社員の過去の素行不良
社員の過去の素行不良をどう判断すべきでしょうか。
当社は銀行や公務員ではないのですが、取引先と密に関わる職場のため、(会社として方針はないのですが)個人的に管理している社員には品行方正を指導しています。
とある社員について、現職では現状、問題は見られないものの、前職ではかなりのトラブルメーカーであったらしく、仕事自体もばっくれのような辞め方をしたと判明しました(今後ヒアリングを行う予定です)
この話がどうも取引先にまで噂として広まっているようで、そのことに対して、取引先から何か指摘が入らないか心配しています(なぜそんな社員を雇ったのか?仕事を任せて大丈夫なのか?など)
心配しすぎかもしれませんが、何か対策を取る必要はありますでしょうか。
例えば「ヒアリングした内容をもとに、今は問題ないと説明する」「現場を異動させる」など。現場の異動はやりすぎでしょうか。
どちらかと言うと、社内よりも重要な取引先からの評判を気にしている状況です。
投稿日:2025/09/09 22:16 ID:QA-0158007
- 現場の副責任者さん
- 東京都/不動産(企業規模 501~1000人)
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
ご回答申し上げます。
ご質問いただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。
1.法的・労務管理上の基本
前職での行為は、現在の雇用契約上の義務違反には直結しません。
→ 労働契約関係は「入社以降」の勤務態度・職務遂行に基づいて評価されるものです。
懲戒処分や配置転換の根拠には「現職での勤務態度・職務上の問題」が必要であり、過去の素行不良だけでは法的正当性を欠きます。
したがって、前職での「ばっくれ」や噂を理由に処遇を変更すると、不利益取扱いとされるリスクがあります。
2.社内対応(人事管理)
現状問題がないのであれば、まずは事実確認と本人ヒアリングにとどめ、記録を残す程度にするのが妥当です。
今後の勤務態度に懸念があるなら、
定期的な面談
評価制度に基づく行動観察
信頼性が必要な業務を任せる際のフォロー体制
など、通常の人事管理の範囲内で対応するのが現実的です。
3.取引先への影響と対策
取引先から直接「社員の過去」に言及される可能性は、実務上はそれほど高くありません。
→ 多くの企業は「現職での信頼関係」を重視します。
とはいえ、噂が広がっていると感じるなら、リスクマネジメントの観点で準備をしておくことは有効です。
想定される取引先からの質問
「あの人は過去に問題があったと聞いたが大丈夫なのか?」
回答例
正面から否定せず、現在の評価に立脚して説明することが望ましいです。
「当社での勤務状況については誠実に業務にあたっており、問題はございません。今後も責任を持って対応いたします。」
過去の素行を蒸し返すより、現職での実績と評価を強調する方が信頼につながります。
4.異動・配置換えの是非
現在特段の問題がなく、本人が職務を全うしている状況での予防的な異動はやりすぎです。
異動をすることで逆に「やはり問題がある社員なのか」と取引先の疑念を強めるリスクもあります。
実際に職務上のトラブルが生じた場合に備え、代替要員やフォロー体制を準備する程度が現実的です。
5.まとめ
法的には過去の素行だけで処遇変更は不可。現職での勤務状況を基準に判断。
社内対応は「記録」と「観察」にとどめる。過去の話を理由に過剰に動かない。
取引先への説明は「現在の評価・信頼」を強調し、安心感を与える。
異動は不要。むしろ本人の信頼回復の機会を奪う恐れ。
実務的には、ヒアリングを行って「現職では問題がないこと」を確認した上で、万一の問い合わせに備えて「回答フレーズ」を社内で共有しておくのが最もバランスの良い対応だと思われます。
以上です。よろしくお願いいたします。
投稿日:2025/09/10 09:26 ID:QA-0158017
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、御社判断にはなるでしょうが、基本的には過去ではなく現在の状況が重要といえます。
従いまして、御社での勤務態度は問題無い旨説明されるのが妥当といえるでしょう。
投稿日:2025/09/10 09:29 ID:QA-0158019
プロフェッショナルからの回答
回答いたします
ご質問について、回答いたします。
現時点、取引先から何ら指摘を受けておらず、業務遂行上の支障が現に生じて
いない状況であれば、特段、取引先に対するアクションは不要でしょう。
また、何ら貴社として影響を受けていないなかでの、異動対応は、合理的な理由
がない、制裁的な措置とも捉えかねませんので、判断は慎重に行ってください。
現時点では、実際に取引先に噂が広まっている内容への事実確認を本人に対して
行い、貴社として今は問題ないと説明できる状態を準備しておくことが大切です。
投稿日:2025/09/10 09:48 ID:QA-0158025
人事会員からの回答
- オフィスみらいさん
- 大阪府/その他業種
当該社員の、前職での行状、辞め方等が、現時点でどのようなルートで判明したのかは伺い知れませんが、それがなぜ御社取引先にまで噂として広まるのかは疑問です。
ですが、前職での素行不良を問題視するより、「これから」を注視していくことのほうが建設的ではないでしょうか。
現在の勤務態度に問題がなければ、あわてる必要はなく、常観でよろしいでしょう。
仮に、取引先から、「なぜそんな社員を雇ったのか?」「仕事を任せて大丈夫なのか?」といった指摘があったとしても、所詮は余計なお世話、御社が採用を決めた以上外部の意見にまどわされることなく、品行方正を指導していけばよろしいでしょう。
投稿日:2025/09/10 10:29 ID:QA-0158032
プロフェッショナルからの回答
対応
単なる評判で雇用を左右することはできません。コンプライアンスは今や絶対事項であり、毅然と対応が必要です。
「トラブルメーカー、バックレかも」程度では事実追及もできないのではないでしょうか。あやふやな理由で異動などさせるのは、社員からの会社への信頼を損ないます。
具体的アクションを取れるのは明確な証拠で違法性が証明できる、または悪評が現実にあり、ビジネスに支障があることが明確(取引停止など)な場合です。
必要なら取引先の責任者と話し合いなども選択肢になるでしょう。
一方、風評被害が業務運営にきわめて大きな影響があるのであれば、採用プロセスが現状で良いのか検証が必要です。雇った後で、犯罪など悪質な履歴の虚偽などが証明できなければ対応は難しいでしょう。
何より過去のウワサより、普通であれば現在の仕事の仕方が一番重要なはずで、そこで何ら問題がないにもかかわらず、過去の行状だけで悪評は立つのでしょうか?現状の業務推進に問題があって、うわさが広まっているなら、何より現状の業務の取り組みは直ちに確認が必要です。
投稿日:2025/09/10 12:23 ID:QA-0158055
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