欠勤の事実を証明する書類等の提出について
平素は大変参考にさせて頂いております。
さて、当社では欠勤を取得する際のルールとして以下の2つを定めています。
①届け出は予め上長に届け出て承認を受けること。
②「緊急その他やむを得ない事由」により事前に届け出ることができない場合には、事後遅滞なく承認を受けること。
今回近い時期に2つの欠勤のケースがあり、少し調整に時間を要しているためご相談いたします。
【ケース1】
年次有給休暇、子供の看護休暇を全て費消してしまっている社員が、子供の体調不良により欠勤した。
当日就業直前に電話連絡あり。
この社員は、お子さんの体調もあり、今までも有給・看護休暇で休んでいた実績があったため、事後の届け出を上長は承認しました(特に子供の看病を証する書類の提出求めず)。
【ケース2】
年次有給休暇を費消してしまっている社員が、自身の体調不良により欠勤した。当日就業直前に電話連絡あり。
このケース2のものは深酒による二日酔い(同僚と飲食店で飲んだ後も、一人で飲食店で飲酒していた)であることが分かったため、通常の欠勤として上長は承認をせず、無許可に基づく無断欠勤の旨を本人に言い渡しました。
このケース2の社員より反論があり、「ケース1の社員も子供の看病を証する書類」もとっておらず本人の口頭ベースをそのまま性善説で通常の欠勤として扱っている。しかるに自分の場合はたまたま前日の実情を知っていた人間がいたため無断欠勤扱いとなっている。そのようなあいまいな運用で無断欠勤扱いされるのは不公平である」という内容でした。
【ご質問したい点】
①やむを得ない事由ではないため、ケース2は事実も確認できるため、断ろうと考えています。
ケース1については、子供が受診した医療機関の領収書の写しの提出を求めようと思いますが、
実務上問題ないでしょうか。
②今後の対応として、就業規則上にケース2にような「無許可欠勤」を「無断欠勤」に含む旨や、「欠勤の事実を証明する書類の提出がなきものは同様にみなす」まで加えた方がよいでしょうか。
ケースによっては証明書が出ない場合も考えられ、その場合は本人にどのような事由で欠勤であったかを記述させるしかないのですが、今回のような性悪説ではなく、性善説に基づく対応でよいでしょうか。
③他社では「無断欠勤」、「無許可欠勤」についてどのように定めている例があるでしょうか。
取り留めのない内容で恐縮ですが、よろしくご教示下さいますようお願い申し上げます。
投稿日:2018/05/28 10:17 ID:QA-0076829
- 着眼大局さん
- 静岡県/医療・福祉関連(企業規模 10001人以上)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご質問の件に各々回答させて頂きますと‥
①:後者の件ですが、不謹慎な事実が明白である以上、通常の欠勤として承認しないのは当然の措置といえます。単に証明書類がない場合とは全く事情が異なります。このような主張は自らの非行をわきまえない身勝手な発言としかいえません。承認可否は規則上会社判断に委ねられていますので、この度の措置に関しましては御社規定に沿ったもので問題はないですし、このようなある種逆切れともいえるような当人の主張に沿って今になって前者へ証明書類等を要求される必要性はないというのが私共の見解になります。
②:現行規定でも特に問題はございませんが、あくまで御社の欠勤に対する考え方にもよります。今回の件は別としまして、今後欠勤事由を全て明白にした方がよいという判断であれば、そのような文言付加を検討されてもよいでしょう。それでもご指摘の通り全て証明書類が提出可能とまではいえませんので、結局会社判断が迫られる局面がある事は避けられないものといえるでしょう。
③:各社によって様々でしょうが、御社現行のような取り決めがごく一般的と思われます。但し、連続して何日も欠勤するような場合は事後に何らかの証明書類を提出させる場合が多いでしょう。
投稿日:2018/05/28 11:16 ID:QA-0076833
相談者より
早々にご回答頂きましてありがとうございました。
投稿日:2018/05/28 15:09 ID:QA-0076846大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
ご質問の件
いずれも就業規則に則り、対応することです。
➀子の看護休暇については、急なケースが多く、その趣旨からあまり社員に負担をかけないよう、原則、証明書等は求めないことが多いといえます。
②③
無断欠勤とは事前あるいはやむをえず事後速やかに連絡もないことです。二日酔いが、事前連絡があった以上、正当な欠勤と認めないというのは微妙なところでしょう。私傷病は多かれ少なかれ、不規則な生活・不摂生が原因となることが考えられるからです。
ただし、急な欠勤がしばしばあったりした場合や、例え1日でも欠勤理由に疑義がある場合には、証明書等を求めても問題はありません。
その結果、懲戒処分につながります。
子の看護休暇も欠勤も証明書を求めるのであれば、規定には、両方とも「証明書等求めることがある」と記載しておくことです。毎回、必ず求めるのは、息が詰まることも考えられます。
投稿日:2018/05/28 14:38 ID:QA-0076844
相談者より
早々にご回答頂きましてありがとうございます。
当社でも年次有給休暇の残余日数の限度内で、欠勤を年次有給休暇へ振り返ることは認めており、基本的には性善説で対応しております。
危惧しているのは、今回の事例を認めることで「有給を使い切ったので、1日分の賃金カットは構わないため休みます」というような拡大解釈が及ばないようにしたいという趣旨でした。
投稿日:2018/05/28 15:57 ID:QA-0076847大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
対応
①子供の事情を認めるのは良いと思います。ただ、ケース2の「確認」とはどんなものでしょうか?本人が認めているのであれば問題ありませんが、「他の社員が見た」「しかし本人はすぐ帰ったと主張している」など齟齬があったりすれば、事実認定は難しいのではないかと思います。
さらになぜケース2の社員がケース1のことを知っているのかも疑問です。こうしたデリケートな情報が公開されているのか、当人が言いふらしているのか、いずれにしても事情がさまざまで、その判断が完全公正は目指すべきではあっても、その実現は簡単ではありません。
②公平という点では無断欠勤はすべて無断欠勤であって、その都度上長に報告の上で情状を認めることがあり得る程度にしておけば、ケース1も2も対応できるのではないでしょうか。
③無断で欠勤すればすべて無断欠勤ではないかと思います。ただし事情がさまざまでこれはOKでこれはNGとすべてを例示は不可能ですので、事情聴取の上対応することが多いのでしょう。
また欠勤控除を受けても欠勤するのは社員の自由で、止めようがありません。しかしこんな社員が出てこないのは通常勤怠管理と人事考課があり、ケース2のような疑いであっても重大な評価減になるからです。評価プロセスの完全公正も不可能ですが、開き直る社員が居座りづらい環境作りはいかようにも作れると思います。
投稿日:2018/05/28 20:52 ID:QA-0076854
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