継続雇用における契約期間の取扱いについて
継続雇用における契約期間の取扱いについて質問させていただきます。
弊社では「定年を60歳とし、定年後の継続雇用を希望する者は65歳を上限として継続雇用する。継続勤務を希望した者のうち、解雇事由または退職事由に該当せず、会社と業務内容および雇用条件、勤務地について話し合いを行い合意した者について継続雇用を行う。また、再雇用期間は1年から最大5年一括を上限として個別に契約できるものとする。」としています。
更に契約更新の基準として、「原則として過去1年間に懲戒処分を受けていない者、過去1年間の出勤率100%の者、契約更新後に従事する業務を遂行するうえで、健康上支障がないと判断できる者」としています。
継続雇用希望者が5年一括契約で希望しましたが、健康診断結果で「要検査」の所見があるため、会社としては1年契約で提案したいと考えています。
この場合違法性はありますでしょうか。
契約更新の基準としては健康面には触れているものの、継続雇用時には上記の通り健康面の言及はありません。
また本人がどうしても5年契約希望を主張した場合、会社としてはそれを断り1年契約を提示できるのでしょうか。
投稿日:2025/12/15 15:16 ID:QA-0162054
- ぴっきーさん
- 大阪府/機械(企業規模 301~500人)
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具体的な事案については、必ずご自身の責任で弁護士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
回答いたします
ご質問について、回答いたします。
貴社の継続雇用規定では、契約期間を1年から最大5年一括を上限として個別に
契約できると定めており、継続雇用の成立には会社と希望者との合意が必要と
されています。
従って、従業員が5年契約を主張された場合でも、会社は一律に受け入れる義務は
ございません。健康診断結果の要検査という所見は、契約更新基準(健康上の支障
がないこと)の趣旨に鑑み、契約期間を1年と設定することの合理的な理由と言え
ます。つまり、会社が健康状態の確認と安全配慮を理由に1年契約を提案すること
は、法的な問題はありません。
但し、まずは会社として、理由を丁寧に説明していただき、合意形成に最大限、
努めていただければと思います。
投稿日:2025/12/15 16:05 ID:QA-0162063
相談者より
ご回答いただき、ありがとうございました。
合理性があるとの事で、本人に丁寧に説明し合意形成いたします。
投稿日:2025/12/15 18:46 ID:QA-0162095大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
ご質問の件
1年契約として契約の更新はしないということであれば、問題はありますが、
再度、希望すれば再雇用するのであれば、問題はありません。
規定には、原則として1年ごとに再雇用としておいた方が、
トラブルは発生しにくいと思われます。
投稿日:2025/12/15 17:13 ID:QA-0162075
相談者より
ご回答ありがとうございました。
今後の規程の在り方も見直していきたいと考えております。
投稿日:2025/12/15 18:47 ID:QA-0162096参考になった
プロフェッショナルからの回答
ご回答申し上げます。
ご質問いただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。
本件は、高年齢者雇用安定法に基づく定年後継続雇用制度の運用と、個別契約期間の設定の合理性が主な論点となります。
まず前提として、御社制度は「65歳までの継続雇用」を確保しており、かつ再雇用期間を1年〜最大5年一括まで個別契約可能と定めている点から、法律上は「5年契約を必ず付与する義務」が会社に生じているわけではありません。あくまで「上限として可能」としているに過ぎず、個別判断の余地を残した制度設計といえます。
次に、健康診断結果が「要検査」であることを理由に、会社が1年契約を提示すること自体は直ちに違法とはなりません。高年齢者雇用安定法上も、継続雇用においては業務内容・労働条件等について個別に合意を形成することが予定されており、健康状態を踏まえて契約期間を短く設定することには合理性が認められ得ます。特に、更新基準に「契約更新後に従事する業務を遂行するうえで、健康上支障がないと判断できる者」と明記されている点は、会社判断を補強する重要な根拠になります。
ご指摘のとおり、継続雇用制度の条文自体には健康面への直接的言及はありませんが、更新基準に明示されている以上、制度全体として健康状態を考慮要素に含めていると解されます。したがって、健康状態に不確実性がある段階で、まず1年契約とし、経過観察を行うという対応は、社会通念上も合理的と評価される可能性が高いと考えられます。
一方で留意すべき点として、「要検査=直ちに就労不可」ではないため、医学的根拠や業務との関連性を踏まえず、形式的に短期契約とする運用は、後日トラブルの原因となり得ます。産業医意見や主治医意見を踏まえ、「現時点では中長期の就労継続見通しが立てにくい」といった客観的説明ができる状態を整えておくことが重要です。
最後に、本人が強く5年契約を主張した場合でも、会社は必ずしもこれに応じる義務はありません。契約は合意が前提であり、会社として合理的理由に基づき1年契約を提示し、合意に至らなければ継続雇用契約を締結しない、という選択肢も制度上は否定されません。ただしその場合でも、「年齢のみを理由とした排除」「恣意的運用」と評価されないよう、判断理由を丁寧に説明し、記録化することが不可欠です。
以上より、本件対応は違法性は低いが、説明責任と判断プロセスの慎重な運用が求められる事案といえます。
以上です。よろしくお願いいたします。
投稿日:2025/12/15 17:21 ID:QA-0162081
相談者より
ご回答、ありがとうございました。
合理性があるとの事で、本人と丁寧なコミュニケーションを行い、合意形成いたします。
投稿日:2025/12/15 18:48 ID:QA-0162097大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
高年齢者雇用安定法Q&A
以下、回答いたします。
(1)「高年齢者雇用安定法Q&A(高年齢者雇用確保措置関係)」(厚生労働省)において、「1年ごとに雇用契約を更新する形態」は否定されていませんが、「65歳までは、原則として契約が更新されることが必要である」とされています。
その上で、「客観的に合理的な理由がある場合等は契約を更新しないことは認められる」とし、具体的には、「心身の故障のため業務に堪えられないと認められること、勤務状況が著しく不良で引き続き従業員としての職責を果たし得ないこと等就業規則に定める解雇事由又は退職事由(年齢に係るものを除く。)に該当する場合を指します。なお、契約を更新しないことについては、客観的に合理的な理由があり、社会通念上相当であることが求められると考えられることに留意が必要です」としています。
(2)本件、『契約更新の基準として、「原則として過去1年間に懲戒処分を受けていない者、過去1年間の出勤率100%の者、契約更新後に従事する業務を遂行するうえで、健康上支障がないと判断できる者としている』とのことです。
上記(1)の「契約を更新しないことが認められる場合(就業規則に定める解雇事由又は退職事由)」との整合性について、確認していただくことが考えられます。
(3)また、「契約更新の基準としては健康面には触れているものの、継続雇用時には上記の通り健康面の言及はありません」とのことです。年金支給年齢まで雇用を確保するという高年齢者雇用安定法の趣旨に鑑みれば、「契約更新時の基準」を「継続雇用時の基準」よりも厳格にすることは適当ではないと考えられます。
(4)一方、「本人がどうしても5年契約希望を主張した場合、会社としてはそれを断り1年契約を提示できるのでしょうか」とのことです。上記Q&Aの以下の記載が参考になると思われます。
「高年齢者雇用安定法が求めているのは、高年齢者の安定した雇用を確保するための制度の導入であって、事業主に定年退職者の希望に合致した労働条件での雇用を義務付けるものではなく、事業主が自社の状況等を踏まえ、合理的な裁量の範囲での条件を提示した場合には、労働者と事業主との間で労働条件等についての合意が得られず、結果的に労働者が継続雇用されることを拒否したとしても、高年齢者雇用安定法違反となるものではありません。
ただし、提示する労働条件については、雇用に関する各種法令の規定等を遵守した上で、労働時間、賃金、待遇などに関して、事業主と労働者の間で十分に話し合い決定することが重要です。」
(御参考)
「高年齢者雇用安定法Q&A(高年齢者雇用確保措置関係)」(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/koureisha/topics/newpage_55003.html
投稿日:2025/12/15 19:03 ID:QA-0162099
相談者より
ご回答ありがとうございます。
大変参考になりました。
投稿日:2025/12/16 12:44 ID:QA-0162139大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、御社規程上で「再雇用期間は1年から最大5年一括を上限として…」と定められていますので、1年契約で締結されても差し支えございません。
つまり、本人が希望すれば必ず5年一括契約にする義務までは規定内容からは発生しませんので、健康面で不安が有るという事であればむしろ1年契約とされるのが妥当といえるでしょう。
投稿日:2025/12/15 19:30 ID:QA-0162102
相談者より
ご回答ありがとうございます。
大変参考になりました。
投稿日:2025/12/16 12:44 ID:QA-0162140大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
対応
雇用契約ですので双方の合意が大前提です。
またいくら再雇用とはいえ、5年先のことなど予見は不可能ですから、基本的に5年ではなく、1年契約とするように仕組みを変えた方が良いのではないでしょうか。
投稿日:2025/12/15 20:52 ID:QA-0162105
相談者より
ご回答ありがとうございます。
契約期間については、今後見直していきたいと思います。
投稿日:2025/12/16 12:45 ID:QA-0162141参考になった
人事会員からの回答
- オフィスみらいさん
- 大阪府/その他業種
再雇用期間を最大5年一括とするのは、決して望ましいといえるものではなく、またそのような運用をしている企業はゼロとはいえないまでも、限りなくゼロに近いのではないでしょうか。
最初から5年としてしまえば、その間に何か問題が起きても、解雇事由にでも該当しない限り、基本的には5年間は雇用を継続しなければならず、そうなれば会社にとっては負担でしかありません。
また、更新基準として、「従事する業務を遂行するうえで、健康上支障がないと判断できる者」とするのはいいとしまして、では一体だれが支障がないと判断するのか(医師なのか、使用者(上長)なのか、本人自らの支障がないとの申告に基づいての判断なのか)という問題が残ります。
継続雇用希望者の5年一括契約の希望に対して、健康診断結果で「要検査」の所見があることを理由に1年契約の更新を提案することには何も問題はなく、法に違反することもありません。
法が求めているのは、継続雇用制度の導入であって、事業主に定年退職者の希望に合致した労働条件での雇用を義務付けるものではなく、事業主の合理的な裁量の範囲内での条件を提示していればそれで良く、労使間で条件面についての合意が得られず、結果的に労働者が再雇用を拒否したとしても、法に違反するものではありません。
また、高年齢者の安定した雇用を確保するという法の趣旨を踏まえたものであれば、ルールの範囲内で労働時間、賃金、待遇などについて、労使間で決めることができるものであって、1年ごとに雇用契約を更新する形態については、法の趣旨に鑑みれば年齢のみを理由に65歳前に雇用を終了させるような制度は適正ではないというのもまた然りです。
したがって、65歳を下回る上限年齢が設定されてさえいなければ、本人が5年一括契約を要望したからといって、会社が1年契約を提示することは、それが御社の裁量の範囲内である限り、問題はありません。
投稿日:2025/12/16 09:18 ID:QA-0162117
相談者より
ご回答ありがとうございます。
大変参考になりました。
投稿日:2025/12/16 12:59 ID:QA-0162142大変参考になった
本Q&Aは法的な助言・診断を行うものではなく、専門家による一般的な情報提供を目的としています。
回答内容の正確性・完全性を保証するものではなく、本情報の利用により生じたいかなる損害についても、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
具体的な事案については、必ずご自身の責任で弁護士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。
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