清算期間が1か月のフレックスタイム制の所定労働時間について
いつも内容を参考にさせていただいております。
この度は、お世話になります。
今回、ご相談させていただく内容は、清算期間が1か月のフレックスタイム制における所定労働時間(総労働時間)の設定時間についてです。あらかじめ自分なりに調べた事を述べておりますが、記載されている内容が正しいのかどうか、また不足している点など、ご教示頂きたいと思っています。
では、早速、ご相談させていただきます。
弊社では一部の社員に清算期間が1か月のフレックスタイム制を導入しております。
フレックスタイム制の労働契約書に「1か月のフレックスタイム制とし、1か月の就業時間は165時間以内とする」と記載があります。
つまり、1年を通し、1月~12月の各月の就業時間(総労働時間)を一律に165時間以内と設定してあります。
フレックスタイム制では法定労働時間の総枠を超えて労働させてはいけないとなっています。言い換えれば、法定労働時間の総枠を超えて所定労働時間(総労働時間)を設定してはいけないということです。法定労働時間の総枠≧所定労働時間(総労働時間)
法定労働時間の総枠は、各月の暦日数÷7×40で求められます。法定労働時間の総枠は暦日数によって変わります。31日…177.1時間、30日…171.4時間、29日…165.7時間、28日…160.0時間。
弊社のように各月の就業時間(所定労働時間)を一律に165時間以内と設定しているのは違法なのではないかと思っています。
2月(閏年以外)の法定労働時間の総枠は、28日÷7日×40時間=160時間となります。設定の165時間以内は、他の月では、法定労働時間の総枠内に収まりますが2月には収まりません。
合法にするには、160時間以内に設定し直す必要があるのではないかと考えております。ご教示いただければ幸いです。
尚、1か月単位の変形時間労働制の所定労働時間(総労働時間)を設定する場合もフレックスタイム制の場合と同様でよろしいでしょうか。合わせてご教示頂ければと思います
投稿日:2023/07/24 16:03 ID:QA-0129194
- yukiosaさん
- 東京都/保安・警備・清掃(企業規模 101~300人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
ご質問の件
165時間以内ということですと、ご認識のとおり、28日の法定労働時間の総枠である、
160時間を超えてしまいますので、違法ということになります。
1ケ月もフレックスも法定労働時間の総枠は同様ですが、
所定労働時間の総枠については、異なります。
フレックスは1か月の総労働時間で時間外を判断しますが、
1か月変形は、シフトに対し、1日、1週間で時間外を判断します。
投稿日:2023/07/24 17:07 ID:QA-0129199
相談者より
早々にご回答いただきましてありがとうございます。フレックスタイム制については、私の認識で良いとの事。1か月の変形労働時間制の所定労働時間に関しては、会社が法定労働時間の総枠を超えない所定労働時間を設定し、その所定労働時間に達するように日々のシフト(勤務割表)を作成し、その勤務割表にてらして、日々の時間外、週の時間外および月の時間外を見なければいけないという理解でよろしいでしょうか。
投稿日:2023/07/24 19:45 ID:QA-0129209大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、基本的な考え方についてはご認識の通りで、原則2月の所定労働時間については、160時間以内に収まるように定める必要がございます。
また、フレックスタイム制の場合ですと、完全週休2日制の事業所であれば、法定労働時間の総枠を超える事も認められるといった特例もございますが、28日の月ですと週5日勤務×4週×8時間=160時間が上限となりますので、いずれにしましても165時間の勤務は不可とされます。1カ月単位の変形労働時間制であれば、こうした特例制度もございませんので、勿論不可となります。
従いまして、労働契約書及び就業規則におきましては、但し書きで28日の月の就業時間を160時間以内と追記される事が必要です。
投稿日:2023/07/24 18:34 ID:QA-0129207
相談者より
早々のご回答ありがとうございました。ご丁寧なアドバイス大変参考になりました。労務担当者に改善する様、伝えます。専門の先生にご教示していただきたいことがまだ御座いますので、その節は、またよろしくお願いいたします。
投稿日:2023/07/25 21:22 ID:QA-0129259大変参考になった
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