地震で閉鎖中のテナント店舗勤務者への対応
毎々お世話になります。
今般の大震災で、テナント出店しているショッピングモールが閉鎖されました。今のところ再開の目処は立っていません。当該店舗には正社員と時給制の契約社員が勤務しています。休業補償等につき、ご教示戴きたく、宜しくお願い申し上げます。
投稿日:2011/03/16 15:29 ID:QA-0042976
- タイガーマスクさん
- 東京都/精密機器(企業規模 101~300人)
この相談に関連するQ&A
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
御相談の件ですが、出店先が震災を受けた結果閉鎖を余儀なくされ当該勤務地で仕事が出来なくなったこと自体は不可抗力としましても、雇用契約を結んでいるのは御社であって契約上雇用を維持する義務は消えません。勤務地限定採用等の特約をしていない限り、そのような場合には可能な範囲内で他の業務に就いてもらうというのが基本的な対応の仕方になります。
従いまして、まずは一時的に他店舗や営業所等で勤務してもらう等の方策を模索される事が必要といえます。
その上で、そうした就労場所も見つからないということであれば、事情を本人に話した上で今後どうされるかをご相談の上検討されるべきでしょう。その場合、正社員であれば雇用継続の希望が予想されますので、当面は労基法上の休業手当による賃金の6割補償を行う事になる可能性が高いでしょう。他方、契約社員であれば、他の仕事に就きたいということで自ら退職を希望される方もいらっしゃるかもしれませんので、その場合は退職日までは最低限休業補償を支給された上で合意退職とするのが妥当と考えます。
ちなみに、こうした場合に正社員を解雇するとすれば一種の整理解雇に該当しますので容易には行えず慎重な対応が必要となります。他方、契約社員につきましても、会社側から中途での契約解除を求めるのは困難ですし、また繰り返し契約更新されている場合等ですと、契約期間満了時の雇い止めにおいても解雇法理が適用される可能性が高いので、正社員とほぼ同様に取り扱う事が求められるものといえます。
投稿日:2011/03/16 20:50 ID:QA-0042982
相談者より
ご回答ありがとうございました。
休業が長期の及ぶと雇い止めなどの問題が浮上してきますので、ご助言を参考に慎重な対応につとめてまいります。
投稿日:2011/03/17 08:48 ID:QA-0042990参考になった
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
経営状況が許す範囲内で、出来るだけの配慮を
※.誠にお気の毒な状況ですが、一応、打つべき手順を淡々と説明致します。 .
① 対象社員が通勤可能な範囲内における配置転換の可能性をチェック .
② フルタイム勤務が難しければ、複数店舗の兼務を検討 .
③ それも困難なら、期間を決めて休業、その間は、労基26条に基づき、平均賃金の6割以上の手当を支給 .
④ 休業期間中に復職機会を検討 .
⑤ 復職機会の目途を立てることができなければ、解雇方針を具体化 .
※.それぞれの段階で、最善を尽くすべきことは申し上げるまでもありませんが、休業期間や支給手当率についても、会社の経営状況が許す範囲内で、出来るだけの配慮が望まれます。
投稿日:2011/03/16 20:54 ID:QA-0042983
相談者より
ご回答ありがとうございます。
経営とも協議して最善の策をさぐって見たいと思います。
投稿日:2011/03/17 08:44 ID:QA-0042989参考になった
プロフェッショナルからの回答
回答いたします
閉鎖された店舗の従業員の方々に対しては、まずは他の店舗等での勤務の可能性を探り、
それが難しければ休業という流れになります。
期間によっては従業員にとっては退職・転職との選択になることもあるでしょうから、
その点については、状況をよく見定めた上での本人との話し合いが重要になります。
今回の震災にあたっての休業手当の扱いについては、まだ当局の統一見解は出されていませんが、
過去の阪神淡路大震災時に出されたものを参考にすると、
天変地変の不可抗力の場合には、使用者の責めに帰すべき事由にあたらず、
休業手当の支払義務はないとされています。
そのため休業手当を支払うか支払わないかについては、御社の判断になります。
他社の動向としましては、期間の見通しが立たず60%の支払いとするか、100%の支払いとするかで
悩まれていることが多いようです。
投稿日:2011/03/17 08:34 ID:QA-0042987
相談者より
ご回答ありがとうございます。
阪神淡路の事例は参考にさせて戴きます。
投稿日:2011/03/17 08:42 ID:QA-0042988参考になった
プロフェッショナルからの回答
休業手当について
1.結論
△地震により、当該事業場の施設・設備が直接的な被害を受けた場合には、その原因が事業主の関与範囲外のものであり、原則として使用者の責に帰すべき事由に該当せず、休業手当の支払い義務はないといえます。
2.根拠法令及び行政解釈
▼天災地変等の不可抗力の場合には使用者の責に帰すべき事由には当たらず、使用者に休業手当の支払い義務はありません。不可抗力とは、①その原因が事業の外部より発生したじこであること、②事業主が通常の経営者として最大限の注意を尽くしてもなお避けることのできない事故であることの2要件を備えたものでなければならない。(労働基準法第26条行政解釈)
投稿日:2011/03/17 16:08 ID:QA-0042994
相談者より
ご回答ありがとうございます。
地震で施設が使えなくなったわけではなく、計画停電により休業を余儀なくされている状況です。モールの運営会社の判断で閉鎖を決めたので、天災でなく会社の責に帰する休業と解釈できませんか?
投稿日:2011/03/18 08:33 ID:QA-0043019参考になった
プロフェッショナルからの回答
計画停電
1.計画停電のための休業手当につきましては、3月15日に厚生労働省から緊急通達が出されました。 ▼計画停電の時間帯における事業場に電力が供給されないことを理由とする休業については、原則として法第26条の使用者の責めに帰すべき事由による休業には該当しないこと。
⇒休業手当は支給しなくてもよい。
2.労働者派遣事業として派遣契約により、派遣していないようであれば、上記が該当すると思われます。
以上
投稿日:2011/03/18 10:21 ID:QA-0043029
相談者より
ご回答ありがとうございました。
検討の結果、当面の計画停電による休業、早退等に関しては、社員の生活維持のため休業補償を実施することと致しました。
投稿日:2011/03/29 08:49 ID:QA-0043243参考になった
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