降雪による遅刻の取り扱い
降雪により交通機関に支障が生じ、当日朝遅刻者が続出しました。就業規則の細則がなく、運用も曖昧でした。本来どのように運用し、どのように就業規則または賃金規程に記載すへきか教えて下さい。
なお、今までの運用は、
①2時間遅刻したら、定時後2時間余分に労働し、計8時間にしてから帰ることにする。これで当日は正常出勤扱いとする。
②昨日以前に時間外労働があれば、2時間相殺。但し、給与に所定内割り増し2H分を加算。
上記の運用の場合、何か問題が発生しますか。
投稿日:2011/01/24 14:34 ID:QA-0042125
- あーさん
- 愛知県/機械(企業規模 1001~3000人)
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
降雪による遅刻
1.遅延証明書を持参すれば、懲戒等の「遅刻」としては、取り扱わない。遅刻した分は、ノーワークノーペイの原則により、賃金カットして問題ありません。
2.上記、結果として、当日定時以降、スライド勤務の必要性があれば、スライド勤務になりますでしょうし、スライド勤務しなければ、残業相殺ということになります。ただし、残業相殺の場合には、賃金単価が違ってくることがありますので、ご注意ください。
3.もちろん、いわゆる不可抗力による遅刻だとしても、懲戒として扱ってもかまいません。また、賃金カットしなくてもかまいません。この辺はトップの考え方によります。
以上
投稿日:2011/01/24 17:35 ID:QA-0042130
相談者より
ありがとうございました。
投稿日:2011/01/24 17:40 ID:QA-0042134大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
降雪による遅刻の取り扱いについて回答いたします。
労働基準法の原則は「ノーワーク ノーペイ」なので、遅刻した時間分の賃金控除は問題ありません。
御社の今までの運用についても法的に抵触する部分はありませんし、就業規則や賃金規程に明示するまでもなく今まで通りの運用は可能です。
敢えて就業規則に明示するならば、
「早退、遅刻、勤務途中の私用外出は実労働時間から控除する」、
「割増賃金は実労働時間が8時間を超えてから支払う」 などの規定
さらに賃金規程に
(遅刻・早退控除の対象となる給与額÷月平均所定労働時間)×遅刻・早退時間
という計算式を明示する方法があります。
就業規則は会社のルールブックなので、会社の運用に即したものを工夫して作成してください。
もうひとつの論点として、個人にとって不可抗力である降雪による遅刻に対して遅刻扱い・賃金控除は酷なのではないかという点があります。確かに「遅延証明書」を提出することで、遅刻扱いとはしないとする会社もありますが、こちらも会社の規模や地域性などを鑑みたうえで会社が判断してください。
しかし不可抗力の遅刻を「懲戒」とすることは運用上馴染まないと考えます。
投稿日:2011/01/24 18:51 ID:QA-0042139
相談者より
大変わかりました。ありがとうございました。
投稿日:2011/01/24 19:15 ID:QA-0042140大変参考になった
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