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【ヨミ】ユウキュウキュウカ 有給休暇

労働基準法第39条により、使用者は一定期間勤続した労働者に対し所定の日数の休暇を付与しなければならず、当該休暇中は平均賃金または所定労働時間労働した場合に支払う通常賃金を支払わなければなりません。この、有給で休める休暇を「有給休暇」と呼び、一年ごとに付与されるため、正式には「年次有給休暇」といいます。有給休暇は労働者に生じる当然の権利ですが、日本では実際に労働者がこれを取った取得率は5割に満たず、諸外国に比べて著しく低いのが現状です。これを改善するために、政府は 2016年4月から、管理職を含めたすべての正社員に年5日分の有給休暇を取得させるよう企業に義務づける方針です。

(2015/3/10掲載)

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有給休暇のケーススタディ

2016年度から年5日取得を企業に義務付け
企業側の時期指定で職場への遠慮を軽減

企業経営の高度化が求められる中、従業員の創造的な働き方を実現し、職場の生産性を高めるためには、休暇がもたらすメリットをより積極的に活用する必要があります。イノベーションを導く独創的な発想や環境の変化を読む先見性は、ワークライフバランスが保たれ、ストレス解消や心身のリフレッシュがきちんとできる、ゆとりと働きがいのある職場から生まれやすいからです。そうした視点から、企業がすすんで働き方の改革に取り組む動きも広がってきました。

しかし一方で、日本ではかねて「有給休暇」の取りにくさが問題視されています。有給休暇は、雇用開始から6ヵ月継続勤務し、その間の全労働日の8割以上出勤した労働者に対して最低10日付与されなければなりません。その後は勤続6年6ヵ月まで、継続勤務年数が1年伸びるごとに所定の日数が加算されます。厚生労働省の「平成25年就労条件総合調査」によると、企業が1年間に付与した有給休暇の日数は、労働者一人当たり平均18.3日。ところが、そのうち実際に労働者が休みを取ったのは平均8.6日で、有給休暇の取得率は47.1%にとどまっています。1990年代前半には取得率が55%を超えていましたが、その後低下傾向が続き、2000年以降は5割にも届いていません。ほぼ100%取得するのが当たり前の欧州主要国との差は歴然です。

現行制度では、有給休暇の時季指定権が労働者側にあり、従業員から時期を指定して休暇取得を申し出るしくみですが、これでは上司や同僚への遠慮が働き、休みにくいとの指摘があります。そのため、政府は労基法を改正し、企業側があらかじめ取得時期を指定する欧州式の仕組みを導入した上で年5日分の有給休暇を、管理職を含むすべての正社員に取らせることを企業の法的義務とする方針です。改正案は2015年通常国会に提出され、16年4月に施行される見通しです。

あらかじめ企業から取得時期を指定される形で年間5日分の有給休暇を取得できれば、職場に気兼ねしがちな従業員もその範囲内では心置きなく休めるので、有給休暇の消化は必然的に促されるでしょう。一方、欧米に比べて少ないとはいえ、平均の9日程度はもともと有給休暇取得ができていたという職場や労働者にはメリットが少ないのでは、という見方もあります。むしろこれまでは自分が休みたいときに、ある程度自由に有休を取れたのに、今後5日分については取得時期を限られるという意味で、不利益が生じる可能性も指摘されています。

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