所定労働時間が法定労働時間を上回った時の残業代
お世話になっております。
8月の労働時間において、掲題の問題が発生したため相談させて頂きたく存じます。
弊社は、フレックスタイム制を導入しており、その所定労働時間を「平日×8時間」としております。
そのため、8月は23日稼働日があったため、184時間が所定労働時間です。
(清算期間は1日から末日まで)
一方、8月は31日までありますので、法定労働時間は177.1時間となります。
そのため、所定労働時間勤務した全従業員が、177.1時間を超えてしまっております。
①
177.1時間を超えてしまった分について、基本給に追加して残業代を支払わなければならないのでしょうか。
それとも、弊社の所定労働時間に則り、184時間を超えた分についてのみ、残業代を支払う必要があるのでしょうか。
②
また弊社では36協定で45時間までの時間外労働が可能なのですが、この45時間は、弊社の所定労働時間(184時間)と法定労働時間(177.1時間)どちらを基準に計算したら良いのでしょうか。
以上、お手数をおかけ致しますがよろしくお願いいたします。
投稿日:2018/09/12 01:07 ID:QA-0078997
- アーミンさん
- 東京都/医薬品(企業規模 1001~3000人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、フレックスタイム制に関しましては、清算期間における所定労働時間が法定労働時間の総枠(177.1時間)以下に収まるように設定する事が法令上必要とされます。
従いまして、平日×8時間という決め方ですと、こうした要件を満たさない可能性が生じますので、そのような設定は認められません。まずこうした所定労働時間の決め方自体を変えて最大でも177.1時間までとされる事が求められます。
こうした前提の上で回答させて頂きますと‥
①:残業等によって177.1時間を超えた時間については、当然に時間外割増賃金の支給が必要になります。また、上記の通り所定労働時間が184時間という設定は違法の為無効となり、その場合ですと法令に基づき177.1時間が所定労働時間ということになりますので注意が必要です。
②:①と同じ考え方で、177.1時間が基準となります。
投稿日:2018/09/12 09:26 ID:QA-0079004
相談者より
よろしけれぱ併せて確認させてください。
弊社の場合、平9.3.3,228号の特例は対象にならないのでしょうか。
また、228号の特例の特定期間ににおける40時間未満の労働は、時間外労働を含むのでしょうか。
投稿日:2018/09/12 23:03 ID:QA-0079041大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
再度お答えいたします
ご返事下さいまして感謝しております。
行政通達の件ですが、あくまで特例ですので、以下の要件を満たす事が求められます。
① 清算期間を1箇月とするフレックスタイム制の労使協定が締結されていること。
② 清算期間を通じて毎週必ず2日以上休日が付与されていること。
③ 当該清算期間の29日目を起算日とする1週間(以下「特定期間」という。)における当該労働者の実際の労働日ごとの労働時間の和が法第32条第1項に規定する週の法定労働時間(40時間)を超えるものでないこと。
④ 清算期間における労働日ごとの労働時間がおおむね一定であること。したがって、完全週休2日制を採用する事業場における清算期間中の労働日ごとの労働時間についてはおおむね8時間以下であること。
こうした要件を満たせば、御社でも時間外労働手当の支払は不要になるものといえます。
また、特定期間における労働時間の計算については「当該労働者の実際の労働日ごとの労働時間の和」とされていますので、時間外労働も含まれるものと解されます。
投稿日:2018/09/13 17:52 ID:QA-0079062
相談者より
ご回答ありがとうございました。
社内検討への参考にさせていただきます。
投稿日:2018/09/27 01:24 ID:QA-0079338大変参考になった
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