経営状況悪化による人件費削減
この度、会社の経営状況悪化により大幅な人件費削減を行うことになり、第一段階としてパートタイマーに期間限定で時間短縮を行うこととなりました。社長からは公平となるよう全部署において行うよう厳命されました。
もちろん、会社の状況についてはしっかり説明をし、ご納得を頂いたうえで行うこととなりましたが、その過程の中で、ある部署のパートが「そういうことなら退職したい。」と言っているとのことで、しかもそのパートさんが退職すると業務が回らなくなると言います。
私は他のパートさんにも、
・その方の業務が重要であること
・生活がかかっていて収入を確保しなければならないこと
・その方が優秀で本来ならば先々社員登用する予定であったこと….
などを説明しその方を時間短縮対象から除外してはどうか…。と提案しました。
その後、上層部で話し合いが持たれた結果、その方も時間短縮をするが、時短の期間は時給をUPさせ収入を確保することになりました。
理由はその方が「回りが早く帰るのに自分だけ残れない。」
と主張されたからのようです。
この措置が理解できないわけではないですが、後々この件が周囲に知られたら説明できるのでしょうか?
とても危険な措置であると思いますがいかがでしょうか?
通常このような場合どのような措置(公平な人件費削減)が望ましいのでしょうか?
ご教授ください。
投稿日:2013/02/13 12:34 ID:QA-0053313
- TYKMさん
- 愛知県/販売・小売(企業規模 101~300人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
御相談の件ですが、時短による減給等の労働条件の不利益変更に関しましては、法的には各労働者個人レベルでの問題となりますので、パート社員の間で減給額に差が生じてもそれだけで直ちに法律上問題になるというわけではございません。業務内容や人事評価等によって違いが生じることはありえますし、むしろその方が合理的な対応ともいえます。
しかしながら、個人的な要望に応じ過ぎて無原則に給与を引き上げるというのでは他のパート社員のモチベーションに影響が生じますし、御懸念のように公平性に欠ける措置としましてトラブルとなりかねません。
従いまして、この度のような比較的優秀なパート社員を引き留める策としましては、
・パート間での職責や貢献度等の違いを明確にする
・その上で、重要なポジションを占めるパート社員については評価等により処遇を改善できるような制度とする
・上記制度に基き当該パート社員に対し処遇改善を提示し残留してもらう
・他のパート社員に対してもそうした職責や貢献度等の相違に基き今後処遇に差が生じる場合がある事を丁寧に説明する・納得行かない場合は個別に相談し具体的に相違の根拠について説明を行い納得してもらうよう柔軟に対処する
といったところになるでしょう。
但し、御社固有の事情もございますし、上記はあくまで一般的な対処の仕方といえます。
元々が不利益変更という難しいテーマになりますので、場合によっては対応に更なる工夫を要する場合もございます。社内で対応困難の場合には、大きな混乱を避ける上でもお近くの労務問題に精通した弁護士または社労士といった専門家に直接相談し支援を受けられることをお勧めいたします。
投稿日:2013/02/13 22:55 ID:QA-0053316
相談者より
とても参考になりました。ありがとうございました。
投稿日:2013/02/14 08:46 ID:QA-0053321大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
奇手は無く
厳しい環境でのご対応、心中お察しします。さて本件ですが、どうしても有望な人材確保で給与面での差を図ること自体はきわめて普通のことと思いますが、会社が厳しい経営状況であり、なおかつ他パートを時短する以上、慎重に取り組む必要があります。最低限その時給アップ情報が他に漏れないことを徹底する必要があります。こうした場合に本人の口から洩れる可能性もあり、現在の経営環境から、そうしたことが露見すれば業務が立ち行かなくなる旨、今さらでは効果が疑問ですが、できれば昇給時に伝えておけば良かったかと思います。当然のことながら、給与は個人情報の際たるものですか、仮にパートから突き上げが合っても一切公開含め情報は守るべきでしょう。同時にいかなる環境においても一人の担当に会社が振り回されることは避けなければなりません。早急にその業務をシェア出来るよう社員が引き継ぐなどして対応を取っていただきたいと思います。
投稿日:2013/02/13 23:13 ID:QA-0053317
相談者より
参考になりました。ありがとうございます。
投稿日:2013/02/14 08:47 ID:QA-0053322大変参考になった
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
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