寒冷地特別手当の廃止
当社では、寒冷地特別手当を有扶養者にシーズン10万円、独身者5万円を札幌支店勤務者に支給してきましたが、近年の住宅環境の変化、他都市に地域手当的な手当もありませんので、存廃について議論を続けてまいりました。労働組合も寒冷地特別手当の継続理由は無くなったと判断をしておりますが、どうしても札幌勤務者の納得を得ることができません。規定の廃止を前提に、解決する良い手段はないでしょうか。なお、地元採用の一般職は対象に含めておりませんので、転勤で札幌勤務になった社員が主な受給者です。また、基本給に地域格差はなく同資格であれば全国同額です。
本年に強行廃止することも考えておりますが、その場合気をつけるべき点もご指導ください。
投稿日:2005/08/18 13:14 ID:QA-0001662
- *****さん
- 大阪府/繊維製品・アパレル・服飾(企業規模 501~1000人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
寒冷地特別手当の廃止
■現時点では諸問題を内蔵しつつも、確実な成果主義の流れの中で、賃金の仕事対応性は急速に高まっています。「何に対して賃金は支払われるのか?」という価値尺度が、嘗ての生活給から仕事給にシフトした結果、寒冷地特別手当の支給根拠が希薄になったのです。この延長線上では、家族手当、住宅手当などの非仕事給の廃止、削減もどんどん行われています。御社の場合、地元採用者への不支給(二元化問題)、更に、実質2割近い地域間物価格差に対する全国同一基本給表(貨幣価値の地域性の無視)といった構造的問題もあるようですね。
■さて、今回の手当廃止の対象者から理解は得られても、「納得」を得るのは困難と思います。彼らも「頭で分かっていても、財布がOKしない」というころでしょう。シーズン10万円といえば、年間、月あたり8千円強です。廃止に伴うインパクト緩和措置として、初年度2/3支給、次年度 1/3支給、次々年度全廃を出発点とし、最終落し処として、初年度3/3支給、次年度 2/3支給、次々年度 1/3支給、4年目で全廃というシナリオで臨まれては如何ですか。
■この提案のどこかで解決すればそれでよし。解決できなければ、「会社最終案をもって強行廃止」も止むを得ないでしょう。この際も、交渉の記録をキッチリ作成、保全しておいて下さい。ここまで譲歩すれば、手当廃止の対象者はともかく、労組執行部の合意は取得できるのではないでしょうか。いずれの場合でも、労働協約化は必須条件です。そうすれば、労組法 16 条により規範的効力が生じ, 対象者も拘束されることになります。
投稿日:2005/08/18 21:10 ID:QA-0001675
相談者より
投稿日:2005/08/18 21:10 ID:QA-0030656参考になった
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