時間外労働の計算は所定労働時間?法定労働時間?
時間外労働の計算についてのご相談です。
弊社は就業規則にて所定労働時間を7時間30分としています。(9:00~17:30)
現在の勤怠管理システムでは、所定労働時間をオーバーした分をすべて時間外労働として積算しています。そしてそれをもって弊社の平均残業時間として採用などでも公表しています。衛生委員会などでも所定時間を超えた労働についてを時間外労働として指導の根拠としています。
(賃金は17:30~18:00は1.0倍、18:00以降の時間外を1.25倍で支払っています)
わたしの認識では時間外労働とは、1日8時間・週40時間をオーバーした分のことを言うのではないかと考えていました。
たとえば20日間勤務の月では、毎日19:00まで残業した場合、
7.5時間オーバーを残業として計算 → 月間30時間残業
8時間オーバーを残業として計算 → 月間20時間残業
と10時間もの差が出ます。
労働者の健康管理として用いる数値、労働法的に適用される時間外労働とは、自社で決めた所定労働時間外のことなのでしょうか。それとも1日8時間・週40時間の法定労働時間外のことなのでしょうか。
投稿日:2023/03/27 09:18 ID:QA-0125337
- ミッキー会長さん
- 東京都/コンサルタント・シンクタンク
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答

- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
時間外労働の算定基礎
▼労働基準法では、1日8時間、1週40時間を法定労働時間と定めています。事実、厚労省のQ&Aでは、「法定労働時間を超えて労働させることができます(これを「時間外労働」といいます)。時間外労働をさせる場合、割増賃金の支払が必要になります」と説明されています。
▼然し、ご引用の様な、算定基礎として法定労働時間ではなく、所謂、36協定の定めに基づき、算定されている場合が多い様です。
投稿日:2023/03/27 16:58 ID:QA-0125363
相談者より
ご回答ありがとうございます。
36協定を基準に考えればよいですね。
投稿日:2023/03/31 12:50 ID:QA-0125552大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
ご質問の件
18:00以降の時間外を1.25としてますように、労働法では法定労働時間外をさします。
ただし、会社として、残業時間は所定外だと明確にして、公表すれば、それは、
問題ないと思われます。
単に残業という場合には、所定外も含むからです。
衛生委員会も同様です。
投稿日:2023/03/27 17:11 ID:QA-0125364
相談者より
ご回答ありがとうございます。
考え方の基本がわかりました。今後ともよろしくお願いいたします。
投稿日:2023/03/31 12:50 ID:QA-0125553大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、ご認識の通り法令上の時間外労働とは1日8時間・週40時間を超える労働時間を指すものです。それ故、36協定の時間外労働等も、こうした労働時間のみについて計上される扱いとなります。
但し、例えば衛生委員会でテーマとされるような場合ですと、こうした法定時間外労働の取り扱いにこだわる必要性はございませんし、また1日8時間に満たなくとも残業である事に変わりはございませんので、その辺は場面に応じて柔軟に考えられてよいものといえるでしょう。
投稿日:2023/03/27 18:41 ID:QA-0125370
相談者より
たしかに所定外であれば残業であることには代わりはないですね。
ご回答ありがとうございました。
投稿日:2023/03/31 12:51 ID:QA-0125554大変参考になった
人事会員からの回答
- オフィスみらいさん
- 大阪府/その他業種
労基法でいう時間外労働とは、あくまで1日8時間、1週40時間を超えた時間ということになります。
ただし、御社のように1日の所定労働時間を7時間30分とし、超えた時間をすべて時間外労働として取り扱うことも、就業規則にその旨明記しておけば何も問題はありません。
投稿日:2023/03/28 07:31 ID:QA-0125378
相談者より
各会社の考えた方によりますね。経営とよく話して考えたいと思います。
ご回答をありがとうございました。
投稿日:2023/03/31 12:52 ID:QA-0125555大変参考になった
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