懲戒解雇の実務について
就業規則の懲戒解雇に相当する事由が発生し、当該労働者を解雇予告なしに即時解雇したい場合でも労基署長の認定が必要とありますが、認定までの間処分保留できないような事態もあるかと思います。
この場合、例えば懲戒解雇事由発生日にまず労基署へ予告除外申請を出し、その後同日に当該労働者へ解雇を告げることで実務的には懲戒解雇はできるのでしょうか。あくまで認定されることが前提です。
また上記の方法で懲戒解雇した後で、万が一認定を受けられなかった場合は解雇予告手当てが必要と思われますが、その起算日はいつからになるのでしょうか。
投稿日:2007/03/08 14:50 ID:QA-0007767
- *****さん
- 東京都/保険(企業規模 5001~10000人)
この相談に関連するQ&A
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
- 関野 吉記
- 代表取締役社長
懲戒解雇の実務について
投稿させて頂きます。
【ご質問内容抜粋】
就業規則の懲戒解雇に相当する事由が発生し、当該労働者を解雇予告なしに即時解雇したい場合でも労基署長の認定が必要とありますが、認定までの間処分保留できないような事態も…
【考察】
企業様の中でときどき懲戒について
【懲戒解雇予告期間を設けることなく即時に解雇する。この場合において所轄労働基準監督署長の認定を受けたときは、予告手当を支給しない。】
という記載をしている規程を見受けることがございます。
ところが法律上では除外認定と懲戒解雇は直接関係しません。
またルール上は懲戒であっても即時解雇する場合には、先に認定(又は申請)を受けておかなくてはなりません。しかし、それでは解雇の効力は…といいますと厳密には民事裁判で争わない限り、その優劣がわからないのが現状です。
そして、認定申請をした後即時解雇し、その後不認定となった場合、起算日は解雇の申渡日と解されており、そこから解雇予告手当(平均賃金の30日分以上)を支払うことで法律上の義務の履行は免れるとされます。
お役に立ちましたでしょうか。
投稿日:2007/03/08 17:48 ID:QA-0007778
相談者より
ご考察ありがとうございます。
つまり除外申請をした上で認定を待たずに懲戒解雇することは出来る。が、解雇そのものの効力は労基署長の認定とは直接の関係がないので、民事裁判で争う(公序良俗違反、解雇権濫用など)場合もある。と理解しましたが、これで宜しいですか。
投稿日:2007/03/08 18:13 ID:QA-0033133参考になった
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。
問題が解決していない方はこちら
-
正社員の解雇について 営業系正社員を解雇できる要件を教... [2005/06/22]
-
解雇通知書の件 今回1ヶ月の試用期間として採用し... [2005/06/21]
-
退職勧奨と解雇の違い 解雇の場合は1ヶ月前に告知、1ヶ... [2010/07/13]
-
解雇の時の、社内の人事発令について 今月中に、解雇となる社員がいた場... [2018/08/16]
-
解雇の予告について 労働基準法第二十一の解雇の予告が... [2008/07/14]
-
解雇について アルバイトを解雇する場合の注意点... [2005/10/05]
-
解雇予告通知書と解雇理由証明書 30日以上の期間をもって解雇予告... [2012/12/21]
-
解雇予告通知と解雇通知は双方必要か 当社において、無断欠勤が2週間続... [2011/09/25]
-
解雇制限取扱について 解雇制限について確認したい事項が... [2007/03/14]
-
解雇 解雇予告手当 当社の正社員が解雇になりました。... [2012/11/22]
お気軽にご利用ください。
社労士などの専門家がお答えします。
関連する書式・テンプレート
解雇予告通知書
解雇の際にはしかるべき手続きを踏む必要があります。解雇をする前によく指導・検討してください。本通知書は解雇理由の例を記載しています。
解雇予告通知書(試用期間終了後)
試用期間終了後、万が一解雇をする際の予告通知書です。
解雇通知書
万が一従業員に解雇を通知する場合のテンプレートです。自社に適切な表現に編集したうえでご利用ください。
推薦状
自社の業務縮小による人員整理によって解雇となった社員を他社に紹介する推薦状です。文面は適宜変更してご利用ください。