派遣社員の育休中の契約について
1年以上勤務している派遣社員の男性が育休取得を希望している旨、派遣元より連絡がありました。
派遣元との契約は3か月毎となっており、3/21~6/20、6/21~9/20のように20日締めとなっています。
当該派遣社員は、6/21~8/31の期間で育休を取得希望のため、
弊社としては、6/20でいったん契約を終了し、育休から復帰する際に、新たに契約を締結したいと伝えました。
しかし、派遣元担当者からは、6/21~9/20まで契約を結び、6/21~8/31は休み扱い、9/1~復帰したいとのことです。
なお、当該社員の育休中は、代替要員は不在となります。
このような事例が初めてのため、どのように処理をするのが適切なのか、アドバイスをお願いいたします。
投稿日:2025/05/22 09:26 ID:QA-0152724
- もやもやさん
- 静岡県/輸送機器・自動車(企業規模 3001~5000人)
この相談に関連するQ&A
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
回答いたします
ご質問について、回答させていただきます。
派遣元会社からの提案は、派遣元会社都合の要望でしかありません。
このような提案は、断っていただいて結構です。
本来、契約があるのであれば契約期間においては、代替要員を手配する
責任が派遣元会社にはございます。
従って、代替要員が用意できないのであれば、9/1より新たな派遣契約を
締結すれば良い話となります。
一方で、以下については理由をきちんと把握されておくべきです。
>6/21~8/31は休み扱い、9/1~復帰したいとのことです
理由を把握した上で、ご納得できなければ、一旦は、契約解除が妥当かと
存じます。
投稿日:2025/05/22 12:00 ID:QA-0152731
相談者より
ご回答いただきありがとうございました。
大変参考になりました。
投稿日:2025/05/27 11:05 ID:QA-0153013大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
育休取得を理由に契約を終了は不適切、育児・介護休業法に抵触する可能性大
ご質問いただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。
1.基本的な前提と役割整理
当該状況の整理
(1)派遣社員(男性)が6/21~8/31の期間で育児休業を希望
(2)派遣契約は3か月ごと(例:6/21~9/20)で更新
(3)貴社(派遣先)は「6/20で契約終了し、復帰時に再契約したい」と主張
(4)派遣元は「契約は継続し、育休期間は休業扱い、9/1復帰」と主張
重要な関係
(5)派遣社員と雇用契約を結んでいるのは派遣元
(6)貴社(派遣先)は、派遣契約に基づいて労務提供を受ける立場
(7)育休取得は派遣社員と派遣元の間の問題であり、派遣先が育休取得を拒否する権限は原則なし
2.法的観点(育児・介護休業法)
(1)派遣社員でも育児休業取得の対象です(育児・介護休業法 第2条、第5条)
(2)育児休業は、以下を満たす場合に取得可能です:
同一の派遣元に引き続き1年以上雇用されていること
子が1歳6か月に達するまでの間に契約が終了することが明らかでないこと
つまり、更新見込みがある(形式上3か月契約でも)限り、育休を取得できる
このため、契約更新を拒否して育休を回避するのは不適切とされる可能性が高いです。
3.派遣先企業(貴社)の対応として適切な処理
原則としては以下のような対応が求められます。
項目→内容
育休取得の可否→原則「派遣元と派遣社員間の雇用関係」に関することで、派遣先はこれを理由に契約終了はできない
派遣契約中の育休取得→派遣元との契約は維持しつつ、「労務提供なし」として対応(育休中の派遣料金は発生しない)
育休中の派遣料金→派遣先は支払い義務なし(労務提供がないため)
代替要員不在について→法的義務ではなく、派遣先が要請しない限り、派遣元に代替要員を要求する必要はない
4.「契約終了」して育休取得を回避することのリスク
育休を申し出た派遣社員に対して、派遣先の都合で「契約終了」とする場合、以下のようなリスクがあります。
リスク→内容
違法な不利益取扱い→育休申請を理由に契約終了を行うと、「育児・介護休業法第10条違反」とみなされる可能性
紛争・労基署からの是正勧告→派遣元からの通報等により、労基署の調査が入る可能性
派遣元との関係悪化→派遣元が育休取得を正当な権利として支援しているため、関係が悪化するリスクあり
5.実務対応のおすすめ
現実的で法的にも適正な対応
6/21〜9/20で派遣契約を締結
労務提供なし(育休)期間:6/21〜8/31 → 派遣料金なし
復帰予定:9/1から
派遣元と連携し、「復帰予定日」や「変更の可能性」を文書で確認
必要であれば、復帰後の業務内容・部署調整などを事前に社内調整
代替要員は派遣元と相談のうえ、派遣要請しないままでも法的問題なし
6.まとめ:ご質問への回答一覧
質問→回答
育休取得を理由に契約を終了してもよいか?→ 不適切。育児・介護休業法に抵触する可能性
派遣元の主張(契約継続・育休取得)は妥当か?→妥当。法的にも正当な主張です
派遣料金は?→育休期間中(労務提供なし)は支払い不要
代替要員は必要か?→任意(派遣先から要請しない限り手配義務なし)
以上です。よろしくお願いいたします。
投稿日:2025/05/22 15:20 ID:QA-0152746
相談者より
ご回答いただきありがとうございました。
大変参考になりました。
投稿日:2025/05/27 11:06 ID:QA-0153014大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
ご質問の件
派遣契約ですから、派遣先の判断によります。
6/21~8/31まで代替要員が不要であれば、派遣元が提案している、
6/21~8/31までの契約の意味がありません。
また、6/21~8/31まで派遣社員が必要であれば、6/20で派遣契約は終了し、
他の派遣元と契約を締結するかどうか検討ということになります。
投稿日:2025/05/22 18:12 ID:QA-0152752
相談者より
ご回答いただきありがとうございました。
大変参考になりました。
投稿日:2025/05/27 11:06 ID:QA-0153015大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、育児休業取得は派遣社員であっても法令上認められている権利になります。すなわち、育児休業を取得されたからといって派遣契約を終了するといった不利益な措置を採られる事は違法行為として認められません。
従いまして、派遣元担当者の言われる通り、派遣契約は継続のまま期間中のみ育児休業理由で勤務無とされるのが正しい措置になります。
投稿日:2025/05/22 21:21 ID:QA-0152771
相談者より
ご回答いただきありがとうございました。
大変参考になりました。
投稿日:2025/05/27 11:07 ID:QA-0153016大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
派遣契約
派遣契約は雇用ではありませんので、派遣サービスという商取引契約です。つまり派遣サービスが提供できなければ料金発生もないはずなので、勤務ができない期間をどうするかはまず貴社が希望を派遣会社に伝え、それに対して派遣会社が対応するという形になります。
派遣社員は貴社の社員ではないので、派遣社員と話し合うのは避けなければなりません。あくまで派遣元の営業担当などの窓口との交渉です。その結果によって契約をどうするかが決まるでしょう。
投稿日:2025/05/22 22:02 ID:QA-0152779
相談者より
ご回答いただきありがとうございました。
大変参考になりました。
投稿日:2025/05/27 11:07 ID:QA-0153017大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
労働者派遣法
以下、回答させていただきます。
(1)労働者派遣法第47条の3では、「派遣先もまた、当該派遣労働者を雇用す
る事業主とみなして、育児・介護休業法第10条の規定を適用する」旨が定め
られています。
(2)育児介護休業法第10条では、「事業主は、労働者が育児休業申出等をした
ことを理由として、当該労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしては
ならない」旨が定められています。
(3)「子の養育又は家族の介護を行い、又は行うこととなる労働者の職業生活
と家庭生活との両立が図られるようにするために事業主が講ずべき措置等に
関する指針」では、「解雇その他不利益な取扱いとなる行為には、例えば、
次に掲げるものが該当すること。イ) 解雇すること。ロ) 期間を定めて雇用
される者について、契約の更新をしないこと。」旨が定められています。
(4)以上(法・法の趣旨)を踏まえれば、契約更新を前提にして、まずは、派
遣社員からその事情・意向等を確認することが考えられます。
(5)ご不明な点につきましては、下記のパンフレットもご参考のうえ、厚生労
働省 都道府県労働局雇用環境・均等部(室)にご照会していただくことが
考えられます。
(ご参考)
「派遣先にも男女雇用機会均等法や育児・介護休業法が適用されます」(厚生労働省)
chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-roudoukyoku/var/rev0/0147/3857/hakensaki.pdf
投稿日:2025/05/23 07:10 ID:QA-0152785
相談者より
ご回答いただきありがとうございました。
大変参考になりました。
投稿日:2025/05/27 11:08 ID:QA-0153018大変参考になった
人事会員からの回答
- オフィスみらいさん
- 大阪府/その他業種
6月21日から9月20日まで契約を結び、6月21日から8月31日までは休み扱い、9月1日から復帰したいというのは、あくまで派遣元、派遣社員の要望でしかなく、派遣先である御社にはそれを受けいれる法的義務はありません。
当該社員の育休中は代替要員は不在でも、業務に支障がないということであれば、6月20日でいったん契約を終了し、育休から復帰する際に、新たに契約を締結するということで差し支えはございませんのいで、そこはハッキリ伝えればよろしいでしょう。
投稿日:2025/05/23 09:16 ID:QA-0152799
相談者より
ご回答いただきありがとうございました。
大変参考になりました。
投稿日:2025/05/27 11:08 ID:QA-0153019大変参考になった
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。
問題が解決していない方はこちら
-
社外取締役契約について 従来、社外取締役とは契約を締結し... [2007/05/15]
-
アルバイトの雇用契約について たとえば、週1日で8時間勤務でア... [2012/07/07]
-
日をまたいでの退職日について 例えば深夜の契約で23時から朝の... [2005/11/22]
-
無期雇用の転換について 来年の4月1日以降契約期間の定め... [2017/05/27]
-
契約について アルバイトが1名おり、今回業績不... [2009/01/28]
-
フリーランス法について 現在フリーランスへ委託しているの... [2024/12/11]
-
アルバイトの契約 アルバイトが1名おり、今回業績不... [2009/01/28]
-
契約社員の雇用契約書 はじめて質問させていただきます。... [2017/05/17]
-
契約社員の契約継続について 現在雇用している契約社員が、現在... [2013/02/04]
-
契約社員の更新について 現在弊社では数名の契約社員がおり... [2010/01/15]
お気軽にご利用ください。
社労士などの専門家がお答えします。
関連する書式・テンプレート
労働者派遣基本契約書
労働者派遣契約を締結するときに、個別契約とは別に定める基本契約の例です。
パパ育休チェックリスト
パパ育休に関して理解・整理するためのチェックするためのリストです。
書類送付状(契約書を1部返送)
契約書を送る際に添える書類のテンプレートです。
請負契約書
請負契約書のテンプレートです。フリーランスとの契約にも使用できます。