グロスアップ計算と支給方法について
本社を海外に置く企業の人事を担当しております。
昨年外国人社員が日本採用で入社いたしました。
この社員に昨年度支給した手当に係る所得税を会社が負担することとなり、グロスアップにて来月の給与で支給することを検討しております。
この場合、グロスアップ計算後の支給は課税報酬でよいでしょうか。非課税報酬、課税非報酬など、様々な支給方法があるようなのですが、どのように考え、どのように支給すべきでしょうか。
通常のエキスパッツの場合、本社からの指示通りに対応しており、今回のような日本採用での対応が初めてのため、ご教示いただければと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
投稿日:2014/01/30 00:40 ID:QA-0057622
- *****さん
- 東京都/販売・小売(企業規模 1001~3000人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
可なり、手間がかかるので、計算ソフトの活用がが欠かせい
役員や使用人に支給する手当は、 原則として課税対象の給与所得となります。 つまり、 税前所得( グロス ) ありき、 次に課税、 最後に手取額 ( ネット ) が決まるのが大原則です。 ネットを先行保障するには、 課税額を逆算して加算しなければなりませんが、 会社負担の税額分も、 課税所得になります。 いわゆる、「 Tax on Tax 」 と言われるものです。 従って、 仮に、 10万円の手取りを保証しようとすれば ( 税率2割と仮定 )、 《 10万円 ÷ ( 1.0 - 0.2 ) = 12.5万円 》 といった具合に、 予想税率から割戻して計算することが必要です。 ある種の所得のように、 分離課税として一律何割と決っているものはよいのですが、 給与所得の税率は、 累進性なので、 個人によってグロスアップに使う見込み税率も違ってきます。 実際は、 個人別に控除要件の違いも加わり、 可なり手間のかかることなので、 計算ソフトなどをうまく活用することが欠かせません。 因みに、 グロスアップ方式の賃金制度は、 大変手間がかかる非生産的なものなので、 本社と交渉して、 通常の税込方式に変更して貰うことが必要だと思います。 なお、 課税、 非課税の区分は、 通勤手当、 宿直や日直手当 ( いずれも上限あり ) などの金銭給与、 昼食、 創業記念品、 永年勤続表彰記念品、 その他福利厚生的現物給与など・・税法で決められており、 グロスアップとは関係のない事項です。
投稿日:2014/01/30 11:56 ID:QA-0057628
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