社員研修の企画について
いつも大変参考にさせて頂いております。
弊社はメーカー系の卸売・小売業で、250名ほどの社員(加えて、130名ほどの派遣社員)がおります。9割が店舗における販売員です。
このたび、社員のスキルアップを目的とした研修を導入したいと考えております。
しかしながら、研修の企画は初めてで、どのように進めていったら良いか頭を悩ませております。
(誰を対象とするか、内容はどう選ぶか、社外の研修機関を利用する場合、どのようなところに依頼すれば良いのか・・等)
企画を進めるにあたりまして、アプローチの仕方や留意点についてアドバイスを頂けますと幸いです。
何卒宜しくお願い申し上げます。
投稿日:2014/02/05 18:15 ID:QA-0057689
- *****さん
- 東京都/その他メーカー(企業規模 301~500人)
この相談に関連するQ&A
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
御相談の件ですが、ひとえにスキルアップ研修と申しましても、様々な内容があるはずです。
企画を進める上で困っているとの事ですが、それは研修自体の目的が明確でないからといえるでしょう。ただ、目的もないまま「研修実施ありき」で考えても内容等を策定するのは困難ですし、そうであれば受ける社員側に採りましては尚更無意味なものになってしまいますので、実施自体を見直されるべきです。
例えば、「誰を対象とするか、内容はどう選ぶか」等については、研修目的さえしっかりと決まっていればおのずと考えが浮かんでくるはずです。また、大まかな内容等が決まれば、社内で出来るか、それとも社外機関に依頼が必要であるかについてもまた判断できるものといえます。
研修に限らず物事を検討するに当たっては順序がございますので、まずは研修を何の為にしようとされるのかといった根本部分をきちんと固めた上で具体的な検討を進められることが重要です。
投稿日:2014/02/05 23:08 ID:QA-0057692
相談者より
さっそくのご回答をありがとうございます。
どこから手を付けようかと考えておりましたが、すっきり整理できました。
研修企画は上長から指示を受けましたが、なぜ、何のために行うのか、どういう結果を望むのか等、今一度しっかりと確認してから進めたいと思います。
拙い質問に丁寧にお答えくださいまして、ありがとうございました。
投稿日:2014/02/06 09:38 ID:QA-0057694大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
企画
「スキルアップ」では目的が不明確ですので、具体的な達成目標を立てることがスタートです。例えば接客技術、関連法律知識、業務関連資格等、御社が求める「スキル」を具体的に効果測定出来る目標とすべきでしょう。そうであれば研修の結果、成果を報告する際にも一気通貫して使えます。具体的な選択などは目標が決まればいかようにも選べるでしょう。
投稿日:2014/02/06 22:58 ID:QA-0057711
相談者より
ご回答をありがとうございます。
知識の習得やパフォーマンス向上を漠然と考えておりましたが、具体的な達成目標を立てることには思い及んでおりませんでした。
貴重なアドバイスをありがとうございました。
投稿日:2014/02/07 09:40 ID:QA-0057717大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
目標と検証方法を明確にしておくことをお薦めいたします。
回答をさせて頂きます。
研修を企画する場合には、まず下記のような「5W1H」を明確にするのが
大事です。まず「1」の目的を明確にして、そのために最適な2~6の項目を
吟味、検討していくのが順序となります。
大事なのは、研修を実施して、目標を達成しているかどうか、検証ができる
ような実施方法、検証方法をあらかじめプランニングすることです。人材育
成は一般的に費用対効果が分かりにくい分野ですが、少なくとも工夫により
「実施前と実施後でどのような行動変容があったか」に着目、検証をすること
で定量的な評価を下すことが不可能ではありません。人材育成予算が限ら
れるなか、極力研修の目標、成果を具体的に設定したうえで内容を検討する
ことをお薦めいたします。
1.目的(例):<Why>
・店長のマネジメント強化
・若手層の基礎スキル強化
・全層にわたっての人材育成体系の整備 等
2.実施内容(例)<What>
・スキル研修(接客スキル、決算書の読み解き方、店舗の計数)
・ヒューマンスキル(ロジカルシンキング、プレゼン、アクティブリスニング等)
・マネジメントスキル(リーダーシップ、コーチング等)
・労務研修(パワハラ防止、セクハラ防止、労務管理等)
3.実施時期(例)<When>
・一日または宿泊ありの数日間
・コマ切れで数時間ずつ毎日(早朝、夜間等)
4.実施場所(例)<Where>
・自社の会議室(参加するのに移動の負担が少ない)
・郊外のセミナールーム(非日常の場所のため、研修に心身ともに没頭
できる)
5.誰が、誰にやるか<Who、Whom>
・自社講師(メリットとしては、現場、自社業務、社内事情に精通している
こと、デメリットはよく知っている人だけに馴れ合い、緊張感に欠ける
場合がある)
・外部講師(メリットは社外のスタッフなので、受講者が聞く耳を持ちやすい
デメリットとしては事前によく内容を打合せしないと業務と乖離した内容と
なり「よい話をきいた」という感想に終わってしまいがち)
・受講者については下記のいずれかから選択する場合が多い。①、②は
参加のモチベーション高いが、漏れた者との格差や不公平感が課題
①経営陣や上司推薦による選抜
②希望制
②要件(役職、新入社員)を満たす社員は全員受講
6.実施形態、検証方法<HOW>
・一方通行型(知識、ノウハウを講義形式で伝える形。新たな知識、ノウハウ
の伝達にはいいが、受講者が飽きてしまう課題があり)
・双方向型(研修時間内に課題に取り組んでもらい、講師がフィードバックを
行う「アクションラーニング」型。この場合講師のファシリテーション力が
重要
・実施後の目標設定(具体的な目標を研修内で定めないと「やりっぱなし」に
終わる可能性が高い
・実施後の効果検証(実施後のアンケートが一般的なだが、講師に気を使っ
てよい評価をしがち。手間が許すならば実施後数か月後、研修時立案した
目標が達成できているかどうかをヒアリングする、研修の内容の実践結果
を共有、評価するフォロー研修を実施するとよいです)
投稿日:2014/02/14 00:49 ID:QA-0057746
相談者より
大変詳しい、具体的なご回答を下さいましてありがとうございます。
大変参考になりました。
研修をやりっぱなしにするのではなく、効果の検証まできちんと含めて行う形で企画したいと思います。
ありがとうございました。
投稿日:2014/02/14 09:47 ID:QA-0057749大変参考になった
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