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年次有給休暇の前倒し付与について

いつもお世話になり、参考にさせていただいております。

弊社では、初回の年次有給休暇付与は、入社6ヶ月後に10日付与しております。
(通常のフルタイム労働者の場合です)

今回、年次有給休暇付与前の入社6ヶ月未満の間に季節性インフルエンザに罹患した場合、有給を前倒し付与する制度導入を考えております。
この制度の場合、前倒しで有休した日数分を、入社6ヶ月後に通常の10日から差引いての付与を考えております。(例:2日有休を前倒し付与した場合、入社6ヶ月後は「10日-2日=8日」を付与)

このような制度を設けることは、法的に何か問題がありますでしょうか?

入社6ヶ月後に有休を10日付与することは、前倒し付与での相殺等、いかなる理由があっても労働基準法等に違反となるのでしょうか?

なお、季節性インフルエンザに限定しているのは、感染症法で就業制限に該当する感染症罹患時は、別途病気休暇という特別休暇を付与しているのですが、季節性インフルエンザは同休暇の対象外としているためです。
同制度に季節性インフルエンザを含める検討も行いましたが、結論として対象外としております。(理由は長くなるので割愛させていただきます)

お手数ですが、ご教授よろしくお願いいたします。

投稿日:2020/11/27 11:29 ID:QA-0098613

サティーさん
京都府/情報処理・ソフトウェア(企業規模 301~500人)

この相談に関連するQ&A

プロフェッショナル・人事会員からの回答

全回答7

人事会員からの回答

オフィスみらいさん
大阪府/その他業種

制度の導入自体は問題はないのですが、次年度以降の付与日についても、初年度の付与日を法定の基準日から繰り上げた期間と同じか、またはそれ以上の期間、法定の基準日より繰り上げて付与しなければなりませんので、注意が必要です。

そのため、複数の新入社員が、それぞれ別の日に季節性インフルエンザに罹患したような場合、社員ごとに前倒し付与日が異なり、結果的には社員ごとに基準日が異なるといった現象も起きてきますので、留意してください。

また、労働基準法は労働条件の最低基準を定めた法律ですから、それを上回る限りは問題はなく、前倒付与で2日付与した後、入社6ヶ月後にあらためて有休を10日付与したとしても労働基準法違反にはなりませんが、他の社員との公平性が担保されなくなりますので、その点も注意が必要です。

投稿日:2020/11/28 09:49 ID:QA-0098629

相談者より

ご回答ありがとうございました。

ご教授いただいた留意点の件は、考慮が漏れておりました。

なお、他の先生方のご回答踏まえて、再度の質問となりますが、
先生(オフィスみらい様)のご見解としては、「前倒付与で2日付与した後、
入社6ヶ月後にはあらためて有休を10日付与しないといけない。
つまり、前倒し付与の2日分を相殺して、6ヶ月後に8日の支給では
労働基準法違反になる」という理解でよろしかったでしょうか?

お手数ですが、再度ご回答いただければ幸いです。

投稿日:2020/12/01 12:15 ID:QA-0098719大変参考になった

回答が参考になった 0

プロフェッショナルからの回答

川勝 民雄
川勝 民雄
川勝研究所 代表者

法定日数は前借りできない

▼労基法は、強行法規です。前借りした有給休暇を、その後に与えられる法定の有給休暇の日数から差し引くことは、認められません。
▼法定有休でも、付与制度として、「入社時に限り5日を付与」と定めれば話は別です。或いは、有給休暇法定日数を上回って付与された日数分なら可能です。

投稿日:2020/11/28 11:59 ID:QA-0098633

相談者より

ご回答ありがとうございました。

先生のご見解では、前借りした有休を、その後の法定有休から差引くことは認められないとのことで、理解いたしました。

投稿日:2020/12/01 12:17 ID:QA-0098720大変参考になった

回答が参考になった 1

プロフェッショナルからの回答

服部 康一
服部 康一
服部賃金労務サポートオフィス代表

お答えいたします

ご利用頂き有難うございます。

ご相談の件ですが、どのような形であれ6か月経過時点までに10日の年次有給休暇を付与されていれば、労働基準法の定めた最低基準を上回る事になります。

従いまして、就業規則で定めた内容に基づき前倒し付与された分を10日から差し引かれても違法とはなりません。

但し、年次有給休暇は労働者本人の希望する時季に取得させなければなりませんので、季節性インフルエンザに罹患し出勤不可となった場合当人の取得希望有無も確認せず自動的に年休取得として処理されますと明らかな違法行為となりますので注意が必要です。

投稿日:2020/11/28 18:05 ID:QA-0098636

相談者より

ご回答ありがとうございました。

先生のご見解は、「6ヶ月後に前倒し付与した有休を相殺して支給する弊社の案でも、基本は問題無し」と理解しました。

「但し」以降の件は、確かに注意が必要ですね。
大変参考なりました。
ありがとうございました。

投稿日:2020/12/01 12:20 ID:QA-0098723大変参考になった

回答が参考になった 1

プロフェッショナルからの回答

小高 東
小高 東
東 社会保険労務士事務所 代表(特定社会保険労務士) 

ご質問の件

問題はありませんが、

次回付与日は、はじめて付与した日が基準日となり、そこから1年後となりますので、

ご留意ください。

投稿日:2020/11/29 13:56 ID:QA-0098645

相談者より

ご回答ありがとうございました。

先生のご見解は、弊社案でも問題無しと理解しました。

また、次回付与日の基準日は、認識できておりませんでした。

参考になりました。
ありがとうございました。

投稿日:2020/12/01 12:21 ID:QA-0098724大変参考になった

回答が参考になった 0

プロフェッショナルからの回答

増沢 隆太
増沢 隆太
株式会社RMロンドンパートナーズ 人事・経営コンサルタント

付与

労働者に有利となる前倒し付与は可能です。ただし付与した以上は付与日の1年後が次の付与日となり、その後ずっと続きますのでご留意下さい。またインフルエンザ=有給という決めつけはできません。有休取得はあくまで労働者が自主的に判断するもので、会社が勝手に有給と自動的に決めるのは違法です。

投稿日:2020/11/30 10:32 ID:QA-0098667

相談者より

ご回答ありがとうございました。

先生のご見解は、弊社の案でも問題無しと理解しました。

また、有休取得理由に関する留意点の件、参考になりました。

ありがとうございました。

投稿日:2020/12/01 12:23 ID:QA-0098725大変参考になった

回答が参考になった 0

人事会員からの回答

角五楼さん
神奈川県/保安・警備・清掃

前倒しで付与するのはいいのですが、使用する事由が生じたときに付与、それも使用目的を限定することに問題があります。

たとえば入社時に3日付与するも利用目的限定であれば法定の年次有給休暇といえませんので、勤続半年目の10日法定付与からの控除は不可です。

投稿日:2020/11/30 10:44 ID:QA-0098670

相談者より

ご回答ありがとうございました。

先生のご見解は、弊社案のように、例えば「季節性インフルエンザ罹患時など、使用目的を限定したり、使用する自由が生じたときに付与のルールは問題あり。法定の年次有給休暇とは認められない」ということで理解しました。

確かに使用目的限定は良くないんでしょうね。

なかなか弊社案を導入し、運用するのは、いろいろと配慮しないといけないことが多く、簡単には導入できない印象です。

大変参考になりました。
ありがとうございました。

投稿日:2020/12/01 12:27 ID:QA-0098726大変参考になった

回答が参考になった 0

人事会員からの回答

オフィスみらいさん
大阪府/その他業種

再度お答えします。

前倒しで2日分付与した場合、原則的には6ヵ月後には8日分付与ということになりますが、あらためて10日付与したとしても、それが公平か不公平かは別にして、労基法の規定を上回る限り問題はないですよという意味です。

投稿日:2020/12/01 14:59 ID:QA-0098733

相談者より

早速再度の質問に対し、ご回答いただき、ありがとうございました。

労基法違反にならないように十分注意し、ルールを策定するようにいたします。

投稿日:2020/12/01 20:15 ID:QA-0098738参考になった

回答が参考になった 0

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