退職勧奨の定義とリスクについて
いつもありがとうございます。
標題の件についてご相談お願い致します。
経営不振への改善として本社縮小にあたり
本社人員を減らさなくてはなりません。
それに対してのリスクをご教示頂きたく存じます。
会社側から退職勧奨をハッキリするわけにはいかないので
自ら退職したい動機を発生させられないかと考えております。
そこで
部門長数人を、本人の意図しない人事やモチベーションがあがりにくい(いわゆる窓際的な)人事を伝え、そこに異動してもらう場合
※待遇は変えないまま
①この行為自体は、退職勧奨と認識されてしまう可能性はありますか?
②退職勧奨となり訴訟となる場合、どの程度のコストリスクと捉えておけば良いでしょうか?
よろしくお願い致します。
投稿日:2019/04/01 11:21 ID:QA-0083453
- タイムさん
- 神奈川県/販売・小売(企業規模 501~1000人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
ご質問の件
①について
退職勧奨とは異なります。
②について
退職勧奨自体は、強要しない限りさほどリスクはありません。退職勧奨は、あくまで本人によく経営状況等説明して、説得して辞めてもらうことをいいます。
退職勧奨に応じない場合にどうするかということです。通常は整理解雇ということになりますが、整理解雇ということであれば、客観的要件を充たさない場合には、解雇不当などの訴訟リスクがあります。
解雇を避けるために退職金を上積するなどして、退職勧奨をしたり、希望退職などを募ります。
投稿日:2019/04/01 14:47 ID:QA-0083459
相談者より
簡潔だわかりやすかったです。
ありがとうございます。
投稿日:2019/04/11 10:21 ID:QA-0083768大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
予測
具体的状況によって大きく判断も変わりますので、あくまで一般論として書いてみます。
①「窓際」がどんな意味と内容かにもよります。本社部長職の人物を倉庫番や草むしり、追い出し部屋でひたすら筆耕を強要するなど、嫌がらせと取られる行為と、事務部門管理者を営業管理者にするなどは、その業務によっても異なります。いすれにしても嫌がらせで辞めさせるのはkし派手はなく、対象者本人の感情によってリスクとなります。
ただし退職勧奨はあくまで「勧奨」なので、強要行為がなければ、大きなリスクとはいえません。
②退職勧奨はあくまで本人に退職を説得するだけで、長時間監禁して説得ではなく言葉による暴力や示威行為で脅すなど、違法な行動を取らなければ、勧奨だけで訴訟の可能性は低いのではないでしょうか。コストもその方の年収や行為の悪質さによりピンキリで、当然会社側に違法性がなければ何ら補償も不要となります。ただし顧問弁護士がいない場合には、その依頼費用は必要でしょう。何より訴訟に関わる人事部門の人件費・事務経費はそっくり純増されます。
投稿日:2019/04/01 16:35 ID:QA-0083462
相談者より
ご丁寧に対応頂きありがとうございます。
投稿日:2019/04/11 10:23 ID:QA-0083769大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、文面のような合理性のない異動人事につきましては、パワハラまたは人事裁量権の濫用として労働者からの反発を招き、場合によっては退職勧奨以上に問題を難しくする可能性がございます。困難な事態であっても正面から向き合って対応されることが御社の信用を損なわない為にも重要といえます。
そして、経営不振による人員整理につきましては、実務上不可避の場合も多いですし全てが違法となるものでもございませんので、むしろ経営事情を真摯に説明された上で正直に退職勧奨される方が妥当といえるでしょう。
尚、当人から退職を拒否され解雇措置を取らざるを得なくなった場合ですが、訴訟の際には解雇の有効性に関しましておおむね下記の4つの要件を満たしているか否かが問われる事になります。
・解雇自体の必要性
・解雇回避の企業努力
・解雇となる人選の妥当性
・労使間での真摯な協議
いずれにしましても、整理解雇については慎重な対応が求められますので、十分な事情説明に加えまして退職金割増等の優遇措置を採られる事で極力退職に応じる方を増やされる事が重要といえます。詳細対応については、労務問題に精通した弁護士にご相談されることをお勧めいたします。
投稿日:2019/04/01 20:29 ID:QA-0083468
相談者より
ありがとうございます。
参考にさせて頂きます。
投稿日:2019/04/11 10:25 ID:QA-0083770大変参考になった
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
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