契約更新で条件変更を拒否した場合の嘱託職員の賃金支払い
いつもお世話になり、ありがとうございます。
定年後再雇用の嘱託職員ですが、業務能力に欠けることから、担当業務を増やすことができず、最低限の業務を任せています。その結果、拘束時間ばかり長くなり、不適切サイトの閲覧などを行っていました。
そこで、新年度の雇用契約更新に当たり、これまでの週5日で一日7時間の就業条件を、週3日で一日6時間に短縮して就業条件を提示しました。
結局、本人からは変更条件を受け入れられないとの返事があり、雇用者としては今期を持って契約終了と判断せざるを得なくなりました。
契約書の書面としては、解雇の場合、30日前の通告または30日分の平均的賃金支払いをさだめていますが、今回のように次年度の契約更新を拒否して契約終了を迎える場合も、30日分の平均賃金を支払う必要はありますでしょうか。
以上、ご教示のほど、お願いいたします。
投稿日:2019/03/27 15:57 ID:QA-0083374
- 山喜さん
- 東京都/その他業種(企業規模 1001~3000人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
契約更新を更新しない場合の理由と措置
▼問題の定年後再雇用は、単年毎の有期雇用契約と見受けます。その際は、契約の締結時にその契約の更新の有無を明示し、「更新があり得る」とする場合には、その判断基準の明示が必要です。
▼判断基準には、通常、「勤務成績、態度」や「能力」が含まれますので、その評価を反映した就業条件に合意できない場合は、契約更新を更新しないことになります。
▼その際は、少なくとも契約の期間が満了する日の30日前までに、その予告をしなければなりません。予告期間が、30日より短い場合は、その期間差日分の平均賃金を支払うことになります(有期労働契約が3回以上更新されているか、1年を超えて継続して雇用されている労働者に限ります)
投稿日:2019/03/27 21:45 ID:QA-0083378
相談者より
ご回答ありがとうございます。
改めて今回発生した事象は、
雇用者としては雇用契約を結ぶ意思を持って、本人に変更した条件を提示し、それを本人が拒否したことにより、仕事と職場を用意できなくなったことによります。
この場合も、30日前までの予告もしくは30日分の平均賃金の支払いという対応が必要でしょうか。
この点、ご教示のほど、お願いいたします。
投稿日:2019/03/28 10:43 ID:QA-0083380参考になった
プロフェッショナルからの回答
告知
有期雇用契約ですので、更新をしない場合、会社は重大な告知責任があります。更新しない場合は念には念を入れ、30日よりさらに前から通告と合意をとるなど準備が必要です。または30日分賃金支払いも可能ですが、合意が得られないなどトラブルで大きな手間がかかることを避けるには、早めの事前通知がもっとも有効です。
投稿日:2019/03/28 10:00 ID:QA-0083379
相談者より
ご回答ありがとうございます。
今回ご相談差し上げた事象については、雇用者として継続雇用を前提として条件を提示しています。
その条件を本人が拒否したことで、業務と職場を提供できなくなります。
このような場合でも、30日前までの予告、もしくは
30日分の平均賃金の支払いは必要でしょうか。
この点についてご教示のほど、お願いいたします。
投稿日:2019/03/28 10:49 ID:QA-0083381参考になった
プロフェッショナルからの回答
ご質問の件
まず、有期雇用者であれば、解雇予告手当は不要ですが、契約書に記載してあるとのことですかね。また、期間途中でなければ解雇ではありません。
期間満了後の更新ですので、解雇ではなく、
雇止めということで、話をすすめますが、
労働条件変更に合理性があれば、本人が断っているわけですから、雇止めにはあたりませんので、雇止め予告も不要ということになります。
投稿日:2019/03/28 16:36 ID:QA-0083386
相談者より
ご回答ありがとうございます。
解雇予告については契約書に記載しております。
その上で、期間満了後の契約更新にあたり、労働条件を変更して契約書を締結しようとしました。
業務力量や意欲の点で著しく適性を欠いていましたので、通常であれば契約満了とするところ、就業条件を短くして、集中して業務に当たれるよう配慮しての条件変更でした。
この点、合理性の面で不十分でしょうか。
ご教示のほど、お願いいたします。
投稿日:2019/03/29 09:46 ID:QA-0083399大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、定年再雇用の契約更新につきましては、労働契約書上の更新出来ない事由または解雇事由に該当しない限り原則として更新される必要があるものといえます。
そして、やむを得ず更新されない場合でも解雇に準じる措置になるものと考えられますので、30日前の予告をされなかった場合ですと予告の不足日数分に関わる平均賃金を支給されるのが妥当といえるでしょう。ちなみにこうした解雇予告に関わる内容については、労働基準監督署の認定を受けた即時解雇でない限り、たとえ懲戒解雇であっても適用されますので注意が必要です。
投稿日:2019/03/28 23:17 ID:QA-0083390
相談者より
ご回答ありがとうございます。
雇用者として継続雇用として条件を提示したにもかかわらず、本人がそれを受け入れず、かつ、その後の協議も拒否している場合も、予告が必要なのでしょうか。
本人は著しく就業意欲に欠けていて業務量を増やすこともできず、業務時間中の手すきの時間が発生すると、業務に無関係のサイトへのアクセスを繰り返していました。
このような背景事情から、就業時間の短縮として条件を提示したところ、契約拒否と協議拒否を伝えてきました。
このような事情としても、解雇予告もしくは賃金支払いは必要ということでしょうか。
ご回答のほど、お願いいたします。
投稿日:2019/03/29 11:52 ID:QA-0083406参考になった
プロフェッショナルからの回答
再度お答えいたします
ご返事下さいまして感謝しております。
ご質問の件ですが、解雇に至る経緯や当人の態度がどのようであれ、即時解雇の認定を受けていない限り解雇予告の適用を免れる事は出来ません。単に30日前に通告されるだけでよいわけですので、当人側の対応に関係なく予告されるかまたは解雇予告手当を支払われる事で問題はないものといえます。
当事案の場合は正式な解雇ではない為直ちに法令上解雇予告が必要というわけではございませんが、先の回答でも申し上げました通り定年後の継続雇用義務の観点からも解雇に準じた措置を採られるべきというのが私共の見解になります。
投稿日:2019/03/29 13:00 ID:QA-0083415
相談者より
お答えいただき、ありがとうございました。
問題は解決いたしました。
投稿日:2019/04/11 15:52 ID:QA-0083787参考になった
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