退職日を繰り下げできないか
当社は、閑散期と繁忙期の差が激しい業界です。3、4、5、6、9、10月が繁忙期で
それ以外は、閑散期です。営業店舗は原則1名で、10数店舗を正社員のシフト制で切り盛り
しております。以前より閑散期いっぱい在職し、繁忙の前の2月に退職する従業員が、後を
絶たず、繁忙期を前に人員配置に大変苦労をしています。人材育成にも最低3ヶ月はかかるので
頭をかかえております。シフトに穴があいても店舗を閉める訳にもいかず、
何とか方策を講じたいのですが、何か防衛策は無いものでしょうか?
たとえ退職の意思を表したとしても、7,8月にして欲しいのですが、その様な規定を
設けることは、コンプライアンスにかなうものなのでしょうか?ご教授頂ければ幸いです。
投稿日:2014/02/11 01:43 ID:QA-0057728
- sizaさん
- 愛知県/その他業種(企業規模 31~50人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
退職時期の引延しは困難、繁忙期勤務にインセンティブの検討も
法的には、 「 労働者からの一方的解約告知としての退職 」 は、 就業規則に特別な定めのない限り、 通常は民法627条1項に従い、 2週間前などの必要な予告期間をおけば労働契約は終了することになります。 労働者の退職の自由性は非常に強いので、 就業規則上の定めは分りませんが、 解約告知を受領後、 退職を引き延ばすのは、 本人との話合いしかないと思います。 経済的負担は増えますが、 背に腹は代えられなければ、 繁忙期の勤務に対して、 何らかのインセンティブの検討も選択肢とする必要がありそうです。
投稿日:2014/02/11 11:25 ID:QA-0057729
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
御相談の件ですが、期間の定めのない正社員の場合ですと、退職の申出は民法上原則いつでも可能とされていますので、退職期間に制限を設けることは出来ません。これに対し期間の定めのある有期雇用の場合ですと、期間中の退職は原則認められておらず、仮に退職した場合そうした事で生じた損害に対する損害賠償責任を追及する事も可能になります。
そこで、違法とならない予防策としましては、以下のような措置が考えられます。
①:当初は期間の定めのある社員、つまり有期雇用契約社員として採用する。契約満了月前後が閑散期に当たるように契約期間を設定することで、安易な中途退職を防止する事が可能となる。改正労働契約法に基き5年を超えた契約社員について正社員登用とする。
②:繁忙期に手当を加算したり、繁忙期における勤務への評価度合を高める等、何らかの形で繁忙期での勤務が有利になるような設定を設け、時期によって目に見える程度の待遇差をつける。また閑散期における給与を見直し減額する方法も有効だが、その場合は労働条件の不利益変更となる為、労働者の個別同意を得る事が必要になる。
③:極力労働時間が減るよう人員配置や業務フローの見直しを検討したり、繁忙期においても気持ちよく仕事が行なえるよう給与面以外でのケア(例えば、ストレスや悩みの相談受付等)を行ったりする等、職場環境の改善を実施する。
勿論、御社事情もございますので上記方策が一概に全て妥当とまでは言い切れませんが、退職時期が集中しているという事はむしろ対策も立てやすいはずです。退職に至る現場での実情も確認された上でしっかり検討されるとよいでしょう。
投稿日:2014/02/11 16:34 ID:QA-0057731
プロフェッショナルからの回答
インセンティブ
本件は法律的縛りより、人事政策上のインセンティブで対応すべきと考えます。景気回復がなかなか実感として受け止めにくい環境下ではありますが、小職が関わりますサービス業界、小売業界ではそれでも人材確保は苦労するところが多数です。特に有為の、正に使える人材確保は年々厳しくなっていると感じます。
例えば閑散期に退職するより、繁忙期を終えて退職すると有利になるような退職金というより功労金制度を設定したり、ボーナスを6月と10月に設定し、在籍期間ではなく業績評価で支給するなども考えられます。
またそもそもバイトではなく正社員が突如退職という事態は管理上の課題ともいえますので、日ごろから一人業務であっても継続的に本部と連絡が出来るようなスーパーバイザーやメンター巡回などのフォロー措置も有効と考えます。
投稿日:2014/02/11 18:33 ID:QA-0057732
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