時差出勤の規程について
	いつも参考にさせていただいております。
 
 2025年10月1日から施行されます『柔軟な働き方を実現するための措置』の「時差出勤」についてご教示願います。
 
 選択する措置のうち一つは「始業時刻・終業時刻の繰り上げ又は繰り下げ」にしようと考えております。
 
 当社は1か月単位の変形労働時間制となっており、事業所ごとに個人の都合(休みや早上がり等の申し出)を考慮して1か月の勤務表を作成する運用となっています。
 このままの運用で時差出勤の措置に適用できると思うのですが、就業規則に定めがないので今回新設することとなりました。
 そこで、
 ・時差出勤の申請は社内様式を定める必要があるのでしょうか。
  (現在は事業所ごとに勤務希望の提出方法が異なっています)
 ・1日単位からの申請を考えていますが、1か月あたりの取得日数に制限を設けると措置として不適切でしょうか。
 ・個人の希望シフトが出ていてもほかのスタッフとの兼ね合いで希望通りにならないこともあるのが現状です。時差出勤の申し出は、必ず希望通りにシフトを組む必要があるのでしょうか。
 
 よろしくお願いします。    
投稿日:2025/08/15 17:16 ID:QA-0156651
- 平社員Aさん
- 東京都/医療・福祉関連(企業規模 1001~3000人)
この相談に関連するQ&A
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
回答いたします
                ご質問について、回答いたします。
 
 |・時差出勤の申請は社内様式を定める必要があるのでしょうか。
 ↓ ↓ ↓
 社内様式を定めるところまでを法令では義務化しておりません。
 よって、必ずしも定める必要はありませんが、労使間の合意やトラブルを
 避けるため、申請内容を明確にする目的で、社内様式を定めることは推奨です。
 
 |1日単位からの申請を考えていますが、1か月あたりの取得日数に制限を
 |設けると措置として不適切でしょうか
 ↓ ↓ ↓
 措置として不適切ではありません。法令では、取得日数について具体的な制限を
 設けることは義務付けておりません。
 但し、制限を設ける場合は、以下の観点をもっていただくことが必要です。
 
 制限の合理性: 制限を設ける理由が、業務運営上の必要性など合理的なものか。
 柔軟性の確保: 制限を設けることによって、制度の趣旨である柔軟な働き方が、
 損なわれないか。
 
 |時差出勤の申し出は、必ず希望通りにシフトを組む必要があるのでしょうか。
 ↓ ↓ ↓
 必ず希望通りにしなければならない義務まではありません。
 厚労省も、事業の正常な運営に著しい支障がある場合には、事業主は労働者の
 申出に応じないこともできるとしています。
 よって、シフト制の中で他スタッフとの兼ね合いを理由に希望通りにできない
 ケースは許容されます。ただし「合理的な理由」と「労使での調整の姿勢」を
 会社として、示すことは重要なこととなります。                
投稿日:2025/08/18 10:51 ID:QA-0156684
相談者より
                ご回答ありがとうございます。
参考にさせていただきます。                
投稿日:2025/08/18 15:21 ID:QA-0156739大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
ご回答申し上げます。
                ご質問いただきまして、ありがとうございます。
 次の通り、ご回答申し上げます。
 1. 制度趣旨と法的義務の範囲
 対象:3歳から小学校就学前の子を養育する労働者
 事業主は「柔軟な働き方を実現するための措置」から 2つ以上を制度化し、労働者が利用できるようにしなければなりません。
 措置の一つが「始業・終業時刻の繰上げ繰下げ(時差出勤)」です。
 ここでの「義務」は、
 制度を設け、労働者から申し出があれば利用できる仕組みを用意すること。
 ただし、就業規則や労使協定で 申出方法・手続・運用ルールを合理的に定めることができる。
 
 2. ご質問への回答
 (1)申請様式は必要か?
 →法的に様式の定めは義務ではありません。
 ただし、後日のトラブル防止のため、「誰が・いつ・どの時間帯を希望したか」を記録に残す仕組みは必要です。
 各事業所で運用がバラバラだと不公平感や証跡不足のリスクがあるので、統一した社内様式(紙・システムどちらでも可)を定めるのが望ましいです。
 
 (2)1か月あたりの利用日数に制限を設けてよいか?
 →法律上、「上限日数を設定してはならない」とはされていません。
 したがって、業務運営上の合理的な範囲で制限を設けることは可能です。
 ただし、制限が厳しすぎると「制度が形骸化している」と判断されるおそれがあるため、例えば:
 「1か月あたり○回まで」と一律にせず、
 「業務運営に支障がない範囲で利用可」「取得希望多数の場合は調整」
 といった柔軟な書きぶりが望ましいです。
 
 (3)申し出があった場合、必ず希望通りにしなければならないか?
 →義務は「制度を設けて利用機会を与えること」であり、必ず希望通りにシフトを組まなければならない義務まではありません。
 厚労省のQ&Aでも「事業の正常な運営を妨げる場合は、希望通りにできないこともあり得る」とされています。
 実務上は、
 「業務の都合により必ずしも希望どおりにはならない場合がある」
 「その場合は事前に本人と調整する」
 と規定・周知しておくのが安全です。
 
 3. 就業規則に盛り込むとよい内容(例)
 対象者(3歳以上~就学前の子を養育する者)
 申出方法(所定様式により○日前までに提出 等)
 利用単位(1日単位/半日単位)
 利用上限や調整方法(「業務運営に支障がない範囲」「希望が重なる場合は調整」)
 会社が認めない場合の扱い(「正当な理由を付して本人に説明する」)
 
 4. まとめ
 様式は法的必須ではないが、統一して残すのが望ましい。
 上限日数を一律に設けることも可能だが、「業務に支障のない範囲」と柔らかく規定するのが安全。
 必ず希望どおりに認める義務はなく、業務都合で調整できる。
 
 以上です。よろしくお願いいたします。                
投稿日:2025/08/18 11:50 ID:QA-0156704
相談者より
                ご回答ありがとうございます。
参考にさせていただきます。                
投稿日:2025/08/18 15:22 ID:QA-0156740大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
                ご利用頂き有難うございます。
 
 ご相談の件ですが、申請様式については各会社が任意で定めて運用するものですので、事業所毎に異なっていてもそれ自体に問題はございません。
 
 そして、法令上取得日数に関する定めはございませんが、取得日数が少なく利用上のメリットが感じられないような措置については避けるべきです。
 
 また、制度として認められている以上、当人の同意が無い限り変更は出来ず申請内容に応じる必要があるものといえます。                
投稿日:2025/08/18 12:59 ID:QA-0156717
相談者より
                ご回答ありがとうございます。
参考にさせていただきます。                
投稿日:2025/08/18 15:22 ID:QA-0156741大変参考になった
人事会員からの回答
- オフィスみらいさん
- 大阪府/その他業種
                法律上は、社内様式を定める義務はありませんが、ただし、労使間での解釈の相違やトラブルを回避するという意味では、定めておくに超したことはありません。
 
 1か月あたりの取得日数に制限を設けても差し支えはなく、不適切な措置ではございません。
 
 時差出勤の申し出について、必ず希望通りにシフトを組む必要まではありません。
 
 事業の正常な運営に著しい支障がある場合は、事業主は労働者の申出に応じないこともできますし、シフト制においては他のスタッフとの兼ね合いを理由に希望通りにできないことは、想定の範囲内といえます。                
投稿日:2025/08/18 16:50 ID:QA-0156758
プロフェッショナルからの回答
対応
                1.特段法律で定めたものではないので、社員が混乱しなければ問題ないでしょう。
 2.特に法的制限はなさそうですが、運用上支障が無ければあまり制限があると制度の導入目的に反します。聞き取りなど行って、現実的希望と実際の運用のバランスで判断し、支障があれば見直しも検討されて良いと思います。
 3.あくまで通常のシフト組と同じで、希望=決定ではありませんので、希望を得た上で調整となります。                
投稿日:2025/08/18 17:19 ID:QA-0156762
    回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
    回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
    ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。
    
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