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【ヨミ】オージェーティーオフジェーティー OJTとOFF-JT

日常の業務につきながら行う教育訓練(On The Job Training)と、通常の仕事を一時的に離れて行う教育訓練(Off The Job Training)のことです。企業による従業員教育の2本柱とされてきました。
(2004/12/13掲載)

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OJTとOFF-JTのケーススタディ

企業の実施率は低下傾向で
知識やスキルの継承が困難に

OJTは「職場内訓練」と訳され、現場で実際に仕事を進めながら、上司や先輩が必要な知識やスキルを計画的・体系的に部下に教え、身につけさせるものです。たとえば新入社員研修の場合、新入社員一人ひとりがOJTを通してさまざまな職務を体験することによって、平均的に質の高い人材を育成し、社内のコミュニケーションを高める効果も期待できるとされてきました。通常、教育訓練に関する計画書を作成するなどして、教育担当者、対象者、期間、内容などを具体的に定めて継続的に実施します。

厚生労働省の「能力開発基本調査」によると、2002年度に従業員(正社員)に対して計画的なOJTを実施した企業は41.6%、実施しなかった企業は53.8%となり、前年度と比較すると実施率は3.2ポイント減少しています。実施率が減っている背景には、企業を取り巻く環境が大きく変わり、職場の年齢構成の「中抜き現象」も激しいため、知識やスキルの継承が困難になっているなどの事情もあるようです。

一方、OFF-JTは「職場外研修」と呼ばれ、職場を離れて社内の担当部署が考案したメニューや外部の研修機関が作成したプログラムを受講し、必要な知識やスキルの習得を図るというものです。やはり新入社員研修に始まって管理職研修に至るまで、階層別に実施されるケースが多いようです。

前出の厚生労働省の調査によると、2002年度に従業員にOFF-JTを実施した企業は48.7%、実施しなかった企業は49.4%でした。業種的に見ると、金融・保険・不動産業で実施率が高く、電気・ガス・水道・熱供給業では実施率が低くなっています。前年度調査と比較すると、すべての業種で実施率は低下しており、全体的に企業のOFF-JTに対して消極的になりつつあるようです。

企業を取り巻く環境の変化が激しさを増す昨今では、そのスピードに人材の育成がついていけないのが実情です。また従来のOJTOFF-JTを踏襲するという画一的な方法だけでは、多様化する人材開発や専門能力の向上には即応しきれないのも事実です。それぞれの企業が知恵を絞り、新たな人材育成のシステムを開発すべき時期に来ているのは確かなようです。

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