就業規則改定に関する労組、労基とのやり取りについて
いつもお世話になっております。
現在、弊社では就業規則の改定(実際はそれに付帯する別規程ですが)を計画しており、
実際に改定案を複数提案しているところです。
就業規則の改定については、大きくわけて次のステップがあるかと思います。
①【会社】 就業規則改定案作成
②【会社】 労働組合との事前協議
③【役員会】 就業規則改定案承認および役員あるいは社長の捺印
④【会社】 捺印後の原本のコピーを複数部取り、原本を保管する。
⑤【会社】 改訂就業規則のコピーと、その意見書のひな形を組合へ送付
⑥【労働組合】 意見書の記載、返信
⑦【会社】 意見書を受け取り、意見書のコピーを取る
⑧【会社】 労基へ、就業規則変更届2枚、組合からの意見書のコピー2枚、
改定した就業規則2部、返信用封筒(切手貼付済)を送付する
⑨【労基】 改定就業規則に押印。それぞれ1部返信。
⑩【会社】 改定就業規則を受け取る。保管すべきところに保管し、従業員に周知する。
このような流れで抜け漏れはありませんでしょうか。
あまり就業規則の改定はなく、毎年一回の36協定くらいなので、
こちらでお聞かせいただきました。
お忙しい中恐縮ですが、どうぞ宜しくお願い致します。
投稿日:2016/01/07 16:30 ID:QA-0064765
- ****さん
- 広島県/輸送機器・自動車(企業規模 301~500人)
この相談に関連するQ&A
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
就業規則改定について
手続き的には、概ね問題ないと思われますが、2点ほどご参考までに。
まず、改定案を複数提案という部分が気になります。会社側で、絞った上で、社員に対して説明すべきではないでしょうか。
次に、労基法上の手続きと、改定が有効か無効かは別問題であるという点です。
今回の改定内容が、仮に不利益変更ということであれば、個別合意を取るか、合理性(改定の理由、不利益の程度、組合説明等)が必要となります。
投稿日:2016/01/07 17:21 ID:QA-0064767
相談者より
ご回答ありがとうございました。
【改定案を複数提案】というのは、A規程・B規程・C規程と複数の規定をそれぞれ改定すべく提案している、ということです。
絞るべきであるのは理解していますが、連動している部分を改定するせいで、どうしても複数に渡ってしまいます。
改定すべき点については吟味したうえで、必要最小限に抑えているはずですから、問題はないように思います。
また、労働組合を無視し、こちらの考えをごり押しするようなことは考えておりません。
ちなみに変更するのは、
【昇降格を伴う人事異動】を、6月16日から4月16日に変更するものです。
日付を早めるだけですから、おそらく不利益変更には当たらないと考えています。
給与・賞与等も現行通り、あるいは少し早くなるので、この点については不利益変更に当たらないと考えますがいかがでしょうか。
投稿日:2016/01/07 17:49 ID:QA-0064768大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、文面内容を拝見する限りこうした流れで特に差し支えはございません。また、単に人事異動の時期の変更という内容でしたら、不利益変更には該当しないものといえるでしょう。
ちなみに、文中の労働組合が全従業員の過半数が加入している組合であれば問題ございませんが、仮に過半数に達していない組合という事でしたら、就業規則への意見書については組合ではなく過半数代表者から取る事が必要になります。
加えまして、従業員への周知義務を果たす上で、就業規則を保管する際にはいつでも従業員が容易に閲覧できる場所に保管される事が必要です。例えば、管理職者の机の中に閉まっておくという方法では周知義務を果たしたことになりませんのでご注意下さい。
投稿日:2016/01/07 19:56 ID:QA-0064769
相談者より
いつもありがとうございます。
周知義務の件、徹底したいと考えます。
投稿日:2016/01/12 10:21 ID:QA-0064787大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
就業規則改定の実務的ステップ
▼ 改訂内容自体は御社の選択とし、以下、参考として、改定ステップに就いての当方のガイドを説明致します。
▼ まず、法定事項は、次の諸点で、そう多くありません。
① 絶対的必要記載事項と相対的必要記載事項(労働基準法第89条)の確認
② 労組、過半数労働者の意見聴取
③ 前項意見を記した書面を添付し届出
④ 労働者への周知
▼ 法の趣旨に沿った規則が実効を有するための実務的ステップは次のようになるかと思います。
A スケジュールの作成
B 労働者を含む就業規則作成プロジェクトの発足
C 労働条件の調査
D 盛り込むべき項目の決定
E 細かい内容の決定
F 取締役会における最終案の承認
G 完成内容の従業員への通知、説明
H 労働者代表の意見聴取、必要な労使協定の締結
I 労働基準監督署への届け出
J 労働者への周知・徹底
投稿日:2016/01/08 11:34 ID:QA-0064775
相談者より
ご回答ありがとうございます。
実務的ステップを参考にさせていただき、対応致します。
投稿日:2016/01/12 10:21 ID:QA-0064788大変参考になった
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。
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