業務上の指揮命令に従わない場合の措置
いつも適切なアドバイスありがとうございます。弊社製造業を営んでおりますが、ある社員が業命令上の指揮に従わない場合が発生し、本人も「クビにして結構です」と話をしております。勤務態度は悪くはありません。会社側としましては、本人の経験や実績を考慮しての判断ですので、再度業務命令として指示する予定ですが従わない場合、中小企業ですので他の業務があるわけでもなく、解雇したいと思いますがいかがでしょうか?
投稿日:2009/10/06 12:57 ID:QA-0017712
- *****さん
 - 山形県/精密機器(企業規模 51~100人)
 
この相談に関連するQ&A
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
					- 冨田 正幸
 - 冨田社会保険労務士事務所 東京都社会保険労務士会 所長
 
Re
                まず、業務命令に従わない従業員に対して、その違反をもって解雇するにはそれなりの業務命令を従わないことによる重要性を考慮しなければ、解雇は無効となってしまいます。また解雇等の懲戒処分をするにあたり前提として就業規則にもその懲戒が記載されている必要があります。
 また、懲戒に関する事由が就業規則に記載されていたとしてもその従業員の違反と懲戒処分がつりあいのとれたものでなければならないとされています。
 従業員は首でもいいとはいっていてもそれは、そのときだけである可能性もあり、従業員はそういった解雇はできないとわかっての可能性もあります。
 そのために、こういったことに関しては、特に慎重に対応していかなければならず、まず、段階的に処分をしていくことが最終的に解雇にするにしても必要になります。
 (これが、逮捕等の重大な犯罪などの法令違反になるのであればいきなり解雇でも正当な事由ともなりますが)
 訓告、譴責、出勤停止、休職、降格、諭旨解雇、懲戒解雇等が就業規則にまず記載されていることを確認し、それにそって、この業務命令が懲戒事由としてあるか確認してみてください。その後、これら懲戒処分の軽いものから段階的に行いそれでも従わないのであれば、更に懲戒処分を段階的に重いものにしていきその際の従業員の態度等を考察していくことが後々、最終的に解雇にいたり紛争に持ち込まれても対処できると思います。(その際の従業員の態度等に関しては、文書化しておいたほうがいいと思います)
 
 また、現時点、一方的な理由のみしかわからないためなぜ従業員がそういった業務命令に背いているのか?等がわからないので、上記のような対応を記載させていただきましたが、その従業員の業務に従わない理由を、人事としてもよく話し合う必要があると思われます。
 小さい会社ゆえに従業員と経営者側の距離が近すぎてどうにもならない場合、やはり間に中立の専門家を入れて話し合うことが一番良いとも思います。
 
 ここ数年、中小企業含めこういった懲戒でのトラブルが増加しており、社労士も裁判外紛争解決処理が行えるものもおりますのでご活用してはいかがでしょうか?                
投稿日:2009/10/06 17:34 ID:QA-0017724
相談者より
適切な助言ありがとうございます。間に仲介を立てるのもひとつの方法かと思いました。有難うございました。
投稿日:2009/10/06 18:44 ID:QA-0036930大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
					- 冨田 正幸
 - 冨田社会保険労務士事務所 東京都社会保険労務士会 所長
 
Re
そうですね。中々、二者だけでは折り合いが合わないのであれば、間に入れることでお互いの言い分もわかりますし、そこでの中立案も可能かと思います。勤怠態度も悪くないのであれば、本人のやる気がまた戻れば貴社としても貴重な戦力になると思います。是非ご検討し、良い方向で解決していただければと思います。
投稿日:2009/10/06 19:19 ID:QA-0017732
相談者より
投稿日:2009/10/06 19:19 ID:QA-0036934大変参考になった
    回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
    回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
    ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。
    
問題が解決していない方はこちら
- 
            
                翌日に跨ぐ勤務時間について                基本的な質問になるかと思いますが... [2005/11/10]
 - 
            
                26業務について                26号業務内で2つ以上の業務を行... [2007/02/06]
 - 
            
                半休の場合の割増無の時間                派遣勤務者は、本社と勤務時間が異... [2017/06/26]
 - 
            
                早朝勤務者の短時間労働について                弊社では、事業のために土曜日の早... [2008/05/02]
 - 
            
                勤務日の考え方についてご相談です。                日曜日 23:45-26:00 ... [2025/04/04]
 - 
            
                勤務の区切りについて                勤務時間の区切りについて質問しま... [2007/10/03]
 - 
            
                深夜勤務の出勤簿の扱いについて                ご教授をお願いします。納期対応の... [2017/12/08]
 - 
            
                勤務地について                新卒採用の際、勤務地限定採用はし... [2005/11/16]
 - 
            
                解雇について                アルバイトを解雇する場合の注意点... [2005/10/05]
 - 
            
                正社員の解雇について                営業系正社員を解雇できる要件を教... [2005/06/22]
 
お気軽にご利用ください。
社労士などの専門家がお答えします。
関連する書式・テンプレート
業務の週報
週次で業務を報告するためのテンプレートです。
業務の月報
業務を月単位で上司に報告する際のテンプレートです。振り返り用としても使えます。
解雇予告通知書
解雇の際にはしかるべき手続きを踏む必要があります。解雇をする前によく指導・検討してください。本通知書は解雇理由の例を記載しています。
復命書
業務内容を報告するためのテンプレートです。