しつこく謝罪等を求める社員に対するハラスメント適用と懲戒
お世話になっております。
ある社員の定年到達時の退職金支給について、経理担当者のミスで銀行データへの連携が完了しておらず支給予定日に退職金が振り込まれないという事象が発生しました。1週間が経過した後に人事・経理の連絡会議の場で確認を行った際に不備があったことが発覚しました。すぐに人事担当から、当該社員に連絡を取り、謝罪と振り込み対応を行いました。
一方で、その社員は退職金の入金予定日にその金額を元手に投資を行う予定でしたが、退職金が振り込まれなかったことから予定していた投資ができず、損害を被ったこと、担当者から嫌がらせを受けたとハラスメントを訴えております(以前、給与計算が間違っていたことが一度あったため、信頼を失っているというのもあります)。なお、社員は未支給に気づいていたものの、嫌がらせだと思い込み、発覚後に会社から連絡するまで自身から連絡はしてきませんでした。また、具体的な投資や損失に関する情報は示されておらず、事実を確認できません。
人事・経理担当責任者からも直接の謝罪と今後の是正・予防措置の説明を行いましたが、社員の怒りは収まらず、書面での謝罪の要求したため、その意向に沿ったものの、さらに「社員Aには非はなく」など文書への加筆修正要求を何度も繰り返します。会社としても誠意は尽くしたつもりでおり、過度の要求と考えこれ以上の対応はしないつもりで、ミスをした担当者も委縮してしまっています。すぐに担当からは外して上司が対応しておりますが、すでにメンタル不調を示唆しております。
当該社員へは謝罪を終えたこと、過度な要求には応えられないことを伝え、執拗な要求により、ハラスメントとなる可能性もある旨を注意しましたが、一向に主張は曲げません。
発端となるミスをしたのは確かなので、怒るのも無理はないなのですが、度が過ぎると判断した場合、ハラスメントの適用と処分を適用してもよいものでしょうか。また処分可能と判断した場合、そのポイントとなる点をご教示ください。
投稿日:2024/07/09 14:51 ID:QA-0140741
- 契約担当ですさん
- 大阪府/医薬品(企業規模 101~300人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
ご質問の件
文面を拝見する限り、お互いにハラスメントを主張し感情論になっています。
退職者ですから、懲戒処分も適用しようがありません。
あとは、損害賠償請求をするかどうかです。
相手は何を要求しているのか、
会社として、何が問題点なのか整理したうえで、
ひとつずつ解決していく必要があります。
投稿日:2024/07/10 10:00 ID:QA-0140779
相談者より
ご回答ありがとうございます。定年は迎えておりますが、再雇用で引き続き勤務されております。相手が何を求めているのか聞き取りは行うのですが、謝ってほしいというだけで、ミスしたことに対する謝罪は済んでいるにも関わらず、蒸し返してくるので業務が滞ってしまいます。
投稿日:2024/07/10 15:21 ID:QA-0140814参考になった
プロフェッショナルからの回答
対応
原因とハラスメントは切り離す必要があります。そもそも退職金のような高額かつ本人にきわめて重要な振り込みを一人の担当者だけで完結し、時間が経ってからしか確認もしていない管理体制に問題が大きく、担当者ではなく管掌する責任者が責めを負うべきでしょう。
振込事故についてはここまでで、それに対する謝罪までは必要かつ合理性があります。
ここから先、投資失敗など証拠がなければ賠償しようがなく、実際に単なる意志だけで証明できないと思われますので、一定の謝罪をする以上は、対応としては無理なのではないでしょうか。
だからと言って頻繁なクレームや担当者を病気に追いやるような暴言は認められません。暴言を吐いた時点で対応を止める旨、通告すべきで、それでも嫌がらせをしてくるなら警察と相談含めた刑事的対応を考えるべきです。
トラブル発生以来、すべての対応を担当者まかせにしているようにも見受けられてしまいますので、必ず複数対応、会社としてクレーマー対応をするという原則を打ち立て、毅然とした対応をする体制にして下さい。
投稿日:2024/07/10 10:46 ID:QA-0140793
相談者より
ありがとうございました。決裁プロセスは複数で確認はあるのですが、データ送信は担当者のみになりますのでそこをダブルチェックする体制に変更しております。また、記載が誤解を生じてしまいましたが、発覚後の社員との対応には担当者は関わらせず、上司が対応しております。しかしながら、ミスした社員に嫌がらせを受けたと言いふらしているようで本人の耳にも入ってしまっております。
投稿日:2024/07/10 15:28 ID:QA-0140817参考になった
人事会員からの回答
- オフィスみらいさん
- 大阪府/その他業種
まずは、冷静に対応する必要があります。
退職金が振り込まれなかったことから予定していた投資ができず、損害を被ったという主張には、なんの根拠も説得力もありません。
投資に絶対などはなく、損をするほうがほとんどなのに、そこを理解しようとせず、損害を被ったと一方的に主張されても、御社にとっては迷惑千万でしかありません。
人事担当者が、当該社員に連絡を取り、謝罪した上で、振り込みも完了しているのであれば、それで御社としての対応は終了していますので、これ以上の過度の要求には応じる必要はありません。
要求が止まなければ、業務妨害にあたる可能性もでてきますので、これ以上の要求は業務妨害とみなし、即時中止を求め、聞き入れられない場合は、法的措置を取る旨の通知(内容証明郵便で)をすることで、御社の本気度を示すのもよろしいかと存じます。
要は、毅然とした態度で対応することです。
投稿日:2024/07/10 11:30 ID:QA-0140799
相談者より
ありがとうございました。これまで会社に貢献されてきた方なので残念ではありますが、毅然とした態度で対応したいと思います。
投稿日:2024/07/10 15:30 ID:QA-0140818大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、複雑な案件のようですし、この場で確答は出来かねる旨ご了承下さい。
その上で申し上げるとすれば、本件に限らず過剰な要求につきましては、一般的に丁寧にお断りされる事で差し支えないものといえるでしょう。
それでも対応を迫られるようでしたら無視されてもよいですし、まだ定年後も在籍されているようでしたら、逆ハラスメント等を理由とした制裁措置も検討されてよいものと考えられます。立場こそ異なりますが、昨今増加しているカスタマーハラスメントに類似した案件ともいえるでしょう。
いずれにしましても、度を過ぎた行為に対しましては、毅然とした姿勢で臨まれる事も重要といえます。
投稿日:2024/07/10 23:59 ID:QA-0140851
相談者より
ありがとうございました。毅然とした態度で臨みたいと思います。
投稿日:2024/07/17 16:46 ID:QA-0141103大変参考になった
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。
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