57歳での身分変更について
お世話になります。
わが社では理解に苦しむ就業規則があり少しずつ変更しているところですが、
今回は一番困っている事柄についてご相談させてください。
わが社の定年は60歳ではあるのですが、なぜか57歳になると正社員から嘱託へ身分の変更があります。嘱託になったからと言って有期雇用になるわけではありません。新たな嘱託契約も結びません。表面上はわからないようになっています。
しかし、嘱託になることによって、序列は正社員から外れますし、平社員でも給与が下がります(30%)。賞与の査定基準も嘱託として計算されます。
社長は定年は60歳なのだから違法ではないといって聞き入れてくれません。
これはそのままにしていても大丈夫な案件でしょうか?
違法であるのなら、どの法律(?)に引っかかっているのか助言いただけないでしょうか?(同一労働同一賃金の話をしても却下されました。)
よろしくお願いいたします。
投稿日:2021/10/05 15:37 ID:QA-0108252
- 人事労務総務さん
- 長崎県/商社(総合)(企業規模 31~50人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
ご質問の件
嘱託は、一般的には定年後、再雇用した方とするケースが大半ですが、労基法などの法律用語ではありませんので、会社により定義が異なることもあります。
定年は60歳ですが、57歳で、正社員のレールから外れることは、役職定年制などではあることです。
そして、正社員のレールから外れた方を嘱託とするのは違法というわけではありません。
但し、辞令は必要です。
同一労働同一賃金は、嘱託は有期雇用ではありませんので、対象ではありません。
57歳までの賃金水準や、就業規則等を拝見しないと何ともいえないところもありますが、
他の従業員さんからも不満があったり、離職率が高いということであれば、規定というよりは、制度に問題がある可能性もあります。
投稿日:2021/10/05 19:41 ID:QA-0108261
プロフェッショナルからの回答
人事権
法律の専門ではありませんので条文等は必ず専門家のご確認をお願いいたします。
まず人事を発令する際にはその根拠として就業規則が必要ですが、就業規則のどこに基づいての降格なのかが明確になっていることが必要です。慣例などでは認められないでしょう。
給与減はもちろん、業務内容の見直し、責任範疇縮減など、降格は簡単なものではありませんので、組織を挙げて取り組まなければ対応は無理です。就業規則等に基づく明確な根拠がなく、減給のような不利益変更は、労働契約法3条などで人事権の濫用として禁じられています。
本件は人事マターではなく、企業のコンプライアンスの問題と思いますので、顧問弁護士や労働局などと話し合うのが良いかと思います。
投稿日:2021/10/05 20:24 ID:QA-0108267
人事会員からの回答
- オフィスみらいさん
- 大阪府/その他業種
定年は60歳なので違法ではないという社長様のお考えも、決して否定できるものではなく、高年法も定年の定めを置く場合は60歳を下回ってはいけないといっているだけであって、途中で身分変更をしてはいけないとまではいっておりません。
そのため、60歳まで雇用が継続する限り、そこは問題にはなりませんが、実際あまり好ましいものではなく、60歳まで正社員として雇用するのが本来の在り方です。
長年の慣行としてこのような運用がなされており、該当従業員からも何ら異議がなく、今日に至っているのであれば、それがそのまま労働条件を形成しているともいえなくもないですが、やはりこの運用を続けるのであれば、正式な根拠が必要になります。
そのため、就業規則(賃金規程等)に57歳で正社員から嘱託社員へと身分が変わり、それに伴い賃金の見直しを行なう旨の規定が整備されていることが必修になります。
投稿日:2021/10/06 08:50 ID:QA-0108285
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、勝手に身分を変える事によって賃金等の労働条件が引き下げられる措置に関しましては、同意のない不利益変更としまして労働契約法第8条違反となります。
また、こうした重要な労働条件の内容につきましては、労働基準法第15条に基づき労働契約書等の文書で明示されている事、及び労働基準法第89条に基づき当然に就業規則に明記されている必要がございます。
従いまして、ご文面の措置は明白な法令違反であって、通常の場合無効な措置とされますので、直ちに是正される事が必要です。
投稿日:2021/10/07 17:47 ID:QA-0108342
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。
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