雇用契約書の発行について
中途入社で月の途中から入社される場合、初月は社会保険未適用にしたいという要望が多く発生しています。
その場合は、社保無しの雇用契約書を発行し、翌月より通常の社保有りの雇用契約書を発行しています。
2通発行する必要が有り、非常に煩わしく雇用契約書上の文言等や何かしら回避する方法はありますでしょうか?
宜しくお願い致します。
投稿日:2025/05/12 10:48 ID:QA-0152099
- jrtaさん
- 東京都/その他業種(企業規模 301~500人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
回答いたします
ご質問のケースですが、
社会保険の加入は、雇用条件が社会保険の加入要件に
該当すれば、強制加入となりますので、入社初月と翌月で、
労働条件を変えているという前提で宜しかったでしょうか。
社会保保険の加入要件に該当するにも関わらず、加入手続きをとって
いないということであれば、法令に抵触する問題となります。
有期社員に対し、入社初月と翌月で、労働条件を変えているという前提
であれば、新たな労働条件を記載した雇用契約書の発行も、
(それぞれの条件が適用される期間も相違しますので、
事務担当としては手間やもしれませんが、)必須かと思案いたします。
投稿日:2025/05/12 12:07 ID:QA-0152107
相談者より
ご回答ありがとうございました。大変参考になりました。業務負荷とバランスを考えて対応していきたいと思います。
投稿日:2025/05/12 14:21 ID:QA-0152129大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
原則→月途中入社でも「入社日=資格取得日」で社保加入が必要
ご質問いただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。
1. 原則→月途中入社でも「入社日=資格取得日」で社保加入が必要
社会保険(健康保険・厚生年金)は、以下の通り、法令上は「入社日=資格取得日」と定められています。正社員、もしくは週30時間以上の常用的な労働者は、入社日から社会保険に加入義務があります。
→ 月の途中であっても、入社日=資格取得日(例:5月15日入社なら、5月15日資格取得)
つまり、「初月だけ社保なし」とすること自体が制度上認められていないため、契約書を2通に分けていても実務リスクが伴います。
2. 社保を初月適用しないための合法的な方法(唯一の回避方法)
(1)「初月を非加入条件での雇用契約」にすること
たとえば、初月は「週所定労働時間29時間以下のパート契約」として雇用、翌月からフルタイムの正社員契約とする。このように、社会保険加入義務の発生しない条件で1ヶ月だけ雇用契約を締結する方法であれば、初月の社保適用を回避できます。
ただし、雇用契約の実態もその通り(勤務時間・日数)である必要があります。
社会保険事務所からの調査等では、「意図的な社保逃れ」と判断される可能性があるため、実態を伴わない形式的な切り分けはリスク大です。
3. 実務上の対応案(契約書を1通で済ませる方法)
(1)「社会保険加入日を明示」した1通の契約書を作成する方法
契約書を2通に分けずに済ませるためには、以下のような記載を含めることで対応が可能です:
雇用契約書記載例(1通で運用)
第○条 社会保険の加入について
本契約に基づく雇用開始日は令和〇年〇月〇日とするが、社会保険(健康保険・厚生年金保険)については、雇用形態および勤務条件に基づき、令和〇年〇月〇日をもって加入するものとする。
このような文言を明記することで、
雇用契約書としては1通で済ませることができ、社保加入日の調整も(実態が伴えば)説明可能になります。
ただし、実際にその月の勤務日数や労働時間が適用基準未満であることが必要です。
4. 実務注意点・リスク
項目→注意点
入社初月を社保未加入にしたい→形式的な切り分けは避けるべき。実態に即して対応する
契約書を1通にまとめたい→「雇用開始日」と「社保加入日」を別々に記載する条文を設ける
リスク→調査時に不適切と判断されれば、遡及加入・追徴リスクがある
5.まとめ
(1) 初月の社保非加入を合法的に行うには、
→「週所定労働時間が社保適用未満」での契約を初月に設定することが唯一の正攻法です。
(2)契約書を2通に分けるのではなく、
→「社保加入日の明示」を含めた1通の契約書で対応する方法が現実的です。
以上です。よろしくお願いいたします。
投稿日:2025/05/12 13:19 ID:QA-0152120
相談者より
ご回答ありがとうございました。大変参考になりました。業務負荷とバランスを考えて対応していきたいと思います。
投稿日:2025/05/12 14:20 ID:QA-0152128大変参考になった
人事会員からの回答
- オフィスみらいさん
- 大阪府/その他業種
社会保険の加入要件を満たす限り、本人の都合で未加入とすることはできません。
本人がどうしても初月は未適用にしたいというのであれば、初月は適用を受けない雇用形態で契約を結び、翌月からは社会保険適用ありで、正式な雇用契約を結ぶのが適正ではないでしょうか。
投稿日:2025/05/12 14:24 ID:QA-0152130
相談者より
大変参考になりました。ありがとうございました。
投稿日:2025/05/14 09:13 ID:QA-0152279大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
ご質問の件
社会保険は強制加入となりますので、
中途入社の初月は社会保険未適用にしたいという要望が多いからという理由で、
翌月から加入ということはできません。
中途入社の初月から、社会保険に加入するようにしてください。
投稿日:2025/05/12 15:58 ID:QA-0152145
相談者より
大変参考になりました。ありがとうございました。
投稿日:2025/05/14 09:14 ID:QA-0152281大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
対応
社員の要望ではなく、社保加入要件を満たせば社保加入しないことは認められません。コンプライアンスに反する対応はしないことを周知する必要があります。
投稿日:2025/05/12 18:36 ID:QA-0152169
相談者より
大変参考になりました。ありがとうございました。
投稿日:2025/05/14 09:13 ID:QA-0152280大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、社会保険に関しましては、法令上加入要件を満たす場合最初の月から加入義務が生じます。そして、月途中の入社であれば、当月は前職ではなく御社での加入対象とされます。
従いまして、現行運用自体に問題がございますので、当人の希望有無に関係なく当初から社会保険加入手続きを採られる事が必要です。
投稿日:2025/05/12 21:55 ID:QA-0152182
相談者より
大変参考になりました。ありがとうございました。
投稿日:2025/05/14 09:13 ID:QA-0152278大変参考になった
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