会社貸与備品の紛失時の取り扱いについて
会社貸与備品の紛失時の取り扱いについてご相談です。
弊社では社員に貸与している携帯電話、タブレット型情報端末について紛失した場合は
故意、過失に関わらず携帯電話であれば2000円、情報端末については30000円
を再貸与時の個人負担金として社員から給与天引で徴収しようと考えています。
社員と締結している24協定には以下のようにその旨を記載しています。
【24協定に定める内容】
『・会社貸与品(携帯電話機、タブレット型情報端末など)紛失時の個人負担金』
上記の個人負担金の徴収については労働基準法 第16条に抵触しないかどうかを教えて
頂けますでしょうか?
投稿日:2013/08/19 16:48 ID:QA-0055768
- *****さん
- 東京都/精密機器(企業規模 5001~10000人)
この相談に関連するQ&A
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
常識的な損害賠償はOK。 但し、給与天引は違法
ご質問の事案は、 「 損害賠償 」 と 「 賃金控除 」 に分けられますが、 前者に就いては、常識的な金額 ( 例えば、中古時価限度 ) であれば、 御社のご判断で定め、 貸与規則などに明記されればよいと思います。 16条とは趣旨が異なります。 但し、 後者 ( 24条 ) に関しては、 書面協定さえあれば何でも控除できる訳ではありません。 誰からも反論の出にくい 「 事理明白 」 な事項に限られます。 例えば、 購買代金、 社宅、 寮その他の福利、 厚生施設の費用、 社内預金、 組合費等などが該当します。 従って、 賃金支給後、 別途支払って貰うことが必要です。
投稿日:2013/08/20 11:40 ID:QA-0055779
相談者より
早速のご回答ありがとうございました。参考の上、再検討してまいります。
投稿日:2013/08/22 09:36 ID:QA-0055820大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
御相談の件ですが、具体的に金額を記載されますと、明らかに「損害賠償額を予定する契約」となりますので、労働基準法に抵触するものといえます。
また、24協定で損害賠償(個人負担金)の控除を定める事につきましても、同法の主旨に反するものといえますので出来ないものといえるでしょう。
やはり原則通り損害賠償は給与控除ではなく別途請求されるべきといえます。
投稿日:2013/08/20 15:30 ID:QA-0055783
相談者より
早速のご回答ありがとうございました。参考の上、再検討してまいります。
投稿日:2013/08/22 09:37 ID:QA-0055821大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
トラブルを避けるため
トラブルを避けるには給与天引きは止めた方が良いかと思います。被害が定額ですが、例えば強盗に襲われた、予期し得ない事故に巻き込まれた等、すべての事態をカバーできておられますでしょうか。そもそも紛失を繰り返すこと自体が重大な服務違反、規律の欠如ですので、繰り返す前に、しっかりとした注意と指導をしていれば、頻回に発生するものではないと思います。そうなれば被害補償も個別で十分対応できるかと感じます。
投稿日:2013/08/20 21:48 ID:QA-0055792
相談者より
早速のご回答ありがとうございました。参考の上、再検討してまいります。
投稿日:2013/08/22 09:37 ID:QA-0055822大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
会社備品紛失の社員負担について
会社貸与備品を社員が紛失した際に、一定金額を給与から控除することは
具体的金額を定めなければ、労働基準法16条には抵触しないと考えられます。
労基法16条は実損害額の有無にかかわらず、予め社員に損害賠償額の予定を
定め、社員の退職の自由を拘束する足留策に利用することを禁止するための法律で、
実際に紛失した際の損害の負担について定めること自体を禁止するものではないためです。
ただし、社員の過失による場合であっても損害の全額を社員に
賠償させることは判例上認められておらず、損害額の4分の1に限度されております。
従って、徴収する金額は上記範囲に止めるなど注意して取り扱う必要があります。
投稿日:2013/08/21 09:28 ID:QA-0055801
相談者より
早速のご回答ありがとうございました。参考の上、再検討してまいります。
投稿日:2013/08/22 09:37 ID:QA-0055823大変参考になった
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。
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