業務を遂行できなくなった社員について
当社では福祉施設(老人施設)も経営していますが、
支援スタッフとして採用した社員が、
病気のため、走ったり、突発的な作業等が不可能な状況となり、
これまでの業務を遂行できなくなりました。
社員は、一部運動障害といってもいいかもしれません。
今は、通所者への直接の介護業務はしておらず、
事務的業務や、支援物品の準備、食事介助等をしています。
その分、他のスタッフに負担割合が多くなっているのは確かです。
直接処遇職員として正規雇用した社員ではありますが、
こういった状況になったとしても、
本人の申し出がない限り、雇用は継続していくべきでしょうか?
事業主が雇用の継続を望まない場合、
どういった理由で、雇用の継続を中断することが可能なのでしょうか?
また、事業主としてすべき配慮(今でも業務内容の配慮はしていますが…)
が必要なのか、その辺も教えていただければ幸いです。
どうぞ、ご指導お願いいたします。
投稿日:2012/05/10 16:47 ID:QA-0049465
- msさん
- 青森県/医療・福祉関連(企業規模 51~100人)
この相談に関連するQ&A
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
業務遂行できなくなった社員いついて
まずは、御社のルールである就業規則の解雇規定や休職規定をご確認ください。
■例えば、普通解雇の理由として、
精神または身体の障害により、業務に耐えられない等の記載はありませんでしょうか。
また、休職規定の内容により、解雇の猶予措置として休職を命ずるケースもあります。
会社としては、配置転換等の可能性があれば解雇は回避できますが、無理なようであれば、
就業規則に照らし合わせ、退職勧奨、解雇等の検討も必要です。
投稿日:2012/05/10 22:21 ID:QA-0049468
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
御相談の件ですが、現実に労働契約の内容に沿った労務提供が出来ないのであれば、根本的に労働契約内容を見直すことも検討されるべきといえます。その際、恐らくは就業規則においてこうした場合に適用できる何らの定めがなされていると思われます。例えば、就労が困難になった場合の休業命令であったり、或いは業務によって異なる処遇が定めてある等が考えられますので、そうした御社規定内容に基いた措置を取られるべきです。
また解雇事由についても就業規則上の根拠が必要になりますが、単に事由に該当するだけでは解雇権の濫用となる場合もございます。既に採られているように他の就労可能な業務をやってもらう等雇用継続の努力をされた上での最終的な措置として考えていくことが必要です。
いずれにしましても解雇可否の判断は御社規定や当該社員の健康状況等個別具体的な事情を考慮した上での難しい判断になります。従いまして、今後についての当人の希望等も聴かれた上で、早期回復や自発的な退職が期待できず万一解雇せざるを得ない状況となった場合には、労務管理に精通したお近くの社労士等専門家に詳細経緯を相談された上で慎重に対応されることをお勧めいたします。
投稿日:2012/05/10 22:55 ID:QA-0049470
プロフェッショナルからの回答
話し合いと説得
就業規則の規定のご確認とともに、まずは本人との話し合いになります。規定があったとしても、規定により自動的に解雇や配置転換が出来るものではありません。話し合いのプロセスを通じて本人が勤務をあきらめてくれればもっとも平和裏な展開となります。決して一方的な通告や圧迫をすることなく、誠意をもって臨むことがこうした解雇問題では重要ですので、ぜひご留意の上お進めいただきたいと思います。
投稿日:2012/05/11 22:52 ID:QA-0049478
プロフェッショナルからの回答
雇用の終了と解雇以外の対応策
就業規則の解雇規定の内容を確認することが最初の手順でありますが、会社における社員の、職務毎における職務要件が身体能力に依存するものであり、それが私傷病により本人の身体能力が損なわれ、会社が想定している業務に耐えられないということで雇用を終了することは可能であります。
具体的には、就業規則上、「身体または精神の障害により職務に耐えられないと認められるとき」といった、身体能力が損なわれた場合に解雇を言い渡すことが規定されており、会社はその要件に客観的に該当しているかを判断します。
解雇に踏み切ることは、会社の労務管理面において高度なリスクを負うものであるため、慎重な対応が必要です。
そこで、今回の場合、職務に耐えられないと客観的に判断する材料として、医師の診断書の提出という方法があります。
診断書は、本人の主治医より提出して頂きますが、さらに会社の産業医にセカンドオピニオンを求めることで、より客観的な判断が下せます。
尚、解雇以外の対応策としては、前提として本人との話し合いが必要ですが、正社員から契約社員に切り替え、その契約期間中の業務の遂行度合いや身体能力の回復状況等を評価して、支援スタッフとしての身体能力面での回復が見られれば正社員あるいは契約更新、業務の遂行度合いが期待に添わず、また身体能力面での回復が見られなければ、雇用の継続が困難と判断し、契約の満了に踏み切るといった、一定期間の勤務状況を観察し、雇用継続の可否を判断することも一つの方法であります。
ご検討下さい。
投稿日:2012/05/16 12:27 ID:QA-0049538
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。
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