業務中に事故を起こした際に手当を減額する規程変更
	各支店に現業部門がある企業なのですが、現場作業を行う社員全員に毎月現場手当を支給しています。また、特殊な資格を保持する社員には実質的な能力給の追加として特別手当を支給しています。
 
 現在、現場作業や車移動などで事故を起こした際の指導や罰則について検討しているところなのですが、就業規則に則った懲戒処分とはまた違う軽微な罰として、そういった手当の減額を規定する事はできないかという意見が出ました。
 皆勤者のみ支給される精勤手当などが存在することを考えれば、事故を起こさなかった月のみ現場手当を支給するということは不可能ではないと思うのですが、賃金に含まれる以上は就業規則の変更で支給要件を変える事自体が不利益変更にあたるのではないかと思うと、変更には単純に過半数代表者の意見のみではなく、対象の従業員全員の同意が必要になるのではとも思います。
 そこでご質問なのですが、
 
 (1)現在現業担当者全員に一律支給されている現場手当を、事故を起こさなかった月のみ支給するよう就業規則を変更するならばどのような手続きが必要になると思われますか。
 
 (2)現場に必要な特殊資格等を持っている社員に支払われている特別手当を、事故を原因として資格保有者に期待される業務をこなせなかったという理由でその月だけ減額することも懲戒処分の減俸と同等の手続きが必要でしょうか。
 
 (1)と(2)どちらかだけの回答でも結構ですので、ご教授いただければと思います。
 どうぞよろしくお願いいたします。    
投稿日:2021/01/08 11:37 ID:QA-0099695
- hasisanさん
- 東京都/その他業種(企業規模 501~1000人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
                ご利用頂き有難うございます。
 
 ご相談の件ですが、(1)に関しましては、ご認識の通り労働条件の不利益変更に該当しますので、労使間で真摯に協議された上で原則労働者の個別同意を得る必要があるものといえます。こうした手続き無くして簡単に不支給または減額される事はやはり難しいでしょう。
 
 そして、(2)に関しましても、基本的に同じ取り扱いが求められます。
 
 ちなみに事故に対する懲戒処分での減額とされる場合ですと、労働基準法第91条に基づき1回の懲戒処分による減額が平均賃金の1日分の半額を超える事は認められませんので注意が必要です。                
投稿日:2021/01/08 20:05 ID:QA-0099725
相談者より
                明瞭なお答えと補足のアドバイスまでありがとうございます。
大変助かりました。                
投稿日:2021/01/13 17:25 ID:QA-0099813大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
 
					- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
規程(就業規則)の変更手順
                ▼ご質問(1)と(2)に関わらず、賃金の決定(変更を含む)は、就業規則の絶対的必要記載事項です。
 ▼賃金の決定とは、追加、変更、削除を含み、就業規則の変更手順を踏まなければなりません。
 ▼変更手順は、変更案の作成、労働者の過半数を代表する者の意見書、社内への周知、労働基準監督署への届出です。                
投稿日:2021/01/09 10:25 ID:QA-0099728
相談者より
お答えありがとうございました。
投稿日:2021/01/13 17:26 ID:QA-0099814参考になった
プロフェッショナルからの回答
対応
                不利益変更に該当する方針変更ですので、いずれの場合も対象者の個別同意を取り付けた上で、就業規則変更等で誤解の無いよう社員の理解、周知徹底が必要となります。
 自己などは一方的に社員に責がある場合もそうでない場合もあり、多くはその中間に該当しますので、個別に判断をし、会社の責任を社員にかぶせないような措置を講じて下さい。                
投稿日:2021/01/12 10:04 ID:QA-0099741
相談者より
                ご回答ありがとうございます。
事故の調査や責任についてはある程度しっかりした仕組みがあるので大丈夫だろうと思います。                
投稿日:2021/01/13 17:27 ID:QA-0099815大変参考になった
    回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
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