1人月を準委任契約と派遣契約に分割できますか?
お世話になっております。
よろしくお願いします。
システム開発の業務で、現在5人体制(責任者1名+4名)で準委任契約
しているパートナーさんがおりますが、来月からその中の責任者以外の1名を、
派遣0.7人月/準委任0.3人月で契約したいと考えております。
何か問題はありますでしょうか?
<参考>
・現在の5人体制(準委任契約)の執務場所は弊社のA事業所です。
・分割して契約する1名の執務場所は派遣先(弊社のB事業所)で、0.3人月は
A事業所の業務を継続します。
・業務内容は両方ともシステム基盤構築(特殊技術が必要)で、顧客は両方とも
同一系列内の会社ですが案件は別案件です。
以上、よろしくお願い致します。
投稿日:2015/02/14 15:18 ID:QA-0061598
- 調整グループさん
- 北海道/情報処理・ソフトウェア(企業規模 101~300人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
派遣業務と委任業務を兼務させるのは実務的に、略、不可能
ご説明では、 特定社員を、 7:3 の割合で、 派遣業務と委任業務に従事させられるかという趣旨だと理解しますが、 派遣法の要件を充足させながら、 別個の委任業務に就労させるのは、 概念的には、 可能であっても、 実務的には、 ほぼ、 不可能でしょう。 0.7月相当の派遣契約は、 準委任契約 ( 一般的にいう、業務委託契約と思われますが ) とシッカリ切り離して行うことが必要だと考えます。
投稿日:2015/02/16 12:12 ID:QA-0061602
相談者より
ご回答ありがとうございます。
ご指摘いただいた点につきましては、
準委任の作業は5人体制(4.3人月)でA事業所/派遣の作業は1人(0.7人月)でB事業所となっており、準委任(役務提供)は5人体制の責任者からの指示/派遣(指揮命令業務)は弊社担当者からの指示と切り分けははっきりしております。
また複数案件を担当するケースは今までもある事ですので、法律などの問題さえなければこの契約で行きたいと思っております。
今後ともよろしくお願い致します。
投稿日:2015/02/16 15:13 ID:QA-0061607大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご質問の件ですが、派遣契約と準委任契約では根本的に性質が異なります。
前者は従業員と同様に会社から指揮命令を行って業務に従事させるのに対し、後者ではそれをしてはいけません。
派遣業務を行うとなりますと、労働者派遣契約に従って派遣契約をきちんと締結する事は勿論、上記の観点から準委任契約の場合とは業務内容や作業の進め方も必然的に大きく異なるものとなるはずです。
文面を拝見する限りでは、果たして派遣業務が適正に行われるかについて不明確ですし、下手をすれば準委任の業務まで指揮命令が及ぶ可能性も否定できません。さらに、そもそもこのような異なる性質の契約に一部変更する事の合理性にも疑問を禁じえませんし、契約関係が複雑化する事で業務従事者との間で様々なトラブルを招く可能性も高まるでしょう。
従いまして、これまで通り全て契約に関しましては準委任で一本化されるか、或は準委任での業務遂行が現状困難でどうしても指揮命令権を持ちたいという事でしたら、全て派遣契約に一本化されるべきというのが私共の見解になります。ちなみに、こうした契約自体の全部または一部変更に関しましては会社側のみで決められる事ではなく、当人の同意を得る事も不可欠になる点にも留意しなければなりません。
投稿日:2015/02/16 12:22 ID:QA-0061603
相談者より
ご回答ありがとうございます。
ご指摘いただいた点につきましては、
準委任の作業は5人体制(4.3人月)でA事業所/派遣の作業は1人(0.7人月)でB事業所となっており、準委任(役務提供)は5人体制の責任者からの指示/派遣(指揮命令業務)は弊社担当者からの指示と切り分けははっきりしております。
また、このように契約を分割する理由は、準委任の一人作業は偽装派遣と疑われる可能性があるので派遣契約にしたいと言う事と、事業所/案件毎の収支をはっきりさせる事が目的と考えます。
もちろん両方の会社およびご本人も同意の上ですので、法律などの問題さえなければこの契約で行きたいと思っております。
今後ともよろしくお願い致します
投稿日:2015/02/16 15:22 ID:QA-0061609大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
再度お答えいたします
ご返事下さいまして感謝しております。
ご文面の対応でどうしてもという事でしたら、勿論直ちに違法であるわけではございませんので、示された主旨での措置で行われる分には差し支えないといえるでしょう。
但し、複雑かつ特別な措置になりますので、示された切り分け等が崩されないよう十分に注意して運営されて行く事が重要といえます。
投稿日:2015/02/16 19:44 ID:QA-0061613
相談者より
再度の御指南ありがとうございます。
確かに初めての事例ですので、複雑かつ特別な措置である事は承知しているところです。
この前提を崩さないように十分注意して運営していこうと思います。
ありがとうございました。
投稿日:2015/02/17 08:10 ID:QA-0061615大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
回答いたします
お問い合わせ頂いている件、問題はないものと考えます。
請負や準委任(業務委託)のポイントは、請負人側の業務の独立処理にあり、労務・業務・秩序・事業管理上注文者側から独立していなければならない点です。また、派遣契約は自己の雇用する労働者を他人の指揮命令を受けて労働に従事させる点にあります。実際に運用される場合は業務、指示、命令の独立性を確保するため、作業場所を発注者の労働者と区別する(作業部屋が区別されていればいいですが、最低でもパーティション等により区別し混同しないようにする)ことや、契約書(準委任契約)の締結の際に業務遂行責任者等発注者との連絡窓口を盛り込んでおくとよろしいでしょう。
投稿日:2015/02/25 07:03 ID:QA-0061690
相談者より
御回答ありがとうございます。
弊社および親会社・子会社では、業務委託適正化の取り組みを行っており、請負・派遣・準委任など契約形態ごとにコンプライアンス確保に努めております。
今回は契約形態毎の適正化は確保できているものの、複数の契約形態になる事が問題無いのかが心配な点でした。
今後の運営に関しても注意して進めようと思います。
ありがとうございました。
今後ともよろしくお願い致します。
投稿日:2015/02/25 09:39 ID:QA-0061691大変参考になった
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