D000128に関連して うるさい(モンスター)応募者について
先日、翻訳者(週3日程度・自宅勤務)の採用をASPに掲載し、1名応募されたてきました。面接前に実施している「翻訳トライアル」の結果、芳しくなかったので、不採用としたところ、本人から抗議のメールが合計3回送られてきました。
書簡の内容は、不採用決定時に通知した理由に対する反論が2回でした。
1回目は「水準以下である」と説明。
これに対して詳細な説明を求めたので、改めて、2回目として「日本語から英語への訳は、ネイティブのチェックで引っかかった。全体的に編集不可」「英語から日本語へは、タイプミスが多い」と説明しました。
この2回目の当社の説明が、本人の怒りを掻き立てたようで、2回目の説明への反論の他に、抗議メールが社長宛に送りつけられました。
社長(英語圏出身の外国人・日本在住10年)あての書簡で、本人から「英語から日本語への訳でのタイプミスについては認めるものの、日本語から英語については、自分は英語圏の大学院で学び、固体物理の経験も長いので、チェックした人に固体物理の理解がないから編集できないと結論したのではないか?不公平である。他社と比べても、個々に指摘してこないのはおかしい。」「日本語から英語要員としての採用もなぜだめか?」と抗議されました。
社長名で
1.採用決定は当社で自由に決められる。
2.書簡の内容を見る限り、(本人は)当社に対して絶望しているようなので、自身のキャリア伸長にエネルギーを費やしたらどうかとの忠告。また、本人が言うように、当社のビジネスが悪いのなら、そのうち倒産するだろうから、そうなれば本望でしょう。
3.今後、メールなり書簡を送ってきても無視するが、必要があれば告訴する。
と書いて、メールで送りました。
社長名のメール以降は、反論などは来ていません。
ただ、社長自身が、「物理などの理系分野は苦手」で、上記の対社長メールには、相当カチンときたようです。「この志願者は将来、当社にとっても自分にとっても脅威になる可能性がある。今のうちに、この応募者をやっつけたい。告訴などの方法はないか?」と言い出しています。
このような段階で、採用応募者に対して、法的措置は取れますでしょうか?
投稿日:2008/07/06 09:07 ID:QA-0013005
- *****さん
- 東京都/HRビジネス(企業規模 1~5人)
この相談に関連するQ&A
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
- 荒川 大
- 株式会社ENNA 代表取締役
法的措置の前に採用プロセスの見直しを。
最近、多いお話しですね。中途採用支援の依頼を受けるきっかけの一つに、応募者への対応をスムーズにかつ適切に行いたいというものがあります。どの企業でも年に数件は抱えているケースです。
まず、現段階では法的措置は取れません。
もし取れるとなれば、メーカーなどにあるお客様相談センターは「訴訟センター」と化してしまいます。そこは容易に想像できる部分かと思います。ですので、現実的に考えて見ますと。
お書き頂いているプロセスを拝見する限り、ポイントは3箇所です。
1. 募集要項に、「選考の結果、不合格となった場合の理由は、応募者の方にお知らせしておりません」と明記されているかどうか。この文言があることで、基本的に問合せや抗議を避けることができます。この文言に同意して応募頂いたことにするわけです。また「何故ですか?」問われた場合には「応募者が多く一人一人に対応ができるマンパワーがないためです。申し訳ありません」とお答え下さい。
2. もし選考結果を開示する場合には、「水準以下」という表現を使わずに「当社基準に満たなかったため」という表現にした方が良いでしょう。
3. 当社基準とした場合、翻訳ができることも必要ですが、論文作成代行ではないでしょうから、「クライアントのニーズに合う翻訳が出来る方を募集しており、その翻訳のレベルについては当社で独自に判断させて頂いております。」とした方が良いかもしません。この回答に対する反論が、常軌を逸しているようであれば訴訟も考えられるかもしれませんが、無駄な時間とお金がかかるでしょう。
採用不合格に抗議してくる応募者は年々増えてきていますので、会社に傷をつけない慎重かつ毅然とした対応が必要となってきていますし、翻訳のように専門職であれば余計に連絡する文面・表現は注意した方が良いでしょう。
私自身も、人事としてコンサルタント採用を経験し、現在取締役クラスのヘッドハンティングを行っていますので、何気ない一言でコンフリクトが起きないようにと注意を払うことが多いです。
投稿日:2008/07/06 13:51 ID:QA-0013006
相談者より
投稿日:2008/07/06 13:51 ID:QA-0035208大変参考になった
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