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奨学金返還手当を割増賃金の算定基礎に含めるべきか

質問させていただきます。

奨学金の返還を行っていて、下記条件を満たす社員を対象に、
奨学金返還手当の導入を検討しています。

・入社時点で25歳未満
・毎月最大1万円を支給
・支給期間は最長5年とする

貸付ではなく、支給となります。
この手当は、割増賃金の算定基礎に含めるべきでしょうか?

そもそも、賃金(=労働の対償)であるのか?
また、賃金だとして、厚生労働省が挙げる「除外できる賃金」に該当するのか?
・・・など、調べてもなかなか的を得る回答が見つかりません。

どのような解釈となるか、ご教示いただけますと幸いです。

投稿日:2021/11/17 14:20 ID:QA-0109778

houmuさん
東京都/不動産(企業規模 301~500人)

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プロフェッショナル・人事会員からの回答

全回答3

プロフェッショナルからの回答

川勝 民雄
川勝 民雄
川勝研究所 代表者

割増賃金の基礎賃金から除外するのが妥当

▼厚労省の説明では、割増賃金の基礎となる賃金から除外することができる手当は7項目とされていますが、これらは、例示ではなく、「限定的に列挙」とされています。
▼本来的には、雇用に関係のない奨学金返還費用の補填は、仮令、5年という長期間であっても、「臨時に支払われた賃金」に該当し、割増賃金の基礎賃金から除外するのが妥当だと判断します。

投稿日:2021/11/17 21:02 ID:QA-0109791

相談者より

川勝 様

ご回答いただきありがとうございます。
奨学金手当は、労働の対償として”賃金”と扱われる、ということになるのですね。

ご見解についてお伺いしたいのですが、「臨時に支払われた賃金」とは、比較的範囲が広いものなのでしょうか。

労基法第12条について、『労働基準法の施行に関する件』(S22.9.13発基第17号)によりますと、
「臨時に支払われた賃金とは、臨時的、突発的事由にもとづいて支払われたもの、及び結婚手当等支給条件は予め確定されているが、支給事由の発生が不確定であり、かつ非常に稀に発生するものを言うこと。」
とあります。

弊社の検討している奨学金手当は、この「突発的事由」にあたるということになるのでしょうか。

また、最長5年間、毎月支給を予定していますが、そのように毎月決まって支払われるものも、「臨時的に支払われる賃金」に該当するということになるのでしょうか。

ご教授いただけますと大変幸いです。

投稿日:2021/11/18 10:10 ID:QA-0109826参考になった

回答が参考になった 0

プロフェッショナルからの回答

服部 康一
服部 康一
服部賃金労務サポートオフィス代表

お答えいたします

ご利用頂き有難うございます。

ご相談の件ですが、奨学金支援の手当に関しましても、他の諸手当と同様に月々の従業員の生活に関わる支援をされるものになりますので、原則としまして割増賃金の算定基礎になるものといえます。そして、労働基準法上の賃金にも該当する事になります。

投稿日:2021/11/17 22:36 ID:QA-0109792

相談者より

服部 様

ご回答いただきありがとうございます。

弊社で支給予定の奨学金手当は、福利厚生的な側面があるように感じており、果たして「労働の対償」にあたるのか否か判断しかねておりましたが、賃金として扱うというご解釈とのこと、理解いたしました。

投稿日:2021/11/18 10:17 ID:QA-0109828参考になった

回答が参考になった 0

プロフェッショナルからの回答

小高 東
小高 東
東 社会保険労務士事務所 代表(特定社会保険労務士) 

ご質問の件

1.奨学金返還手当は、制度化し、支給要件、金額等ルール化すれば、賃金となります。
 労基法上、恩恵的なもの、福利厚生的なものは原則として賃金ではありませんが、就業規則等に定めることにより、会社に支払い義務が生じますので、賃金として扱います。

2.奨学金返還手当は割増賃金の基礎に含める必要があります。
 労基法上、割増賃金の基礎から除外できる手当は、通勤手当家族手当等限定的に決まられていますので、それ以外は割増賃金の基礎に含める必要があります。

投稿日:2021/11/18 10:43 ID:QA-0109829

相談者より

小高 様

疑問点ごとにご回答いただき、ありがとうございます。

貸付でない奨学金返還手当については、調べる限り参考事例がなかなか無く、労基法で言うところの”恩恵的給付”に当たるのか否かなど判断しかねておりましたが、参考にさせていただきたいと思います。

投稿日:2021/11/19 09:12 ID:QA-0109855参考になった

回答が参考になった 0

回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。



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