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HRペディア 最終更新日:2023/11/17
【ヨミ】オージェーティー

OJT

OJTとはOn-the-Job Trainingの頭文字を取った略称で、「日常の業務に就きながら行われる教育訓練」を意味します(能力開発基本調査(令和3年度)|厚生労働省の定義)。OJTの目的は現場で実務を行いながら、指導役のトレーナーがOJT対象者を対象に実践的な知識やスキルを教え、即戦力を育てることです。

OJTは人材育成に欠かせない指導方法の一つであり、Off-JTと組み合わせることでそれぞれの効果を最大化することができます。トレーナーの選定や教育、OJTの進め方によって結果に大きな違いが出てくるため、ポイントを押さえることが大切です。

1. OJTとは 

OJTの指導方法としては、「4段階職業指導法」が有名です。具体的には「Show(やってみせる)」「Tell(説明・解説する)」「Do(やらせてみる)」「Check(評価・追加指導)」の手順で進めます。

最初にトレーナーが手本を見せて、口頭による説明で補足します。このShowとTellを組み合わせることで、仕事の全体像を伝えます。次にDoでトレーナーが付き添いながら実際にやってもらい、最後にCheckで評価や追加の指導、次のOJT計画を考えます。

4段階職業指導法はもともと第一次世界大戦中のアメリカで、経験もスキルも乏しい多くの若者を短期間で造船所作業員に育てるために考案されたプログラムがもとになっています。第二次世界大戦中に、4段階職業指導法をもとにして「TWI研修が生まれ、戦後には高度成長の日本へ輸入され、現在の日本のOJTに発展しています。

●OJDとの違い

OJTに似た言葉にOJD(On the Job Development)があります。OJTが当面の職務遂行に必要なノウハウや知識、スキルを身につけることを目的とする一方、OLDでは将来求められる能力に主眼を置き、経営戦略にもとづいたマネジメント能力の開発・育成を目指します。

●OJTとメンター制度の違い
OJTとメンター制度は対象となる人と目的が異なります。OJTの対象は新入社員や若手社員、転属間もない従業員を対象としますが、メンター制度では年次以外の要素で対象を選びます。特殊な例としては、結婚・出産を控えた女性社員に特化したメンター制度もあります。メンターは直属の上司を避け、他部署の先輩社員から選ぶのが一般的です。

OJTの目的が実務的な能力開発のサポートであるのに対して、メンター制度はメンタル面やキャリア形成までをカバーし、従業員の定着率アップにも貢献します。例えばメンターが、若手社員が孤立することのないようにサポートすることで、若手社員は職場や仕事に適応するようになり、離職を防ぐことができます。

2. OJTとOff-JTの違い

OJTと対になる言葉に、「Off-JT」があります。社員の育成には実務上の研修であるOJTと、実務外の研修であるOff-JTの使い分けが重要です。OJTとOff-JTの違いは次のように整理できます。

●OJTのメリット・デメリット

内容 使い分け メリット デメリット
OJT ・実際の職場で
実務を通して行う
・平易な業務から
難しい業務へと
計画的に移行する
・実務上必要な
知識やノウハウ
の習得
・多くのスキルを
まんべんなく学ぶ
・社内特有の
スキルを習得
・実際の仕事を
通して実践的な
知識やスキルが
身につく
・フィードバックを
すぐに受けられる
・トレーニングを
通して人間関係が
構築できる
・指導者の能力に
よって効果に
幅が出る
・体系的に
学びにくい
Off-JT ・職場を離れた
座学研修、集合研修や
通信教育、e-ラーニング、
外部講座
・専門性の高い
知識、スキルを
体系的に習得
・自社にない
知識、スキルを
習得
・新入社員:
ビジネスの基本、
マナー、ロジカル
シンキングの習得
・中堅社員:
業務内容を深堀り
して学ぶ。海外の
大学院での
MBAやマネジメント
技術の習得など
・体系的に学べる
・指導者数が少なく
ても実施できる
・内容をコントロール
しやすく、均一的な
研修を実施できる
・業務上あまり
かかわらない人と
交流できる
・即時性・実践性が低い
・通常業務以外の
時間が必要
・研修コストが
かかる

OJTとOff-JTのコスト面の考え方

外部への支払い 時間当たりの
給与
指導する
社員の数
カリキュラムの
相性と効果
OJT (トレーナー研修代
マニュアル作成代行費用)
高い 多い 実地研修
実践的なスキルを学べる
Off-JT あり 低い 少ない(また
はゼロ)
座学研修や集合研修
体系的に全体が学べる

OJTの場合、外部の講師や研修が不要なため、コストを低減できるというメリットがあります。ただし、トレーナー研修代やマニュアル作成代行費用などの外注費が発生する場合もあります。

研修期間はトレーナーの給与を研修コストとする考え方もあります。また、本業にあてるリソースが少なくなる分、業務のスケジュールに遅れが生じる場合もあります。研修を受ける人数に合わせて、指導にあたるトレーナーの人数が増える点にも注意が必要です。

このように、OJTでは間接的に社内の人的コストが発生しています。そのため、一度に大勢の人を対象に研修を行えるOff-JTの方が、コスト削減につながることもあります。

OJTとOff-JTの効果的な組み合わせ方

OJTとOff-JTには、それぞれ異なる特長があります。OJTは実践的なスキル、Off-JTは体系的な知識の習得に効果的です。実務に入る前に、Off-JTで前提知識や業務の流れを共有することで、OJTを受け入れる下地を作るとスムーズです。例えばOff-JTで準備を行い、OJTで経験を積んだ後、再度Off-JTを実施するという順番で行えば、知識に基づいたスキルが無理なく身につきます。

3.OJTのポイント

部署共通のスキル・素養を整理

OJTは属人的な要素が大きく、進捗や結果に差が出る場合があります。そのためトレーナーに任せ切りにするのではなく、計画・管理をして、部署間で共通の認識を持って行うことが重要です。

ステップごとに対象者へフィードバックを行うことはもちろん、トレーナーと企業側が共通の認識を持って状況を振り返ってプログラムを改善するなど、トレーナーのフォロー体制も大切です。また、トレーナーに対して事前に研修を行うと、スキルやスタンスを統一することができます。

OJTトレーナーを選定し、教育する

トレーナーとして適任なのは対象業務に精通している人材です。相手の気持ちに寄り添える共感能力があり、ロールモデルとなれる人物であるとさらによいでしょう。

厚生労働省の「能力開発基本調査(令和3年度)」によると、能力開発や人材育成に関する問題点の内訳(複数回答)の1位は「指導する人材が不足している」で60.5%となっています。このことから、人材育成を担当するトレーナー自身の育成も重要であることがわかります。

トレーナーは自身の役割のほか、指導やフィードバックの仕方、OJT対象者のモチベーションを保つ方法などについて学ぶ必要があります。トレーナーがOJT対象者に対し、業務について体系立てて教えることは、客観的な視点を得ることにつながり、トレーナー自身を成長させる機会となります。

トレーナーだけに任せず、職場全体で実施

OJTはトレーナーが中心となって進みますが、トレーナー任せにするのではなく、職場全体でフォロー体制をつくることが重要です。そのためには人事部と部門長、メンバー全体でOJTの目的や内容、進捗を共有するなど、関わる人すべてが当事者意識をもって参加する必要があります。

OJTの期間中に問題が発生した際に備えて、トレーナーとOJT対象者の双方に対するフォロー体制を整えておくことも重要です。トレーナーとOJT対象者の両方と常にコミュニケーションを取り、早めに相談できる環境を整えておくとよいでしょう。上司とトレーナーが定期的な個別面談を行う、通常業務の一部を他の人が負担するなど、トレーナーの負担軽減のために配慮することも必要です。共通認識を持つために、OITマニュアルを作っておくのもよいでしょう。

テレワーク下でのOJTのポイント

新型コロナウイルスの感染拡大以降、テレワークが普及し、リモートでOJTを実施するケースが増えました。職場でのOJTとリモートでのOJTでは注意点が異なります。リモートでは、お互いに相手の様子が見えづらい、気軽に声をかけにくい、といったデメリットがあります。

対策としては、振り返りをこまめに行う、週に1度は出勤して同じ空間で作業する、説明やフィードバックの際に言語化を強く意識し、明瞭なコミュニケーションを心がける、といったことが挙げられます。グループウェアのスケジュール表にトレーナーに声をかけてもいい時間を明記する、チャットを活用してコミュニケーションをとるなど、ツールを使って質問しやすい状況をつくるのもいいでしょう。

オンラインであることを活かして、指導の様子を録画して繰り返し確認できるようにするのも効果的です。トレーナーが自身の指導内容を振り返る際にも活用できます。

4. OJTの進め方

OJTで効率的に人材を育てるために、PDCAに基づいて進める指導法が知られています。人事部門と部門長、トレーナー、OJT対象者が研修の目的やゴールについて共通の認識を持ち、一体となって進捗や結果を確認することで、OJTを全社的にコントロールしていきます。

Plan:まずは計画を立てる

計画の第一歩は、研修終了後にOJT対象者がどのような状態になっていて欲しいのか、具体的な行動を言語化あるいは数値化し、ゴールを定めることです。育成後の人物像が決まったら、トレーナーを選定します。その際、スキルや人間性、指導を受けるOJT対象者との相性などを考慮することが重要です。

次に、計画書を作成します。具体的な研修内容はトレーナーがメインとなって決めますが、全体計画やスケジュールなどの調整は人事担当が一緒に行います。

社内で行うOJT研修では、共通の様式を使用します。研修の効果や評価を一律に管理することで、PDCAを回しやすくなります。人事部、トレーナー、OJT対象者など、誰が見ても共通認識を持てるOJT計画シートであることが重要です。

Do:OJT実施時の注意点

OJTの実施にあたり「OJTスケジュール表」と「OJT管理シート」を作成します。OJTスケジュール表は、いつ・どこで・どの研修を行うかを明確にしたもので、その日のスケジュールと研修計画の全体像を把握することが可能です。

OJTは内容をコントロールしにくいため、指導漏れを防ぐためにも、管理シートにチェックリストを設けるとよいでしょう。

ティーチング・コーチングを組みわせる

OJTは知識やスキルを伝えるティーチングと、相手の自発的な行動を促すコーチングを組み合わせることで効果を発揮します。ティーチングは知識がない状態の人を一定のレベルまで引き上げること、コーチングはトレーナーとの対話を通してOJT対象者が自ら答えを導き出せるようにすることが目的です。

コーチングの流れは、トレーナーが教えてOJT対象者に実践してもらい、OJT対象者に自分で考えてもらうといったプロセスを用います。ティーチングとコーチングのどちらかだけでなく、双方の要素を取り入れることで、効果的なOJTを実現できます。

レベル感で指導方法を分ける

OJTではOJT対象者のレベル感や学習スピードに合わせて柔軟な指導であることが求められます。画一的な内容ではなく、個人に即した教え方をすることで効率的な指導が可能となり、OJT対象者のモチベーション向上や、トレーナーとOJT対象者の間の信頼関係構築にも役に立ちます。

同じ新入社員でも、新卒社員と中途社員では、知識も経験レベルも異なるのは当然です。新卒を対象にしたOJTでは、基本的な業務知識や業界の背景などの説明が必要です。トレーナーからのフィードバックを細かく実施し、少しずつスキルを身につけさせます。中途入社で業界の経験者であれば知識と経験があるため、早い段階から業務内容やスキルの説明に入り、実際に経験してもらう機会を増やすことができます。

Check:定期的なフィードバック

研修が終了したら、Check=評価とフィードバックを行います。何ができて、何ができなかったのかという客観的なフィードバックがOJTの成否を分けることになります。

研修直後のフィードバックはメールやテキストだけではなく、面談でも行うとよいでしょう。面談をすることで評価に対する納得感を確認したり、不明点を洗い出したりすることができます。対面のコミュニケーションで信頼関係を築くように努めることも大切です。

フィードバックの内容を記録すると、OJTで教えなければいけない内容がどれくらい残っているのかを後で見直すことができます。OJT終了後に定期的なフィードバックを行えば、OJTの内容を実践できているかどうかを確認することも可能です。

Action:OJT改善

最後に次回のOJTに向けて、トレーナー自身が振り返りを行います。OJTで成功した点、失敗した点を振り返り、その要因は何かを明確にすることで、次のOJTがより良いものになります。OJTの内容によっては成果が出るまでに時間がかかり、すぐに成否を判断するのが難しいケースもあります。判断基準としては次の観点がポイントとなります。

  • 効果、実績を数値で可視化する(何を数値で可視化するのか、事前に打ち合わせを行う)
  • OJT終了後にトレーナー、OJT対象者の両者からヒアリングする。OJTを経て、職場で実行してほしい行動ができているかを聞く

5.OJTの参考になる書籍

企画・編集:『日本の人事部』編集部

HRペディア「人事辞典」

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