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【ヨミ】フィードバック フィードバック

人材育成や業務効率化を図る場面で、フィードバックを行う機会は少なくないでしょう。ただし、フィードバックの効果は正しく行われてこそ、発揮されるものです。ここでは、フィードバックが果たす役割と効果的なフィードバック方法について解説します。

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1.フィードバックとは

ビジネスにおけるフィードバックとは、行動や成果に対する評価内容を伝え、より良い結果へ導くための手法を指します。フィードバックには、上司と部下、プロジェクト内といった社内で行うものと、取引先や消費者など外部の第三者との間で行われるものがあります。

フィードバックはもともと制御工学で使われている用語で、出力結果を入力側に戻し、出力値が目標値に一致するように調整することをいいます。このことから、求める結果とのずれを生んでいる原因を行動側に戻すことを、「フィードバックする」と表現するようになりました。

フィードバックが果たす役割

フィードバックが果たす役割は、場面によって変わります。ビジネスでは、主に以下のシーンで行われています。

(1)上司から部下へのフィードバック

日々の業務において上司から部下に行うフィードバックは、人材育成の役割を果たします。目標達成におけるプロセスや結果の振り返りを通して、課題の把握やモチベーションアップにつなげることが主な目的です。

(2)消費者・取引先から企業へのフィードバック

消費者や取引先から企業活動への評価をもらうことも、フィードバックの一つです。社外の第三者からのフィードバックは、製品やサービス内容の見直しに役立ちます。企業活動の問題点を客観的に捉えることができるため、事業の優先度を判断するうえでも活用されています。

(3)プロジェクトにおけるフィードバック

複数の社員が関わるプロジェクトを進めるときは、進捗と課題を迅速に共有して解決にあたる必要があります。こうした場面では、それぞれの作業結果をリアルタイムで把握することが重要です。プロジェクトにおけるフィードバックは、各工程の進捗状況を把握し、課題に対する判断ができる状態をつくる役割を果たします。

フィードバックは人材育成や事業の成長に大きく貢献する手法です。しかし、フィードバックをする側、受ける側の心理的な要素も関わるため、実践においては思っている以上に迷うものです。

2.フィードバックを実践するポイント

ここからは、主に上司が部下に向けて行うフィードバックにおいて、好循環を生み出すポイントを紹介していきます。

内容を具体的にする

フィードバックで起こりがちな問題は、改善すべき点が明確になっていない状態のまま、評価者の印象によって問題点を指摘してしまうことです。このようなフィードバックを受けた社員は、改善点を把握できないだけでなく、評価者への不信感を持ってしまうこともあります。

フィードバックを行うときは、目標に対して、どの行動・プロセスを改善すべきか具体的に挙げることが大切です。また、問題点が改善されない場合に、将来的に生じる影響について説明することで、改善が必要な意味をより理解しやすくなります。

目標や課題に対して評価者と評価される側の認識にずれがある場合は、しっかりと傾聴し、すり合わせることも必要です。

次の行動が明確にわかる内容にする

フィードバックの目的は、次の行動・プロセスが改善されることで、より良い結果を導くことです。しかし、フィードバックを受けたけれど何を改善すれば良いのかがわからず、結果として行動が変わらない、というケースも見られます。

改善点を明らかにした後は、次にどのような行動をとるべきかアドバイスを行うか、話し合いの中で明確に決めるようにしましょう。改善に向けた行動計画を一緒に考え、目標を再設定する姿勢は、モチベーションを引き出すうえでも効果的な方法です。

実現可能な内容にする

高い目標を掲げることは、期待値を伝え、モチベーションアップにつなげるうえで有効な方法です。しかし、実際の行動計画に落とし込めないレベルのフィードバックをすると、次の行動を起こせない状態になってしまいます。

フィードバックする側は、実現可能な内容になっているか、実現に向けて意欲がわく要望値となっているかを慎重に見極めることが必要です。

客観性のある内容にする

フィードバックされる側は、自身の行動、ひいてはパーソナリティを否定されていると受け止めてしまうことがあります。評価者はこの点に十分に配慮しながらフィードバックすることが求められます。

フィードバックする内容は、評価者の主観が反映していないことがわかるよう、客観的な事実をベースにして進めることが重要です。そのうえで、評価者の意見が伝わるように努めます。

適切な言葉で伝える

フィードバックを受ける側は、評価者の何気ない一言にも敏感に反応するものです。意欲を高めるつもりで発した言葉が、ネガティブな感情を引き出してしまうこともあります。フィードバックでは、評価者の不平不満に聞こえるような否定的な表現は避けるようにしましょう。

リラックスできる環境で行う

フィードバックの場面では、評価を受ける側の性格や思考によっても受け止め方に差が出てきます。できる限り社員がリラックスした状態でフィードバックを受けられるよう、場所を工夫するなど環境に配慮することもポイントの一つです。また、場の雰囲気を和らげるため、本題に入る前にアイスブレイクを取り入れることも有効な方法です。

フォローアップを行う

フィードバックは、いわばPDCAを回すための一部分の役割を担っています。改善点を明らかにして次の行動計画を明確にした後は、順調に行動に反映されているか、フォローアップすることも大切です。

細かく管理しすぎないほうが良いこともありますが、継続的なフィードバックを行うことで、よりスピーディーに結果へつながるという好循環を生み出せます。また、目標を細かいステップに分けて、短期間で達成感を得られるように工夫するのも良い方法です。

関係性の構築

フィードバックの効果は、評価される側の受け止め方によって大きく変わるものです。信頼関係を構築できている間柄においてはポジティブなアドバイスとして受け止めてもらえる一方、その逆のケースもあります。

部下は経験値が浅く未成熟な部分があることを理解したうえで、コミュニケーションをとることが大切です。また、部下の目線に合わせることで気づきを得ることもあります。上司の視点から意見を投げるだけでなく、部下の声に耳を傾ける姿勢が必要です。

日頃から社員が抱えている問題を理解し、乗り越えるためのサポートをするという姿勢で臨んでいれば、フィードバックを受け入れやすい状態をつくることができるでしょう。

3.フィードバックのタイミングと頻度

フィードバックの効果を高めるには、実施するタイミングと頻度に注意を払う必要があります。

フィードバックのタイミング

フィードバックのタイミングは、業務内容やプロジェクトによって最適といえる時期が異なります。

たとえば、結果が見えるまでの期間が長い業務・プロジェクトでは、早い段階でフィードバックを実施しないと、行動の改善を求められた時点で全体の流れを変更できないケースが想定されます。また、短期間で改善を繰り返す必要がある業務では、フィードバックのタイミングが遅いと、改善ポイントがずれてしまう可能性もあります。

フィードバックのタイミングがずれると成果に影響するだけでなく、社員のモチベーションを下げることにつながります。とくに業務が遅れがちな社員に対するフィードバックが遅いと、アドバイスを受けた時点で目標までのギャップが大きすぎるなどの理由から、モチベーションが著しく下がることがあります。

いずれのケースにおいても、フィードバック後に計画や行動を改善できる時間があるかどうかを考えて実施することが重要といえます。

フィードバックの頻度

フィードバックの頻度が高いと、業務に必要な修正を行いやすくなります。また、コミュニケーションが増えるため、意欲を高めやすくもなります。一方で、頻繁に行われることで業務を進めにくい、方向性が定まらないといった混乱が生じる可能性もあります。

また、間隔が短いことで、フィードバック内容と結果との相関を計りにくくなってしまうことも考えられるでしょう。頻度においては、改善内容と結果を的確にチェックできる間隔で行うことが理想的といえます。

4.フィードフォワードとどう異なるのか

フィードバックが結果にフォーカスして改善点や次の行動を導くのに対して、未来に焦点をあててアイディアを出し合い、行動計画を進めるのがフィードフォワードの手法です。

フィードバックでは過去の行動を否定するというネガティブな要素が含まれるため、評価者の高いスキルが求められ、効果に差が生じやすい傾向があります。また、評価を受ける側も心理的な抵抗感が生まれやすいというデメリットを持っています。

一方、フィードフォワードは未来に向けて課題解決の方法を探るため、社員のポジティブな姿勢を引き出しやすいというメリットがあります。さらに、社員の自律を促しながらモチベーションアップにつながることから、近年、人材育成の手法として注目が集まっています。

フィードバック、フィードフォワードはそれぞれメリットが異なるため、目的に応じて使い分けることが望ましいでしょう。

5.フィードバックは評価を受ける側にプラスになることが重要

フィードバックを適切に行うことができれば、人材や企業の成長に大きく役立ちます。しかし、一歩間違ってしまうと、社員のモチベーション低下や関係性の悪化につながるリスクがあります。

そのため、こうした影響を恐れてポジティブな面だけをフィードバックしてしまうケースが見られます。しかし、このようなやり方は、結果として社員の不信感につながります。たとえば、肯定的な評価をもらっていると認識していた社員が、人事考課においてギャップが明らかになり、上司への不満が生じるケースです。

フィードバックは、評価を受ける側にプラスになるものでなければなりません。評価者は、つねにこの点を意識し、社員や事業の未来につながるフィードバックを行うことが重要です。

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