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人事辞典 掲載日:2020/04/10

【ヨミ】クリエイティブシンキング クリエイティブシンキング

クリエイティブシンキングとは「枠組みにとらわれることなく自由に考えること」を意味します。考える際に「ひらめき」や「イメージ」などを重視するもので、主に右脳を使用する思考法といわれます。ラテラルシンキングはクリエイティブシンキングの手法の一つで、ロジカルシンキングは対立する概念です。

1. クリエイティブシンキングとは―意味、ラテラルシンキングとの違い

「クリエイティブシンキングとはどんな意味?」
「ラテラルシンキングやロジカルシンキングとはどのように違う?」
「クリエイティブシンキングの事例や手法にはどのようなものがある?」
などとお考えの方は多いのではないでしょうか。

クリエイティブシンキングとは「枠組みにとらわれることなく自由に考えること」。後述するラテラルシンキングやデザイン思考は、クリエイティブシンキングの具体的手法となります。

クリエイティブシンキングと対立する概念は、ロジカルシンキングです。ロジカルシンキングは「論理的・合理的に考えること」を意味し、主に左脳を使う思考法といわれます。

従来ビジネスでは、ロジカルシンキングが重要だといわれてきました。ビジネスにおいては、問題を論理的・合理的に考えることが重要なのは言うまでもありません。

しかし近年は市場が成熟し、消費者のニーズが多様化しています。そのため、単に効率を追求するロジカルシンキングでは、消費者のニーズをつかみにくくなってきました。そこで、新たなアイデアを生み出すことが可能となるクリエイティブシンキングが注目を集めているのです。

2. クリエイティブシンキングとさまざまな言葉の違い

クリエイティブシンキングには、同種、あるいは対立する概念として、下記のようなものがあります。

  • ラテラルシンキング
  • デザイン思考(デザインシンキング)
  • クリティカルシンキング
  • ロジカルシンキング

それぞれの意味と、クリエイティブシンキングとの違いについて見ていきます。

ラテラルシンキングとの違い

ラテラルシンキングは、クリエイティブシンキングの手法の一つといえます。「水平思考」ともいわれ、心理学者エドワード・デ・ボノが提唱しました。

ラテラルシンキングにおいては、固定観念や既成概念を取り払い、さまざまな角度から問題を考えることを重視します。発想を広げていくことにより、ロジカルシンキングでは到達することが困難な、独創的な解決方法を導き出すことができるとされています。

デザイン思考(デザインシンキング)との違い

デザイン思考(デザインシンキング)も、クリエイティブシンキングの手法の一つです。政治学者であり認知心理学者・経済学者でもあるハーバート・サイモンにより提唱されました。

デザイン思考は、デザイナー(設計者)が設計業務を行う際に使用する思考プロセスを流用し、ビジネスにおける前例のない問題を解決していくものです。思考のプロセスは、共感・定義・概念化・試作およびテストの「デザイン思考の5段階」を経て行われます。

クリティカルシンキングとの違い

クリティカルシンキングは「批判的思考」と呼ばれ、問題を批判的・客観的に思考し、自分の感情や他人の意見に左右されずに解決策を導き出す考え方です。後述するロジカルシンキングと類似した概念で、クリエイティブシンキングとは対立する概念です。

クリティカルシンキングにおいては、ロジカルシンキングと同様に「論理的に考える」ことが重視されます。一方、ロジカルシンキングとの違いは、クリティカルシンキングにおいては論理的であることに加え、客観的であること、あるいは妥当であることが重視されるところです。

ロジカルシンキングとの違い

ロジカルシンキングは、「論理的思考」と呼ばれます。クリエイティブシンキングとは対立する概念で、クリエイティブシンキングが「拡散思考」と呼ばれるのに対して、ロジカルシンキングは「収束思考」と呼ばれます。

ロジカルシンキングにおいては、問題を整理し、分析することにより、解決策を論理的に導き出します。また、データなどの「事実」を重視する点も、ロジカルシンキングの特徴です。ロジカルシンキングを活用すれば、問題の解決を効果的に行うことができます。ビジネスパーソンにとって欠かすことができない思考法と言えるでしょう。

一方で、「ロジカルシンキングではアイデアを生み出すことはできない」と言われることもあります。しかし、普段ぼんやりとしか考えていなかったものを筋道立てて論理的に考えてみたとき、普段とは異なる結論にたどり着くこともあります。「ロジカルシンキングはアイデアを生み出せない」と考えること自体、「クリエイティブではない」と言えるかもしれません。

3. クリエイティブシンキングの事例

クリエイティブシンキングを有効に活用することができる事例は、以下のようなものがあります。

新商品の開発、新規事業立ち上げ

「新しい商品を考えろ」と言われても、良いアイデアが出ずに困ってしまうことがあります。そのような場合は、クリエイティブシンキングが役に立ちます。クリエイティブシンキングを行い、さまざまなアイデアを出すことで、これまでにない商品や事業が生み出されるかもしれません。

既存業務の改革

これまで行ってきた業務を改革しなくてはならない場合、問題点を洗い出すだけでなく、ときには大胆な発想が求められます。しかし「大胆な発想」と言われても、なかなかアイデアが浮かばないこともあります。そんなときにクリエイティブシンキングを用いれば、大胆な発想が生まれ、既存業務の改革を大きく進めることができるでしょう。

4. クリエイティブシンキングの手法

クリエイティブシンキングの具体的な方法として、

  • ブレーンストーミング
  • SCAMPER
  • シックス・ハット法
  • アフィニティダイヤグラム

などがあります。

ブレーンストーミング

ブレーンストーミングとは、集団でアイデアを出し合うことです。集団でアイデアを出し合うことで、連鎖反応が起こり、それまでには考えつかなかったような新しいアイデアを生み出していきます。

ブレーンストーミングにおいては、まず質より量で、とにかく何でもいいのでアイデアを出すことに集中します。他人のアイデアを批判したり、結論を下したりすることは禁止し、自由に発言・提案できることが重要です。さらには、他人のアイデアに自分のアイデアを付け加える「便乗」なども積極的に行うことで、それぞれのアイデアが結合され、誰も考えもつかなかったような斬新なアイデアを生み出すことが可能になります。

SCAMPER

SCAMPERとは、クリエイティブシンキングを行う際に重要な七つの視点の頭文字を集めたものです。七つの視点とは、以下のものです。

  • Substitute …代替・代用
  • Combine …結合
  • Adapt …応用
  • Modify …変更・修正
  • Put to other purpose …転用
  • Eliminate …削減
  • Rearrange/Reverse …組み替え/逆転

これらの視点を持つことにより、クリエイティブシンキングをより効果的に行うことができます。

シックス・ハット法

シックス・ハット法とは、会議の参加者が、以下の6種類の視点のうちの一つの視点から発言をすることです。

  1. 中立的、客観的な視点
  2. 直感的、感情的な視点
  3. 希望的、積極的な視点
  4. 消極的、批判的な視点
  5. 創造的、革新的な視点
  6. 俯瞰的、分析的な視点

異なる視点を強制的に取り入れることで、自由に考えることがより容易になるとされています。また、視点は異なっても見解は共有できるため、無用な意見対立を避けることにもなります。

実際にシックス・ハット法を行う際には、視点ごとに色分けした帽子やネームプレートを準備すると、よりスムーズに進められるでしょう。

アフィニティダイヤグラム

アフィニティダイヤグラムとは、会議で出た意見やアイデアをポストイットなどに記入して模造紙などに貼っていくことで、アイデアを視覚的に整理する手法です。アイデアを出し合ったあと、類似したアイデアをグループごとにまとめたり、グループに名前を付けたりすることで、アイデア同士の関連性やパターンを見出し、隠れたテーマを浮き彫りにすることが容易になります。

5. クリエイティブシンキングを学ぶ本

クリエイティブシンキングを学ぶための本をご紹介します。

『佐藤可士和のクリエイティブシンキング』
佐藤可士和著/日本経済新聞出版社刊(2010年6月出版)

アートディレクター・クリエイティブディレクターである著者が、トップクリエーターたちの思考法を、実践的なテクニックを含めて紹介しています。

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