両立支援等助成金(一般事業主行動計画)について
いつも参考にさせて頂いております。
弊社では、2025年4月以降、育児休業を取る社員がいるため、両立支援等助成金の育児休業等支援コースを検討しています。
その中の要件である一般事業主行動計画の届出について、質問させてください。
労働局サイトには、「次世代育成支援対策推進法」に基づいた”一般事業主行動計画の策定・届出等について”のページが用意されていますが、モデルケースをそのまま、ではなく、下記のようなものでも良いのでしょうか。
(弊社は30名程の小規模な会社です。
また、くるみん認定等を取得したいという希望も現状ではございません。)
目標1.育休取得予定者に「育休復帰支援プラン」を策定し、円滑な育休取得・職場復帰をサポートする。
目標2.妊娠中や産休・育児休業復帰時の女性社員の為の相談窓口を設置する。
※上記について、対策やスケジュールを設定する予定です。
R7.5.31の施工スタートで、下記が追加されているようですが、上記は数値目標は特にないのですが、項目的に数値目標が付くものも設定が必要なのでしょうか。
①状況把握が義務付けられる事項
②数値目標の設定
※①については、助成金申請時にそれをどこかに記載しなくてはいけないのでしょうか。
投稿日:2025/04/17 12:13 ID:QA-0151169
- 建築花子さん
- 千葉県/建築・土木・設計(企業規模 11~30人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
ご相談いただきありがとうございます。
一般事業主行動計画は、厚労省のHPの冒頭に記載がある通り、
「企業が従業員の仕事と子育ての両立を図るための雇用環境の整備や、子育てをしていない従業員も含めた多様な労働条件の整備などに取り組むに当たって(1)計画期間(2)目標(3)目標達成のための対策及びその実施時期を定める」ものですので、その内容は、企業が自社の実情に即して作成するものです。
自社の現状や従業員のニーズを把握した上で、計画(期間・目標・目標達成のための対策・その実施時期)が作成されていれば良いので、モデルケース通りである必要はなく、ご記載の通りでも良いと思います。
尚、ご質問文にご記載の「状況把握が義務付けられる事項「「数値目標の設定」は、従業員数101人以上の企業が対象ですので、貴社は対象外となります。
また、現時点では、両立支援等助成金の支給申請時に、一般事業主行動計画の達成状況を記載する必要はありません。(支給申請時に提出が必要な書類も、一般事業主行動計画そのものではなく、策定届です)
ご参照ください。
投稿日:2025/04/17 14:55 ID:QA-0151182
相談者より
詳細なご回答、ありがとうございました。
とても分かりやすく、参考になりました。
投稿日:2025/04/17 16:21 ID:QA-0151187大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
モデル例と異なる行動計画でもよい? OK(ただし、形式的要件=数値目標+状況把握の追加が必要)
数値目標は必須?令和7年5月から義務化されるため、今から含めるべきです
助成金申請時に状況把握は提出する?×提出義務なし。ただし、策定時に実施し、社内記録に残すことが必要です
ご質問いただきまして、ありがとうございます。
両立支援等助成金「育児休業等支援コース」を申請予定の企業様における、「一般事業主行動計画(次世代育成支援対策推進法)」の届出要件について、特に小規模事業所での実務に即して、次の通り、ご回答申し上げます。
1.結論(要点)
貴社のような30人規模の事業所でも、独自の目標・取組内容で「一般事業主行動計画」を策定・届出することは可能です。ただし、助成金の対象要件を満たすには、必要な様式・内容(数値目標含む)を押さえる必要があります。
2.両立支援等助成金の申請要件の一部としての「行動計画」
厚労省の要件により、以下が必須とされています。
要件 内容
一般事業主行動計画の策定・届出 「次世代育成支援対策推進法」に基づく計画を労働局に届出
公表・周知計画を社内に掲示、またはHPに掲載+労働者へ周知
計画期間通常は2年程度が一般的(柔軟に可)
数値目標・対策少なくとも1つ以上の数値目標+対策を盛り込む必要あり
3.貴社が示された例での評価とアドバイス
×現状の「目標1」「目標2」だけでは要件不十分の可能性
目標内容評価補足
目標1. 育休復帰支援プランの策定 内容としてはOK ただし「○件実施」などの数値目標化が必要
目標2. 相談窓口の設置重要な施策これも「利用件数○件」「周知実施率○%」などの測定可能な指標が必要
4.令和7年5月からの追加項目(新要件)について
令和7年(2025年)5月31日施行の改正では、行動計画に以下の2点が追加されます。
(1)状況把握の義務
→ 計画策定前に、次のような「社内の実態調査」が必要です。
育休取得率(男女別)
育休復帰率
所定外労働の状況
管理職に占める女性割合 など
労働局に提出する義務はありませんが、「策定にあたって把握しました」と記録・保存が必要です(助成金提出時は不要な場合もあり)。
(2)数値目標の設定義務
→ 必ず1つ以上の数値目標が必要です。
例:
「育児休業取得率を〇%にする」
「男女ともに月1回以上の育児との両立支援制度を利用させる」
「復職後3カ月以内の面談実施率100%」など
小規模事業者向けに「やさしいモデルプラン」も出ています。
5.対策アドバイス(実務ベース)
対応手順例
現状把握(社員数・育休実績・相談件数など)
数値目標を1つ以上設定
例:「育休取得者に対し100%の復職支援プランを作成・面談実施」
それに対する具体的な対策(いつ、誰が、どうする)を記載
厚労省のサイトの(一般事業主行動計画策定様式)を活用して作成
労働局に届出し、助成金対象要件を満たす
6.まとめ
質問 回答
モデル例と異なる行動計画でもよい? OK(ただし、形式的要件=数値目標+状況把握の追加が必要)
数値目標は必須?令和7年5月から義務化されるため、今から含めるべきです
助成金申請時に状況把握は提出する?×提出義務なし。ただし、策定時に実施し、社内記録に残すことが必要です
以上です。よろしくお願いいたします。
投稿日:2025/04/17 18:35 ID:QA-0151199
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