刺・事務用品・貸与品・マニュアル)
7. 教育関連 教育研修プログラム、場所・備品・テキスト類、指導員の選定、OJT計画・フォローアップ計画

STEP10. 配属フォロー・教育

STEP10. 配属フォロー・教育

採用後も、しっかりとしたフォローが必要です。配属後、試用期間を経て仕事に慣れていくに従って、新入社員の間で歴然とした差が発生することがあります。そういう場合は、配属された上司との関係性や、新入社員教育とフォローのあり方に問題があったことが考えられます。この時期に、ビジネスの意味と目的を正しく捉え、主体的な行動を取れるようになれるかどうかが、その後の新入社員の成長に大きな影響を与えます。そのため、働くことに対する動機付けを図ると同時に、以下に示すような配属後のフォロー・教育が欠かせません。

【配属フォロー・教育の例】
  • 入社前研修(社会人基礎、企業理念、業務に関するロールプレイなど)
  • 職場全体に対する紹介と理解
  • メンターの用意

採用の戦略立案、課題解決策の考案からオペレーション業務の代行までを担う
「新卒採用代行・アウトソーシング」のサービスは、採用活動におけるリソース不足を補うとともに、専門性の高いノウハウの提供により、新卒採用の成功をサポートします。

新卒採用代行・アウトソーシング(RPO)の傾向と選び方|日本の人事部

新卒採用業務のスケジュール

2021、22年卒の新卒採用業務のスケジュールを紹介します。影響力は弱くなったものの、政府の要請を基に採用活動を進める企業は多く、把握しておいた方がよい項目の一つです。

2021年卒採用スケジュールはどうなったか?

2021年卒の採用スケジュールからは、大きな変化がありました。それは、経団連の「採用選考に関する指針」が廃止されたことです。これまで企業は、経団連が出す指針に合わせて採用スケジュールを組んでいました。

2021年からは経団連に代わり、政府が要請を出すことになりました。政府が2021年卒の採用スケジュールとして提案したのは、2020年卒と変わらない日程です。具体的には、以下の通りの日程となりました。

【2021年卒の採用スケジュール】

  • 広報活動開始:卒業・修了年度に入る直前の3月1日以降
  • 採用選考活動開始:卒業・修了年度の6月1日以降
  • 正式な内定日:卒業・修了年度の10月1日以降
引用元:就職・採用活動日程に関する関係省庁連絡会議(2019)「2021年度卒業・修了予定者の就職・採用活動日程に関する考え方」(PDF)

要請通りいかない要素も多く、2020年はオリンピック開催に向けた動きや新型コロナウイルス感染症の影響がありました。後れを取った企業や、オリンピックの開催を見込んで採用活動を前倒しして計画していた企業に対応が分かれています。

2022年卒採用スケジュールはどうなりそうか?

政府は2022年卒のスケジュールを前年と同様に設定して要請しました。

【2022年卒の採用スケジュール】

  • 広報活動開始:卒業・修了年度に入る直前の3月1日以降
  • 採用選考活動開始:卒業・修了年度の6月1日以降
  • 正式な内定日:卒業・修了年度の10月1日以降
引用元:就職・採用活動日程に関する関係省庁連絡会議(2020)「2022年度卒業・修了予定者の就職・採用活動日程に関する考え方」(PDF)

また、政府は2021年卒の新卒採用スケジュールを前倒しにする企業が多かったことに触れ、一層の要請の順守を求めていますが、実際には新型コロナウイルス感染症の影響によってスケジュールが前後する可能性はあります。なお、2023年卒は例年通り、2024年卒以降は今後の状況により変わる見通しです。

内閣官房の会議結果を10月に確認

新卒採用のスケジュールについて、経団連に代わり要請をしているのが内閣官房の「就職・採用活動日程に関する関係省庁連絡会議」です。連絡会議は内閣官房長官を議長とし、文部科学省・厚生労働省・経済産業省・経団連・就職問題懇談会などの団体が議論しています。

会議では、毎年10月ごろに次年度卒の採用スケジュールを提案しています。最新情報を確認する意味でも、毎年10月ごろには会議の結果を意識する必要があります。

経団連の指針は廃止に

経団連では、2020年卒までの新卒採用のスケジュールを「採用選考に関する指針」として提案。多くの企業が採用日程の基準としていました。就活情報サイトの情報解禁もこの日程に従っていたため、一部ベンチャー企業などを除くほとんどの企業が、経団連の指針に合わせていました。

2018年、経団連は指針の廃止を発表。既に決まっていた2020年卒の指針を最後とし、2021年卒以降の日程について、指針の策定を取りやめました。現在は、政府の連絡会議にオブザーバーとして参加しています。

【新卒採用担当者必見!採用業務関連情報まとめ】
21年、22年卒の新卒採用スケジュールを中心に、採用活動に従事する人であればなら必ず押さえておきたい政府や経団連の発表や実際の業務のポイントや時期の目安などをまとめて解説。いつまでに、何をすればよいか、具体的なイメージを持ちたいなら、こちらがおすすめです。

新卒採用スケジュール【21・22卒】|新卒採用.jp

中途採用業務のスケジュール

中途採用については、原則として必要なときに自由に実施できます。一括採用が慣行となっている新卒とは異なり、自社の採用計画や欠員に応じて都度採用できます。

転職希望者の活動時期に注意

とはいえ、中途採用には繁忙期や閑散期があります。dodaが行った独自調査によれば、1月から3月は年度が変わる直前のために、転職希望者が増加します。転職希望者が増加します。研修の手間を少なくするために、4月入社の社員と同じ時期の入社とすることもできるでしょう。

9月から11月にかけても、転職希望者が増加します。夏のボーナスの支給後ということもあり、ボーナスを受け取ってから転職しようと考えていた求職者が活動を始める時期です。人事担当者にとっても、新卒採用の選考が一段落する時期であり、中途採用に力を入れやすくなります。

図:【全体】中途採用が活発な月(1月の回答数を1.0とした場合)
【全体】中途採用が活発な月(1月の回答数を1.0とした場合)

出典:転職活動を始めるチャンスは今!中途採用が活発になる時期|doda

【「採用管理システム」の選び方まとめ】
業務効率化を図るとともに選考スピードをあげ、採用活動の質を向上させるには、自社にあった「採用管理システム」を選ぶことも検討しましょう。導入する際に押さえておくべきポイントやメリット・デメリット、選び方のヒントをこちらで解説しています。

「新卒採用向け採用管理システム」導入のポイントとおすすめのサービス~競争力を持った採用活動の実現に向けて~|日本の人事部

3. 採用の種類

採用の種類は幅広く、自由度の高いものから法的なルールが厳しいものまで、さまざまです。採用の種類を概観し、自社に適した採用活動を選択しなければなりません。

対象 募集方法
1. 新卒採用 大学など卒業予定者 就職情報サイト・自社サイトが中心
2. 中途採用 幅広く 転職情報サイト・転職エージェント・自社サイト・ハローワークなど
3. アルバイト・パート採用 幅広く 求人情報サイト・ハローワークなど
4. 外国人採用 外国人 就職情報サイト・エージェント・ハローワーク・自社サイトなど
5. 障がい者採用 障がい者 就職情報サイト・エージェント・ハローワーク・自社サイトなど
6. 高卒採用 高校卒業者 高校からの紹介が中心
7. 高齢者採用 定年後 定年後の再雇用・就職情報サイトなど

1. 新卒採用

新卒採用とは、主に大学生を毎年4月、定期的に採用する採用手法のことです。企業が持続的に成長・発展していくには新卒者を定期的・安定的に採用し、育成することが必要であるとの認識から生まれたもので、海外ではあまり見られない日本独自の雇用慣行といえます。入社時期が一定であるため、計画的な採用活動を行うことが可能で、多くの入社希望者を集めて母集団形成をするために、ナビサイトを利用するのが一般的です。

【新卒採用専門サイトで効率的な情報収集を】
はじめて新卒採用に携わる人向けのコンテンツから、第一人者へのインタビュー、最新の動向などが網羅された新卒採用の総合情報サイトです。特に人気のコンテンツが、大手就職サイトの担当者のインタビュー。これを読めば、最新の新卒のトレンドが見えてきます。

新卒採用.jp|日本の人事部

2. 中途採用

中途採用とは、即戦力としての人材を労働市場から調達する採用手法のことです。これまでは新卒採用において知名度の劣る中小企業が、ハローワークなどを通して行うケースが多く見られました。

しかし近年は、新卒重視の考え方を取ることが多かった大企業でも、中途採用を積極的に行っています。理由の一つは、新規事業分野に進出する企業が増加し、専門性が高くキャリアのある人材を採用する必要性が出てきたこと。また、組織の活性化を図るため、他社で経験を積んできた人材を採用し、自社にはない異文化やスキルを導入して社内に刺激を与えようとする意図などもあるようです。転職者側でも、転職によってステップアップしたいと考える人が増えていることが、企業における中途採用の活発化に影響しているようです。

【中途採用の要点まとめ】
「人が退職したから、採用する」という補充目的だけでは、企業の成長に資する中途採用はできません。中途採用の意義や効果を再度見直してみませんか?その他、中途採用のメリットや業務の流れを分かりやすく解説したコンテンツです。

中途採用とは|日本の人事部

3. アルバイト・パート採用

アルバイト・パート採用とは、流通、小売、外食、サービスなどの業界で重要な戦力となっている人材を、無期雇用を前提とした正社員とは別枠で、期間限定で採用する手法のことです。

【アルバイト・パートの指す範囲】
アルバイト・パートは、法律の上で特に区別されていません。パートタイム・有期雇用労働法で、「短時間労働者とは、1週間の所定労働時間が同一の事業所に雇用される通常の労働者の1週間の所定労働時間に比べて短い労働者」と定義されているだけです。学生が学業の合間に行うのがアルバイト、パートは「パートタイム」の略称で、主婦・主夫の短時間労働で用いられるのが一般的です。フリーターと呼ばれる層もありますが、これはフリーアルバイターの略で、学生と主婦を除いて、アルバイトで生計を立てている人たちを指します。

【アルバイト・パート採用時の押さえておきたいポイントまとめ】
アルバイト・パート採用においては、母集団の形成と、応募者へのきめ細やかな対応がポイントになります。こちらでは、募集に当たって心掛けるポイント、募集手段、求人広告の工夫をまとめました。

よくわかる講座:アルバイト・パート採用の「実務」【1】募集・採用

4. 外国人採用

外国人採用は、「出入国管理及び難民認定法(入管法)」の在留資格の範囲において、日本での活動が認められている外国人を採用することです。現在、在留資格は29種類ありますが、在留資格に定められた範囲で就労が認められる在留資格は、以下の19種類です。

【就労が認められる在留資格】
外交、公用、教授、芸術、宗教、報道、高度専門職、経営・管理、法律・会計業務、医療、研究、教育、技術・人文知識・国際業務、企業内転勤、介護、興行、技能、特定技能、技能実習

この中で一般の事業所で採用するケースが多いのは、技術・人文知識・国際業務(機械工学などの技術者、通訳・語学の指導、為替ディーラー、デザイナーなど)、企業内転勤(海外の本店・支店から期間を定めて受け入れる社員)、技能(調理人など)です。

また、海外での事業展開が進む中、英語でビジネスができる外国人の採用に積極的な企業が増えています。さらに人材サービス各社が国内で外国人の派遣を増やすなど、人材不足が深刻化する中、外国人の活用は国内外で今後増えていくことが予想されます。

【採用ルールや文化の違いからくる課題の把握が必要】
日本企業にとって、海外を視野に入れた競争力強化はすでに避けては通れないものとなっています。ただし受け入れるにあたっては、採用のルールや文化の違いからくる課題を十分に把握するべきです。外国人採用の現状やメリット・デメリット、対策をこちらで解説しています。

外国人採用とは|日本の人事部

5. 障がい者採用

従業員が一定以上の企業は、従業員に占める身体障がい者・知的障がい者・精神障がい者の割合を、「法定雇用率」以上にする義務があります。民間企業の場合、法定雇用率は2.2%。従業員を45.5人以上雇用している企業は、障がい者を一人以上雇用しなければなりません。また、障がい者を採用する場合の配慮として、本人の適性・能力をよく見極めること、そしてそれが最大に発揮できるよう、職場環境を整備することが重要です。

※2021年3月から、法定雇用率は2.3%、従業員は43.5人以上に変更となります。

【受け入れ前の準備が大切】
障がい者雇用は法律で定められた義務である一方、その受け入れには多くの課題があります。適切にサポートすることによって、貴重な戦力として生かすことが期待されています。こちらでは、実務対応のポイントや障がい別の留意点を解説しています。

障がい者雇用とは|日本の人事部

6. 高卒採用

主に高校側が生徒をあっせんする形であることや、生徒一人につき1社しか応募できないなど、大卒や中途採用とは形態が異なります。高卒採用は、国が採用活動の枠組みを提案し、地域の実情に応じて進められています。企業側は採用の際、地域のルールを確認しておくと安心です。

規制改革推進会議では、「一人1社制」の見直しやハローワークとの連携強化などを検討しているため、ルール変更の発表に注視する必要があります。

7. 高齢者雇用

高齢者雇用は、少子高齢化に伴う労働力の不足を補い、高齢者の活躍の場を広げることにつながります。その期待は大きく、厚生労働省が「特定求職者雇用開発助成金」や「65歳超雇用推進助成金」を打ち出すなど、国全体で高齢者雇用に力を入れています。

高齢者を雇用する際は、法的要件に注意が必要です。特に定年後の再雇用の場合は、職務内容・賃金・福利厚生などに留意しなければなりません。基本的には、職務内容は定年前からかけ離れないものとし、賃金や福利厚生も、合理的な判断で手当を決定します。

【同一労働同一賃金を考慮した高年齢者雇用を】
高年齢者雇用の論点の一つに「同一労働同一賃金」があります。下記では有名な判例である「長澤運輸事件」や高年齢者雇用確保措置を受けた、定年後再雇用のポイントをまとめています(ビジネスガイドによる寄稿)。

法的な要件と労使双方の要望を満たす 定年後再雇用の労働条件と賃金設計|日本の人事部

その他の手法

その他の採用方法として、以下のようなものが生まれました。いずれの手法も、採用の業務フローの改善を目指しているものと位置付けられます。

その他の採用方法
ブラインド採用 名前や性別、学歴を隠した状態で能力のみで選考を進める手法 選考の改革
リファラル採用 社員による自発的な募集・広報手法 募集・採用広報の改革
インフルエンサー採用 SNSのフォロワー数を基準とした募集・広報の手法 募集・採用広報の改革

戦略的な採用を目指してさまざまな手法が生まれますが、自社の採用フロー上の課題を明確にすれば、その手法を採用すべきかどうかがわかるでしょう。最新という言葉に流されずに冷静な見極めをすることが重要です。

4. 採用で失敗しないために

採用はコストが大きいため、できる限り失敗を避けたい業務です。採用の失敗は「コンプライアンス違反」と「ミスマッチ」に大きく分けられます。「コンプライアンス違反」はそもそもの法的なルール違反とレピュテーションリスク、「ミスマッチ」は内定辞退と早期離職に分けることができます。

コンプライアンス違反 ミスマッチ
・法律違反
・レピュテーションリスク(「炎上」など)
・内定辞退
・早期離職

コンプライアンス違反

法律違反に気を付ける

採用活動を行う際には、関連法令を順守しなければなりません。まずは、求人票の決まりについて確認します。下記のルールは、ハローワークに求人を出す際に必ず守る必要があります。

職業安定法・職業安定法施行規則には、求人票に記載しなければならない内容が義務付けられています。具体的には、以下の通りです。

【求人票で明示する必要のある項目】
  • 労働者が従事すべき業務内容
  • 労働契約期間
  • 試用期間がどのくらいあるか
  • 就業場所
  • 始業・終業時刻
  • 時間外労働の有無
  • 休憩時間や休日
  • 賃金
  • 健康保険・厚生年金・労災・雇用保険の適用があるかどうか
  • 雇用者の氏名・名称
  • (派遣労働者の場合)派遣で雇用すること
  • 就業場所において受動喫煙を防止するための対策をしているかどうか

求人票に記載してはならない項目として、「性差別的な表現(雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律)」や「応募者に誤解を与えるような表現(職業安定法42条など)」もあります。
※民間の就職・転職情報サイトなどに掲載した情報が上記を守っていなかった場合、ただちに法律違反にはなりません。しかし、求職者の誤解を避けるため、また採用に至ったときのトラブルを防ぐため、情報を登録する際には慎重な対応が求められます。

採用過程での炎上に気を付ける

最近では、TwitterなどのSNSを通じて炎上してしまう企業が後を絶ちません。自社でSNSを運用していない場合でも、学生が密告のような形でSNS上に内情を投稿し、拡散して炎上してしまうことがあります。

就活生が素性などを明かさない範囲で「就活アカウント」を作成し、選考の情報などをつぶやくことも多くなってきており、選考における不合理さやコンプライアンス違反に当たるものについては、すぐに世間に明らかになると思ってよいでしょう。

圧迫面接や就活セクハラなどを含め、「応募先の企業」という立場を利用してコンプライアンスに違反する社員がいる可能性にも留意する必要があります。社内で面接や選考時のルールを設定し、周知しておきましょう。

ミスマッチを解消する

採用選考を終えると、採用活動は終了と考える方もいるかもしれません。しかし、選考が終わった後も、会社側には定着に向けた工夫が必要です。仮に候補者と自社の間でミスマッチがある場合には、内定辞退や早期離職の可能性が高まってしまうからです。

内定辞退

内定辞退とは、一度内定を出した後に辞退されてしまうことを指します。多くの選考プロセスを経て内定を出したとしても、一定数の割合で辞退してしまう人がいるのです。もしも多くの人に内定辞退をされてしまうと、採用予定数と人数が合わなくなる可能性もあるでしょう。

内定辞退の要因として、選考前に考えていた条件と異なるパターンが考えられます。労働条件や社員の雰囲気、会社訪問の際の印象から、自分と合わないと思われて辞退される場合も考えられます。

防止の基本として今すぐ取り組めるのは、採用選考までのフローで候補者に与える情報と、採用選考後に与える情報に矛盾を生じさせないことです。採用選考までに大仰なメッセージを発していたり、候補者に過度な期待を与えたりしていないかどうかを確認しましょう。労働条件の改善は長い時間がかかりますが、採用コミュニケーションは今からでも改善が可能です。

【「内定辞退はなぜ起こるのか」対策とまとめ】
多くの選考プロセスを経て出した内定を辞退されることは、採用担当者にとって避けたい事態の一つです。こちらの記事には、特に新卒採用において、内定辞退がなぜ起こるのかを整理し、防止策をまとめています。

内定辞退とは|日本の人事部

早期離職

無事入社した社員が、早期に離職してしまうことがあります。入社後に業務内容や人間関係などで不満を抱いたり、会社の将来性に不安を感じたりすると、早期離職につながりやすくなります。

もしも早期離職者が多くなると、人材の入れ替わりが激しくなってしまいます。採用業務にも多くの時間を割かれるほか、社員教育や入社の手続きなどが無駄になってしまうこともあるでしょう。また、社内にナレッジがたまりにくくなってしまうことも問題です。

早期離職を防ぐためには、入社した社員のケアが大切です。定期的に面談する機会を設けたり、仕事が軌道に乗るまでのサポートを充実させたりするなど、入社した社員が安心して仕事ができる環境づくりが必要だといえます。

5. 採用の課題

最後に、採用をより戦略的にする手掛かりとして、四つの課題を挙げます。普遍的な課題として、「採用手法の多様化」「採用難易度の変化」、新しい課題として「通年採用」「採用のオンライン化」を取り上げます。

課題1. 採用手法の多様化

時代の変化に伴い、採用手法の変化や最新のテクノロジーを利用した採用などが多く登場しています。HRテクノロジーという言葉もあるように、人事の領域にもAIの活用やクラウドによる給与計算・管理などが導入され始めているのです。

採用の場面では、AIがエントリーシートの合否を判断するなど、新しいテクノロジーによる採用活動も一部企業で始まっています。採用手法としても、インフルエンサー採用やブラインド採用などの新しい手法を取り入れる企業も出てきました。

歴史を振り返れば、今の新卒の一括採用という手法も、好景気から派生した「新しい手法」の産物であり、人手不足による人材採用・人材育成という両方の課題を解決するために導入された手法だったといえます。課題解決になるが故に、手法は生き残っていくのです。

どんな手法も「具体的に採用フローの何を改善するのか」を考えて、取り入れるかどうかを判断しなければなりません。他社の事例を読み解く際には、「何を課題として抱えていたのか」「新しい手法はどのように課題解決に貢献したのか」を探ります。

課題2. 採用難易度の変化

日本は、少子高齢化に伴って働き手が減少していきます。特に若手世代は減少する一方です。そのため、若手が多くいた時代とは異なり、労働力を把握した上で採用活動をする必要があります。人手が減少することを見越した採用計画はもちろんのこと、採用においても他社と比較し、強みをアピールする必要があるでしょう。

採用の難易度は、労働力の需要と供給で変化します。学生や求職者が少ない場合は、採用目標数はもちろん、質も確保できるようにしていく意識が必要です。労働力の需要が大きい場合には、採用対策を社内で検討することが求められるでしょう。

課題3. 採用活動の通年化

最近は、採用活動の通年化が注目を集めています。経団連は大学側と協議し、通年採用の道を模索しています。一括採用から通年採用が主流になった場合、学生の獲得がより難しくなる可能性もあるでしょう。他社の動きの把握や自社の採用スケジュールを左右する、大きな変更といえます。

企業の採用活動が通年に切り替わっていく背景や、一括採用と比較したメリット・デメリットなどを解説しています。

通年採用とは|日本の人事部

課題4. 採用のオンライン化

新型コロナウイルスの感染拡大で、オンライン選考を実施する企業が増えました。収束の様子が見えないため、引き続き選考が主流となることを視野に入れる必要があります。「オンラインは選択肢にない」という企業は敬遠される危険性もあるため、早期の対応が求められます。

日本の雇用・採用をどう考えていくのか。日本と欧米の長所・短所を冷静に比較し、何をしなくてはいけないのかを提言した、海老原嗣生さんのインタビューです。
※経歴は取材当時のものです。

ニッポンの「雇用」と「採用」のあるべき姿とは?~日本企業の構造から雇用問題と新卒採用について考える(株式会社ニッチモ 代表取締役 海老原嗣生さん)|日本の人事部

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