自己啓発の労働時間の取扱い
ソフト開発部門の管理職から、部下が現在開発している案件に直接係る技術の習得ではなく、今後の自己の技術領域の幅を広げるためのスキル向上のため、業務終了後、会社に残り自己啓発として会社の機材を使用して学習したいと申し出があり、またその時間は労働時間として申告しないとも言っているが、そのまま了承していいかと問い合わせを受けています。本人が労働時間として算入しなくて良いということであれば、いいように思いますが何か問題はありますでしょうか。
お手数ですが教えて下さい。
投稿日:2010/06/24 18:12 ID:QA-0021298
- *****さん
- 愛知県/商社(専門)(企業規模 301~500人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
法的に問題はないが…
ご相談を拝見し、ご連絡差し上げます。
法的には、業務として参加させるようが必須の研修でなければ、その時間を労働時間として扱わなくても問題ありません。
ただ、お書きいただいているような学習・教育は、結局企業価値を長期的に維持・向上させるためには必要なものではないでしょうか。
であれば、会社の業務としてきちんと組織して行うのが本来の姿でしょう。
一時的にはこのような任意の学習という取り扱いもやむを得ないにせよ、中期的には教育施策として検討されることをお勧めします。
ご参考まで。
投稿日:2010/06/24 20:09 ID:QA-0021305
相談者より
頂きましたご意見を参考とさせていただきます。今後もよろしくお願いいたします。
投稿日:2010/06/28 08:19 ID:QA-0040501大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
- この回答者の情報は非公開になりました
残業には当たらない
自己啓発で会社の機材を使うだけで、本人も納得しているわけですから、時間外勤務にならないと考えます。
もしこういうものを時間外勤務にするなら、野放図になります。
投稿日:2010/06/24 22:31 ID:QA-0021308
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
文面の件ですが、会社が指示した業務ではなく私的な自己啓発であれば労働時間として取り扱う必要はございません。
但し、そうであれば自宅その他の社外にて行なってもらうのが本筋といえます。たとえ労働時間でなくてよいと申し出があっても、会社の施設をある意味個人的な目的に使用するわけですし、また部署や使用する機材によっては情報漏洩といったリスクも発生しますので、状況にもよりますが許可することは望ましくないものと考えられます。
加えて、労働時間と認めない事で当人が気兼ねせずに長時間居残る事も考えられますが、そうなりますと翌日の業務や当人の健康への悪影響も出ないとは限りません。
従いまして、仮に認めるとしましても、期間及び時間を明確に限定し出来れば監督者を同伴させる等リスク軽減へ向けた措置を採られるべきといえるでしょう。
投稿日:2010/06/24 22:45 ID:QA-0021309
相談者より
ご連絡ありがとう御座います。ご意見を参考にさせていただきます。今後もよろしくお願いいたします。
投稿日:2010/06/28 08:23 ID:QA-0040505大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
ルール・責任の所在を明確に。
労働時間とは、「使用者の指揮監督下にある時間」のことを言います。
指揮監督下とは、使用者からの業務命令を遂行しなければならない状態、つまり命令された行動を怠ると就業規則上の懲戒処分を受ける、
あるいは人事考課に影響してしまう等使用者から不利益な取り扱いを受けてしまうなどの状態にあることを言います。
今回の学習については、法に定めない自己啓発の行動であり、
出席の強制力もありませんし、直接現在の業務に関わらない内容ですので、特段問題はございません。
今回のように、会社が施設利用の便宜を図っていたとしても、
法的には問題はございませんのでご安心ください。
ただ、社内の施設・機材を利用されるということで、
●会社の施設・機材の利用ルールが明確になっているか
●施設・機材利用の責任は誰が持つことになるのか
を明らかにした上で、運用された方がよろしいかと思われます。
投稿日:2010/06/24 23:37 ID:QA-0021310
相談者より
ご連絡ありがとうございます。多くの方から色々なご意見を頂き恐縮しています。ケースバイケースではありますが、皆さんの考え方が違い、難しいもんだ出あることが認識できました。今後もよろしくお願いしまます。
投稿日:2010/06/28 08:27 ID:QA-0040506大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
申出は断るべき
■ 「 技術領域の幅拡大 」 とは、頭から断るのには、一寸抵抗感のある表現ですが、よく考えてみれば、誰しも、指向する 当然のテーマです。ましてや、本人の担当職務との結びつきも希薄であれば、それは、個人の責任と費用でやるべきことで、申し出は、お断りになるのが筋でしょう。
■ 断られたからといって、モチベーションが低下するとかといった議論はあまり意味がないと思います。人材は大切ですが、経営と労働の線引きは、ハッキリしておきたいものです。
投稿日:2010/06/25 09:36 ID:QA-0021314
相談者より
ご連絡ありがとう御座います。ご意見を参考にさせていただきます。今後もよろしくお願いします。
投稿日:2010/06/28 08:28 ID:QA-0040509大変参考になった
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
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