賃金規定の具体的金額記載について
お世話になります。賃金規定に関する質問です。
専門型裁量労働制を導入するにあたり、時間外勤務手当を廃止して、従業員の勤務実績に応じた裁量手当を新たに支給することを検討しています。その際賃金規定に具体的な金額を記載せず、例えば「金額は社長が決定する」という表記で規定しても問題はないでしょうか?
また、賃金規定は改訂のつど労基署に報告する必要はあるでしょうか?
よろしくお願い申し上げます。
投稿日:2007/03/23 17:00 ID:QA-0007932
- watariさん
- 東京都/放送・出版・映像・音響(企業規模 101~300人)
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ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、まず「裁量労働制」を導入したとしましても、法定の「時間外勤務手当」を全て廃止することは出来ません。
例えば、裁量労働制の中で業務内容に基く「みなし労働時間」を労使協定で定めますと、その部分につきましては実際の労働時間に関わらず「みなし労働時間」が法定内である限り時間外手当は必要ありませんが、明らかに定めを超える労働が行われたと認められる場合には、その時間分について時間外手当の支給を行わなければならないからです。
仮に文面の「裁量手当」を設けたとしても、厳格に計算された時間外労働の割増賃金額以上であり、かつその内容が賃金規程等で明示されていなければ、時間外手当に代えることは認められません。
単に「勤務実績」に基く手当では、この要件を満たしておりませんので、時間外手当の廃止は不可能です。
また、裁量手当に関わらず、全ての賃金に関しましては、支給額の計算方法や支払時期等を就業規則またはこれに基く賃金規程に明示しておかなければなりません。
「社長が決める」では、あまりにも漠然としておりその支給内容も全く分かりませんので、具体的な金額を定める必要はないですが、何らかの基準を設けて支給条件が分かるようにしておく必要があります。
尚、賃金規程は性質上「就業規則の一部」とみなされますので、就業規則の本則と同様に変更の際は労基署への届出等の手続きを要します。
投稿日:2007/03/23 21:23 ID:QA-0007936
相談者より
丁寧なご回答ありがとうございました。
当方に裁量労働制を実施する場合、時間外手当は払わなくてよいという認識がありました。
もっとよく調べて、さらに検討いたします。ありがとうございました。
投稿日:2007/03/26 14:27 ID:QA-0033191大変参考になった
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