有給取得方法
いつもありがとうございます。
社員で平日午後休を取って、休日出勤を頻繁にするケースがあります。(当社は土日祝休み)先月、今月3度ずつ程の頻度です。
会社としては単価があがるので悩ましいですが、会社が側から出来るだけ平日に仕事を進めて欲しいというのは問題がありますか?
法令を遵守した対応を教えて頂きたいです。
投稿日:2025/08/05 10:58 ID:QA-0156361
- デイさん
- 大分県/その他業種(企業規模 31~50人)
この相談に関連するQ&A
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
業務の点検
以下、回答いたします。
(1)「休暇」をとることによって「休日出勤」を余儀なくされているであれば、「年次有給休暇」の取得促進(会社側の「時季指定義務」の履行)、安全配慮義務の履行、会社全体としての業務の効率的推進等の観点から望ましいものではないと考えられます。
(2)まずは、この社員から、「休日出勤の理由」を聴取することが考えられます。そして、これに基づき、「休暇」を取得したとしても休日出勤を回避できるよう、業務の点検を実施することがよいのではないかと思われます。こうした中で、真に必要があれば、就業規則に基づき、休日出勤禁止の業務命令を出すことも考えられます。
(3)なお、神代学園ミューズ音楽院事件(東京高判平成17年3月30日)では、使用者の明示の残業禁止命令に反した時間外労働について、労働時間への該当性が否定されています。
即ち、使用者の明示の残業禁止命令に反して労働者が時間外又は深夜にわたり業務を行ったとしても、これを賃金算定の対象となる労働時間と解することはできない旨としています。この事件では、残業禁止命令とともに、残務がある場合には役職者に引き継ぐことも命じており、こうした形で、残業禁止命令を徹底することは有益であったと考えられます。
投稿日:2025/08/05 13:52 ID:QA-0156366
相談者より
早速のご回答ありがとうございます。
大変参考になりました。
投稿日:2025/08/05 16:36 ID:QA-0156398大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
回答いたします
ご質問について、回答いたします。
まず、休日出勤しなければいけない理由について、正確に状況把握することが
先決となります。本来、休日出勤は業務指示があって成立するものであり、
社員が自己の判断で休日出勤できるものではありません。自己判断で休日出勤
をしているようであれば、即刻、止めさせてください。
その上で、平日の所定内時間でのコントロールがどうしても難しい場合に
おいても、平日の残業として業務処理を行い、休日出勤の必要性を無くすよう、
マネジメントください。
投稿日:2025/08/05 14:09 ID:QA-0156368
相談者より
ご回答ありがとうございます。マネジメントの問題だと思います。総務として該当の部門長と話したいと思います。
投稿日:2025/08/05 16:39 ID:QA-0156399大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
ご回答申し上げます。
ご質問いただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。
1.結論
会社が「平日に業務を進めてほしい」という意向を伝えること自体は、法的に問題ありません。ただし、休日出勤の許可制運用や、勤務時間の調整方針を明確にすることが重要です。
2.法的な観点からの整理
【1】休日出勤に関する基本ルール(労働基準法)
法定休日(※1)に労働させた場合、3割5分以上の割増賃金の支払いが必要(労基法37条)
就業規則等に基づき、会社の指示または許可なく休日出勤することを原則認めない運用が可能
※1: 週1日の休日(会社が就業規則で指定)
【2】年次有給休暇の取得(平日午後休)について
年休は労働者の権利であり、原則として本人の請求通りに取得させなければならない(労基法39条)
ただし、「時季変更権」により、事業の正常な運営を妨げる場合は変更を求めることが可能
3.問題の構造整理
問題点→法律的視点→会社の対応可能範囲
休日出勤が頻繁でコスト増→休日労働は割増賃金義務あり→(1)事前許可制にする(2) 抑制方針を明文化する
平日に仕事をせず、午後休を多用→年休取得は原則自由→(3)事業運営に支障あれば時季変更権行使も可能(要慎重)
4.実務対応のポイント
(1)休日出勤は原則 会社の許可制 にする
就業規則や勤務管理ルールに以下のような定めを設けることで、法的にも適切な運用が可能です。
「休日出勤は、所属長の事前許可を得た場合に限り認める」
「原則として、平日勤務での業務遂行を優先とする」
こうすることで、会社の裁量で休日出勤を制限できます。
(2) 平日午後休+休日出勤という働き方の「意図」を確認する
頻繁にこの働き方をする社員には、以下の点を確認するのが重要です。
単に家庭都合・通院などで午後休が必要なのか?
本人の都合で勤務日を「ずらしている」だけなのか?
業務量が過大で休日出勤しなければ終わらないのか?
→ 「割増賃金目的」「自分の働きやすさだけを優先」といった動機であれば、改善指導の対象とできます。
(3)年休取得の「時季変更権」は要件が厳しい
以下のような場合、会社が平日午後休を拒否(変更)できる可能性がありますが、慎重な判断が必要です。
その時間に業務上どうしても抜けられない事情がある
他の社員も多数休んでいて業務が立ち行かない
※「休日出勤をさせないため」だけを理由に、時季変更権を使うのは難しいと考えられます。
・文面例(社内向け通知・上司からの指導)
最近、平日午後に休暇を取り、休日に出勤する働き方が増えていますが、当社では、原則として平日勤務により業務を遂行していただく方針です。
休日出勤は特別な事情に限り、所属長の事前承認の上で行ってください。
今後は、業務の進め方を見直し、平日中の業務完了を目指してください。
5.まとめ
対応策→内容
就業規則の整備→「休日出勤は会社の許可制」などを明記
社員への指導→「平日中の業務遂行を原則とする」ことを周知
年休の調整→事業運営に著しい支障がある場合は時季変更権も検討(慎重に)
勤務管理の見直し→平日勤務+休日出勤のパターンが常態化していないか確認
以上です。よろしくお願いいたします。
投稿日:2025/08/05 14:10 ID:QA-0156369
相談者より
ご回答ありがとうありがとうございます。会議にて、勤務管理の徹底を周知したいと思います。
投稿日:2025/08/05 16:40 ID:QA-0156400大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
対応
残業や休出は社員が勝手にできるものではありません。貴社の就業規則でも服務規律を定めているはずですので、会社=上長の指示と許可で残業も休出が可能となります。
有給休暇は社員の申告が規定通りであれば権利なので認められますが、代休は有休ではありませんので取り扱いが別です。
投稿日:2025/08/05 15:52 ID:QA-0156389
相談者より
ご回答ありがとうございます。承知いたしました。
投稿日:2025/08/05 16:41 ID:QA-0156402大変参考になった
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。
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