紹介予定派遣
紹介予定派遣とは?
労働者派遣事業と職業紹介事業を組み合わせたもので、派遣先と労働者との雇用関係斡旋(職業紹介)を予定した派遣です。派遣期間中に派遣先企業は労働者の能力を見きわめ、労働者は自分に合う仕事かどうかを判断して就職できるメリットがあります。
臨時の派遣社員ではなく
採用・就職を前提に働く
1999年の労働者派遣法改正で、それまで専門的分野に限定されていた派遣事業は原則自由化され、2002年度の派遣労働者は前年度の2割増の213万人になりました。
派遣事業には派遣会社が常用雇用する社員だけを派遣する特定派遣と、登録された多くの人を派遣する一般派遣があります。これらは派遣期間だけの臨時の就業ですが、2000年から導入された紹介予定派遣は、派遣先企業と派遣された人が同意すれば派遣先に就職することを前提にした派遣です。前者が、いわばお付き合いだけなのに比べ、後者は結婚を前提にした交際といえましょうか。
紹介予定派遣は職業紹介を含むため、派遣会社は労働者派遣事業と有料職業紹介業の免許が必要です。派遣期間は6カ月以内とされ、事務系職員の派遣が多いようですが、2004年春から紹介予定派遣に限り、病院など医療機関にも派遣できることになりました。
派遣先企業が採用しない場合には、理由を明示しなければなりませんが、採用は必ずしも正社員とは限らず、契約社員やアルバイトでの雇用もあります。このため、派遣先企業は事前に就業条件を示すことでトラブルを防ぐことになっています。
学生が卒業前の一定期間、就職希望企業で働いてみるインターンシップがありますが、紹介予定派遣はいわば社会人版のインターンシップでしょうか。就職環境の厳しい最近では、社会人経験のない新卒者に派遣会社が新人教育を施し、派遣社員として紹介予定派遣するケースが増えてきました。
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