産業医勧告の尊重
長らく休んでいた社員で、産業医面談において産業医から、「就業場所の変更、作業の転換、労働時間の短縮、深夜業の回数の減少等の措置」について指導を受けた場合、「必ず」そのとおりにしなくてはいけないのでしょうか。
たとえば、「労働時間の短縮」を求められたとして、管理上の問題を理由にそれはしたくないこと、そして、「週40時間出勤できないレベルであれば、休業をさせるべき」との考えによるものです。「労働時間の短縮」ではなくても、その他の「作業の転換」を指導されるのであればやむをえません(週40時間出れるのであれば)。
「必ず」その「労働時間短縮」の措置を行わなければいけないでしょうか。
労働時間短縮は、精神疾患の場合、制度がありますが本件は精神疾患ではありません。労働時間短縮をその他の疾病で行うと、安全配慮の懸念、現場の負担が大きいくなるからです。
産業医は、労働時間の短縮で様子を見てからでなくては週40時間勤務の判断がつかないとのこと、勧告と。
やむを得なければ復帰判定そのものは、労働時間短縮時ではなく、週40時間勤務可能な時点で復帰、復職とするしかありませんが…。
投稿日:2016/07/15 07:49 ID:QA-0066807
- KJ7さん
- 大阪府/化学(企業規模 1001~3000人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
他にも類似の投稿が寄せられていますが、労働安全衛生法の規定条文からも、こうした措置の必要有無や内容について最終的に判断し決定するのは、産業医ではなく事業者になります。
従いまして、専門家である産業医の意見は十分尊重しなければなりませんが、必ずしもその通りにしなければならないといった義務まではございません。但し、会社判断で意見と異なる措置を取られた結果、健康状態を悪化させてしまうとなれば安全配慮義務違反を問われかねませんので、産業医と十分に協議を行い、判断が難しい場合は必要に応じて主治医やその他の専門医のアドバイスも受けられた上で慎重に検討されることが求められます。
投稿日:2016/07/15 10:37 ID:QA-0066813
プロフェッショナルからの回答
責任の度合い
会社の経営責任は一義的に代表取締役にあります。ゆえに産業医の意見は経営判断の参考とすべきものであって、経営する、経営判断するのは代表取締役です。
ただ、疾病など専門知識の必要な事態では、医師の見立ては重要で、それに反した判断をしたことで、たとえば該当社員の健康が悪化したり、事故につながった場合、会社の責任が重くなります。
何でもかんでもその通りはできなくとも、しっかり内容を把握して、リスク管理の視点で取り入れるかどうかを判断されるのが良いと思います。
投稿日:2016/07/15 23:16 ID:QA-0066822
相談者より
産業医が一方的に、また頑なに 一存で判断を下すので困っています。ご参考とさせていただきます。ありがとうございました。
投稿日:2016/07/27 18:16 ID:QA-0066889大変参考になった
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
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