遅刻の取り扱い
小売業です。パートアルバイトの管理に
おいて、遅刻の規制(罰則)などは就業
規則に記載することは可能なのでしょうか
例えば無届遅刻3回で警告、5回の場合は
解雇などが謳えるかどうかです。
宜しくお願い致します
投稿日:2005/08/12 17:31 ID:QA-0001605
- にきさん
- 千葉県/販売・小売(企業規模 3001~5000人)
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罰則は作ることが出来ます。
就業規則に記載すべき事項に「表彰および制裁に関する事項」というものがあります。
これは、就業規則に制裁規定=罰則規定を設けることを是認しているに他なりません。
ただし、言及の制裁を行う場合、1回につき平均賃金の半額まで、かつ、実際に支払う給与の10分の1までしか減給は出来ないという設けられているに過ぎません。もちろん、労働の提供のなかった部分について賃金を払わないことは、ここでいう減給の制裁には当たりません。
さて、ご提示の例ですが3回で「警告」は良いでしょう、しかし、5回で「解雇」は社会通念上認められる解雇事由とはならないでしょう。
また、正社員とのバランスも考えなくてはなりません。
罰則を作ることは出来ますが、罰則の内容をもう少し見直して社会通念上認められる範囲で考えてください。
また、果たして罰則を作ることが最良の策なのか、もう一度全体を見渡してください。
罰則は、場合によっては労働者のモチベーションに悪い影響を与えることもあります。まず、貴社の職場でなぜパートの遅刻が多いのかを良く考えて、もっと前向きな解決策がないのかなども考えてください。
なお、新規に罰則規定を作るとなると就業規則の不利益変更になりますので、就業基礎の不利益変更のルールを遵守するようにご配慮ください。
☆就業規則の不利益変更
労働者にとって不利益な労働条件を一方的に課すような就業規則の作成又は変更は、原則として認められておりません。
しかし、労働条件の集合的処理、特にその統一的かつ画一的な決定を建前とする就業規則の性格からいって、労働条件を不利益に変更する場合であっても、変更することに合理的な理由がある限り、「個々の労働者において、これに同意しないことを理由として、その適用を拒否することは許されない」(秋北バス事件、最高裁昭和43年)と、裁判所も就業規則の不利益変更を認めています。つまり、就業規則の一方的な不利益変更は原則として許されないが、合理的な理由が認められれば、不利益変更であっても就業規則は有効であると判断しています。
では、なにをもって合理的理由があるかといいますと、個々具体的に判断されるべきですが、判例などを見ると、1.事業経営上の高度の必要性の有無、2.不利益の程度(代償措置・経過措置の有無)、3.社会的妥当性、4.労働組合又は従業員の大部分の合意の有無などが合理性の判断基準になると思われます。
投稿日:2005/08/12 17:54 ID:QA-0001606
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