外部委託のための事前OJT研修について
いつもお世話になります。
自社で運営しているショールーム業務を社外に委託します。
それに先立って、委託先の社員を複数名、研修生として一か月ショールームで受入れOJT教育を施します。
実際に接客などもすることになりますが、あくまでも教育です。
その間の人件費は、委託先が一旦負担し、後からまとめて初期費用として支払います。
当社の社員が、指導をしながら、育成していくことになります。
当然、個々人を教育することにもなります。
このような場合、派遣法などの制約は受けるのでしょうか
個人への教育が、指揮命令と見なされると派遣になるかと思います。
教育指導は、指揮命令ではないと考えてよろしいでしょうか
なお、費用は、人件費に上乗せして請求されます。
よろしくお願いします。
(労働局需給調整事業部からは
「委託先教育は、新製品を除くと委託契約前でなければならない。」
といわれてます。
「受託能力の無いところに委託することは本来出来ないはず、」
だからだそうです。
このため、委託契約では事前教育のことは触れておりません。)
投稿日:2010/12/15 11:30 ID:QA-0024361
- アリさんさん
- 東京都/商社(専門)(企業規模 101~300人)
この相談に関連するQ&A
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
契約に先立ち、相互の意図を文書で確認
.
■ 所轄行政窓口の見解は、当たり前の内容ですが、だからと言って、口約束だけで、このような規模のOJT教育に踏み切る訳にもいかないでしょう。日本語では、統一された表現はありませんが、契約締結の意図を有する当事者間の予備的な了解を文書にするため慣例的に用いられる書面、敢えて言えば、契約予備書面、契約意図表明状、議事録、メモランダム、といったものが必要でしょう ( 英語では、Letter of Intent が、圧倒的に多い )。
■ 堅苦しく表現すれば、これらの文書作成の目的は、以下の通りです。
① 取引開始したいという意図の表明
② 取引の形態・概要の確認
③ 契約締結に向けての独占的交渉権の獲得
④ 契約交渉の過程での各合意事項の確認
⑤ 契約締結までの当事者の役割と実行スケジュール、経費負担などの確認
⑥ 契約書面の予備的な作成
■ 若し、何らかの理由で、契約に至らない場合は、それまでに取り交わされた書面の内容はすべて反故となって、互いになんらの法的な義務を負わないという前提の書面です。この時点では、ご懸念の、派遣法などを気にすることはありません。実際の、委託契約の締結に至った段階では、派遣や、請負などとの違いを再度シッカリ点検した上で、契約すればよいと思います。派遣法などに過剰反応することはありません。
投稿日:2010/12/15 13:33 ID:QA-0024363
相談者より
失礼な評価お許しください。
当方がお聞きしたかったのは、事前契約の必要の有無ではなく、研修生受入時、派遣契約を結ぶ必要があるか否か、です。
研修時の人件費を委託先が上乗せして初期費用として請求してきますので、外形的には派遣契約になるかと懸念しております。
実態は、教育指導で指揮命令ではなく「業として・・」の人材投入でもありませんので必要ないと考えており、そこをご教示願いたく質問いたしました。
川勝先生のご回答にはいつも敬服しております。
よろしくお願いします。
投稿日:2010/12/16 17:39 ID:QA-0041860あまり参考にならなかった
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
労派遣契約は結ぶ必要はない
.
■ 結論から言えば、労派遣契約を結ぶ必要はありません。「 労働者派遣 」 となるのは、次のすべての要件に該当する場合です。
① 《 派遣元事業主が自ら雇用する労働者を 》
② 《 派遣元との雇用関係の下に 》
③ 《 派遣先の指揮命令を受けて 》
④ 《 派遣先のために労働に従事させる 》 ことを
⑤ 《 業として行う 》
■ ご相談内容は、① ~ ③ に該当しますが、「 御社のための労働をする訳ではなく 」、業務委託予定先も、研修派遣を、「 業として行う = 収益を挙げるために継続して行うのでない 」 ので、④ ~ ⑤ には該当しません。類似の形態である、出向も、⑤ の 《 業として行う 》 ものではないことから、派遣とは区分されています ( 以上の要件は、派遣法2条の定義です )。
■ 「 研修時の人件費を委託先が上乗せして初期費用として請求してくる 」 といったことは、いわば、業務委託契約の委託費に関する舞台裏の話なので、コメントは避けたいと思います。
投稿日:2010/12/16 20:47 ID:QA-0024386
相談者より
■分かりやすいご説明、ありがとうございました。
安心できました。
■追記の部分、実は懸念していたところです。慎重に進める心算です。
御礼申しあげます。
投稿日:2010/12/17 09:06 ID:QA-0041874大変参考になった
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
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