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有給休暇付与について(特殊な雇用契約の従業員)

業務初心者です。オフィスに当該業務の先輩がいないため、ご相談申し上げます。

弊社スタッフの中に、「月200時間までは固定給(月給)、200時間を超えた業務は時給」という特殊な雇用契約を結んでいる者(以下「特殊契約者」)がおります。
労基法の有給休暇付与の条件(6ヶ月後 10日)は満たしております。
(そもそもこの契約形態がおかしいのかもしれませんが、ここでは触れておりません)

相談内容は、通常の契約スタッフとの公平性をどう保つかという点です。

【現状】
特殊契約者が、月200時間を超えて勤務した月に有給休暇を取得した場合、有給休暇分を月200時間の中には含めずに200時間を超えた業務として申請し、現在は会社もそれを認めています。

(1) 現状では特殊契約者は時間給 × 有休時間数を+αでもらえるため、非常に有利です。しかしこれでは、通常の契約スタッフとの公平性が保てません。

(2) そこで特殊契約者が有給休暇を取得した場合、それを月200時間に含めるという案を検討いたしました。しかし今度は、特殊契約者にとって有給休暇の権利があまり意味のないものになってしまうという意見が出ました。

理由:
この契約形態のスタッフは週○日勤務という固定ではありません。弊社で年間所定労働日数を考慮したうえで、自由にシフトを組めるため、本人がいつでも休暇が取れる契約です。
よって、有給休暇を月200時間に含めると規程したとしても、ただの休みと有給休暇の区別が曖昧になります。
そのため今度は、特殊契約スタッフにとって不利になるのでは?という考え方です。

上記につき、ご意見をいただけますと幸いです。

投稿日:2020/02/19 11:56 ID:QA-0090626

Wildcatsさん
東京都/コンサルタント・シンクタンク(企業規模 31~50人)

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プロフェッショナル・人事会員からの回答

全回答3

プロフェッショナルからの回答

服部 康一
服部 康一
服部賃金労務サポートオフィス代表

お答えいたします

ご利用頂き有難うございます。

ご相談の件ですが、まず月200時間という労働時間の契約の仕方自体が違法な措置になります。
つまり、法定労働時間は週40時間ですので、月200時間であればほぼ間違いなくこうした法定労働時間を超える状況になります。

従いまして、こうした法令違反となる内容を含む契約は早急に見直しをされ、少なくとも週平均で40時間労働に収まる時間を所定労働時間の上限とされる事が必要です。加えまして、週平均のみならず1日8時間及び週40時間を超える勤務がない旨も定めておく必要がございます。勿論、時間外労働に関しまして36協定及び就業規則の定めがあれば、実際にはそうした時間を超える勤務があっても問題ないですが、その場合も割増賃金の支給をしなければなりませんので注意が必要です。

そして、本題の年休につきましては、労働義務のある日にのみ取得が認められますので、そもそも200時間云々といったように時間に対して取得させるのではなく、勤務予定のあった日について暦日単位で取得させる事が必要になります。

投稿日:2020/02/19 23:20 ID:QA-0090651

相談者より

やはり違法な契約であるということが確認でき、大変助かりました。
スタッフ本人が不利になることなく、かつ法令も遵守するような契約形態を会社に提案したいので、私自身もっと勉強したいと思っております。
そのために、もう1点ご教示ください。有休は労働義務のある日にのみ取得が認められるものということは、バイトのように、好きな日を申告して勤務させること自体がおかしいという理解でよろしいでしょうか(1日8時間、週40時間が遵守されている前提でお尋ねいたします)。労働義務のある日=本人が選んだ「好きな日」=勤務予定のあった日に休みを取る場合、有休取得となるのでしょうか。

投稿日:2020/02/20 17:58 ID:QA-0090682大変参考になった

回答が参考になった 0

プロフェッショナルからの回答

増沢 隆太
増沢 隆太
株式会社RMロンドンパートナーズ 人事・経営コンサルタント

再契約

月200時間という契約は違法であり無効です。残業を前提とした契約はできません。
ただちに適法な雇用契約にし、有休も他社員と齟齬のないものにすべきでしょう。

投稿日:2020/02/20 09:38 ID:QA-0090665

相談者より

ご回答くださり、ありがとうございました。
違法かつ無効であることを会社に報告し、早速再契約をすることについては了承を得ることができました。
適法な契約で、尚且つスタッフ本人が「失望」しないような内容はどういうものか調べるように指示がありましたので、私自身、もっと勉強を進めたいと思っております。

投稿日:2020/02/20 18:03 ID:QA-0090683大変参考になった

回答が参考になった 0

プロフェッショナルからの回答

服部 康一
服部 康一
服部賃金労務サポートオフィス代表

再度お答えいたします

ご返事下さいまして感謝しております。

「有休は労働義務のある日にのみ取得が認められるものということは、バイトのように、好きな日を申告して勤務させること自体がおかしいという理解でよろしいでしょうか(1日8時間、週40時間が遵守されている前提でお尋ねいたします)。労働義務のある日=本人が選んだ「好きな日」=勤務予定のあった日に休みを取る場合、有休取得となるのでしょうか。」
― ご認識の通りです。元々勤務予定の無い日に有休を取得することは休日に重ねて休暇を取る事と同じであって論理的に不可能ですので、当人の希望があっても認められません。

投稿日:2020/02/21 17:05 ID:QA-0090703

相談者より

丁寧に分かりやすくご説明くださり、ありがとうございました。とても勉強になりました。本来は労務の実務に精通した方を採用できればよいのですが、その余力もない駆け出しの会社のため、大変助かりました。

投稿日:2020/02/21 21:09 ID:QA-0090718大変参考になった

回答が参考になった 0

回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。



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