月給制社員の割増賃金について
当社の就業規則規定
・月給制とする
・労働基準法その他法令の定めるものとする
・出勤及び休日は当社カレンダーの定めるものとする。
始業時間 午前8時30分
終業時間 午後5時00分
休憩時間を省く7時間10分を1日あたりの勤務時間とする。
2013年度(4月~2014年3月)に関して
土日休日96日 祝日15日 とし、会社指定のカレンダーでの
勤務となっております。
みなし残業(固定残業)や変形労働時間制は取り入れておりません。
法定労働時間外(1日8時間又は週40時間)超えに関して、社員からの指摘により、
月曜日~金曜日勤務の週に関しては今まで通り
7時間10分×5日=35時間50分(1週間の労働時間)
なので、割増賃金は支払っておりません。
月曜日~土曜日勤務の週に関して
7時間10分×6日=43時間(1週間の労働時間)
となるので、この場合3時間のみ割増賃金を支払う事となりました。
ここで、例えば時間単価1000円の社員に対し
1000円の25%増の1250円×3時間で支払っておりましたが、
月給制という事で、25%の250円×3時間の支払いだけで済むのではないか?
との疑問が生まれてしまいました。
上司からも月給制なんだし25%のみの上乗せでいいんじゃないの?と言われ
今月(土曜日出勤あり)の給料で25%(割増分)のみ(例でいうところの250円のみ)で支払ったところ、125%の100%(時間単価)の部分はどこについているのか?
と質問されましたが、明確な答えを出すことができませんでした。
色々調べたのですが、125%であるべきの回答と25%のみだという回答があり
わからなくなってしまいました。
この場合、土曜日の3時間に対しては、どのように計算するのが
望ましいのでしょうか?
宜しくお願いします。
投稿日:2013/07/27 20:22 ID:QA-0055495
- さんさん
- 埼玉県/紙・パルプ(企業規模 31~50人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
労働基準法で定められている時間外割増賃金とは、通常の時間単位の給与プラス25%の割増を指すものです。
従いまして、週43時間勤務した場合ですと、3時間分の割増賃金とは文面の場合1000円×125%×3時間で¥3750になります。
労働基準法では、割増賃金の支払について給与の支払い方で異なる取り扱いが定められてはいませんので、月給制であっても当然ながら25%分のみの支払で済ますことは出来ません。明白な労働基準法違反ですので、未払い分があれば直ちに支給される事が不可欠です。
投稿日:2013/07/27 23:37 ID:QA-0055499
相談者より
すばやいご回答ありがとうございます。
この件では上司側と社員側に挟まれる形になっており、大変困っておりました。
では、もう一度だけ確認させてください。
上からは
【125%の100%にあたる部分は月給(基本給)に入っているから25%だけ手当をつける】というのが、そもそも間違った解釈になるのでしょうか?
今回は明細に【残業時間】と【割増残業時間】の項目があるのですが、25%のみの支払いだった為、
割増残業時間にのみ3時間の表記をし、残業時間の項目には3時間の表記をしませんでした。
一部の社員からは、労働基準監督署に相談し、
監査に入ってもらいたいとも言われております。
投稿日:2013/07/27 23:46 ID:QA-0055500大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
割増賃金について
労働時間と賃金は、労働契約かつ労働者にとっても一番重要な事項です。
まずは、就業規則、雇用契約書、賃金台帳等確認し、
御社の労働契約がどのようになっているのか確認が必要です。
すわわち、月給が、7時間10分/日に対してのものなのか、8時間に対してのものなのか、
によっても変わってきます。
ただし、みなし残業は取り入れていないということですから、法定労働時間である、1日8h、週40hを超えたものについては、125%以上の割増賃金が必要です。
25%のみという回答があるとすれば、所定労働時間内の深夜割増についてではないでしょうか?
今回、労基署に駆け込む可能性があるということですから、一般論ではなく、もしそうなった場合に、過去2年間が対象になりますから、どのくらい間違っていたのか、未払い残業の支出がありうるかの計算もしておくべきでしょう。
労基署調査は、別問題としても労働者の一部に不信感を与えていることは事実です。
緊喫な対応が必要と思われます。
投稿日:2013/07/28 08:14 ID:QA-0055503
相談者より
ご回答ありがとうございます。
まずは従業員の就業規則、雇用契約書、賃金台帳等確認し、労働契約がどのようになっているのかを合わせて、対応したいと思います。
割増賃金について、支払いを始めたのがつい最近の事なので、未払いも含め、計算もしっかりしたいと思います。
投稿日:2013/07/28 17:57 ID:QA-0055508大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
再度お答えいたします
ご返事頂き有難うございます。
「【125%の100%にあたる部分は月給(基本給)に入っているから25%だけ手当をつける】というのが、そもそも間違った解釈になるのでしょうか?」
― その通りです。前回も申し上げました通り月給制等賃金の支払方法で割増賃金の支払内容が変わるものではございません。もしそうであれば、このような重要な事柄については法律上に明記されているはずです。本件に限らず、法律規定に存在しない事柄を勝手に解釈・判断することはコンプライアンス上非常に問題ですので、ご注意頂ければ幸いです。
ちなみに給与明細の記載方法は特に定められていませんので、割増賃金が実際にきちんと支払われ、その内訳が見て分かるようになっていれば大丈夫です。
出来れば、労働基準監督署の是正勧告を受けることがないよう、他にも法的問題が無いか一度お近くの社労士等の専門家に人事管理面全てについて直接御相談されることをお勧めいたします。
投稿日:2013/07/28 09:52 ID:QA-0055504
相談者より
再度ご回答いただきありがとうございます。
やはり、そもそもの解釈が間違っているのですね。
給与明細には割増分(25%)のみ支払ったように記載されている為、もう一度しっかりと相談し、見直したいと思います。
とてもわかりやすくありがとうございました。
投稿日:2013/07/28 18:02 ID:QA-0055509大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
「はみ出し就労」に2割5分さへ支払えばよいというのは完全にアウト
現在の賃金額 ( 月給制であっても ) は、 土曜日は休日条件となっています。 月曜日~土曜日勤務させれば、 土曜休日分は、 賃金額の条件から 「 はみ出し 」 てしまい、 追加賃金支払いの対象になります。 従って、 ① はみ出し時間に対する10割と、 ② 週当りの法定限度超過時間に対する2割5分加算の両方の支払いが必要になります。 月給制には 、日給月給と完全月給がありますが、 完全月給の場合でも、 時間当たりの賃金は決められています ( 労基施行規19条 )。 依って、 「 月給制だから、 土休に働かせても、 土曜のはみ出しの支払は不要、 2割5分さへ支払えばよい 」 というのは、 完全にアウトです。
投稿日:2013/07/28 11:12 ID:QA-0055505
相談者より
ご回答ありがとうございます。
上からは、月給制だから、会社のカレンダーで月~金・月~土にわかれてるだけで、月~金も月~土も基本給は月給に入ってるから、土曜日分の3時間に関して125%では払いすぎだと言われ、
そのまま計算した結果、25%のみにしてしまいました。
そのあたりの正しい解釈を含め、もう一度相談し、
従業員に対して、きちんと対応したいと思います。
投稿日:2013/07/28 18:06 ID:QA-0055510大変参考になった
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。
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