副業者を採用する際の注意点について
平日の週5日・1日8時間 他社でアルバイトをされている方が、
本業が休日となる土日の2日間・1日5時間 当社でのアルバイトをしたいと応募がありました。
良い人材なので採用したいと思いますが、採用にあたり
①既に週40時間働いている方なので、弊社での勤務は原則全て割増賃金
(先方での勤務実績を提出していただき、週4日の勤務等があればその週は40時間を超える部分のみ適用)
②36協定は各事業所単位での適用となるため、当社では週2日・1日5時間であれば、特に就業日数や時間を気にする必要はない。
(本業で月45時間の36協定を締結しており、仮に本業で月45時間の時間外を行った月であっても、当社での勤務に影響を与えるものではない)
という解釈でよろしいでしょうか?
勿論、体調管理は最優先事項と理解しております。
投稿日:2026/01/08 13:20 ID:QA-0162875
- 総務は難しいさん
- 愛知県/旅行・ホテル(企業規模 101~300人)
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本Q&Aは法的な助言・診断を行うものではなく、専門家による一般的な情報提供を目的としています。
回答内容の正確性・完全性を保証するものではなく、本情報の利用により生じたいかなる損害についても、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
具体的な事案については、必ずご自身の責任で弁護士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
ご回答申し上げます。
ご質問いただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。
1. 割増賃金(時間外労働)の取扱いについて
ご認識のとおり、労働基準法上の労働時間は「事業場を異にしても通算」されます(労基法38条1項)。
そのため、応募者の方は本業ですでに週40時間(法定労働時間)を消化している状態であり、原則として、貴社での労働時間はすべて「法定時間外労働」となり、25%以上の割増賃金の支払いが必要となります。
また、
本業側で欠勤・短時間勤務等があり、その週の通算労働時間が40時間未満となる場合
その不足分の範囲内であれば、貴社での労働時間は法定内労働として扱う
という点も、ご指摘のとおり正しい理解です。
この場合、週単位での労働時間管理が必要となるため、実務上は
本業の「週ごとの実労働時間」の申告
勤務実績の提出(自己申告書+誓約書等)
を受けたうえで賃金計算を行う対応が望まれます。
2.36協定の適用関係について
36協定についても、ご認識は概ね正確です。
36協定は事業場単位で締結・適用されるものであり、
本業先で締結している36協定
貴社で締結している(又は締結していない)36協定
は相互に影響しません。
したがって、
本業で月45時間の時間外労働が行われた月であっても
貴社での労働が、貴社単独でみて法定労働時間(1日8時間・週40時間)を超えない限り
貴社側で36協定違反になることはありません。
(※ただし、1.で述べたとおり、通算の結果「割増賃金の支払い義務」は発生します)
3.実務上の重要な留意点(リスク管理)
法令解釈としては上記のとおりですが、実務上は以下の点が重要です。
通算労働時間の把握義務は貴社にも及ぶ
→ 「知らなかった」「申告がなかった」は免責されません。
労災(特に過労性疾患・事故)発生時には、
本業・副業を含めた長時間労働が問題視される可能性があります。
深夜労働(22時~5時)が発生する場合は、
通算管理+深夜割増の取扱いがさらに複雑になります。
このため、
副業・兼業申告書
本業の労働時間申告書(週単位)
健康配慮義務に関する同意書
を整備したうえで、勤務時間帯・上限を明確に制限して採用されることを強くおすすめします。
4.まとめ
(1) 割増賃金の取扱い:原則すべて割増賃金 → 正しい
(2) 36協定の考え方:事業場単位で判断 → 正しい
ただし、通算労働時間管理と健康配慮義務への対応は必須
という結論になります。
以上です。よろしくお願いいたします。
投稿日:2026/01/08 13:53 ID:QA-0162878
相談者より
井上 久様
ご回答いただき、誠にありがとうございます。
分かりやすくご回答いただき、理解することができました。
投稿日:2026/01/08 15:49 ID:QA-0162886大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
回答いたします
ご質問について、回答いたします。
2箇所での労働時間は合算されるため、本業で既に週40時間を超えている場合、
貴社での労働は原則すべて割増賃金の支払い対象となります。
36協定の月45時間という延長限度は事業場単位で適用されるため、本業の残業
時間を合算して管理する必要はありません。
しかし、単月100時間未満や複数月平均80時間以内という上限規制は個人単位で
適用されます。本業で月45時間の残業がある場合、貴社の勤務を加えると、
合計85時間となり、複数月平均の基準を上回るリスクが生じます。
採用の際は、本業の残業実績を定期的に確認し、上限規制に抵触しないよう、
調整が必要と言えるでしょう。
投稿日:2026/01/08 14:03 ID:QA-0162879
相談者より
米倉 徹雄様
ご回答ありがとうございます。
単月100時間未満、複数月平均80時間は通算されることは知らず、大変助かりました。
投稿日:2026/01/08 15:52 ID:QA-0162887大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
ご質問の件
36協定の月45時間については、事業場ごとのカウントになりますので、
本業先の時間外は通算されません。
ただし、上限規制の月100時間、複数月80時間については、
それぞれの事業場の時間外を通算しますので、
100時間超、複数月80時間超の残業をさせた事業場が労基法違反となります。
投稿日:2026/01/08 15:38 ID:QA-0162884
相談者より
小高 東 様
ご回答いただきありがとうございます。
単月100時間、複数月平均80時間は見落としておりました。
誠にありがとうございます。
投稿日:2026/01/08 15:53 ID:QA-0162888大変参考になった
本Q&Aは法的な助言・診断を行うものではなく、専門家による一般的な情報提供を目的としています。
回答内容の正確性・完全性を保証するものではなく、本情報の利用により生じたいかなる損害についても、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
具体的な事案については、必ずご自身の責任で弁護士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。
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