ノーレイティングの人事評価について
お世話になります。
最近、米国企業を中心に年間の人事評価を行わない「ノーレイティング」について
相談させてください。
この「ノーレイティング」の考え方を人事制度改定時に取り入れることができるかを検討しております。
具体的には年間の人事評価は継続しながら、以下の考え方に基づく施策についてご意見をいただきたいと
思います。
「ノーレイティング」の背景:
・社員の実績値(達成度)や過去の実績に対する処遇決定に多くの時間を使うことは合理的ではない
・社員をレイティング(特に相対評価)することによって社員のモチベーションを下げている。
・将来の社員の成長や会社業績の向上につながる施策に時間を振り向ける
・年1回や2回のフィードバックは評価対象期間が長いので有効ではない
「ノーレイティング」の考え方に基づく施策
・目標管理は行うが、目標達成度の評価をしない。立てた目標の達成内容とその業務の成果を
踏まえてマネージャーが総合的に評価する。
・目標シートにウェイトや難易度を設けない。
・フィードバックを毎月行い、1つの目標を達成すると次の新たな目標へアップデートする。
よろしくお願いします。
投稿日:2017/06/21 15:43 ID:QA-0071196
- 次郎555さん
- 東京都/運輸・倉庫・輸送(企業規模 501~1000人)
この相談に関連するQ&A
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
ノーレイティング・システムが社員全体のモチベーションを上げるかどうか疑問
▼ ご承知と思いますが、フィードバックとは、元来は、制御工学の用語で、システムの目的を追求するために、そのアウトプット情報を使用し、最適のアウトプットが可能になるよう、インプットを再制御することを意味します。人事制度面におけるフィードバックの最適期間は、業種・職種・経営環境変化の遅速、それに経営方針等、定量化し難い要素に依って大きく変わります。
▼ 米国企業を中心に広がりをみせる、「ノーレイティング」自体は、目標の設定や管理あるいは人事評価自体を、否定するものではありませんが、実際に導入している企業は、超激変するIOT社会に命運を賭ける巨大企業が中心で、年単位でフィードバックする時点では、既に陳腐化しており、レイティングでは、中間に多く、守りに回る社員が増えるだけと考えている様です。
▼ ご質問では、「ノーレイティング」をコンパクトに整理されていますが、「VUCA」(変動性・不確実性・複雑性・曖昧性)が、加速度的に増大する経営環境に対応するには、レイティングを廃止し、より頻繁な目標設定とフィードバックによって、成果を挙げるというトレンドが、日本という土壌に適しているか否かは、正直、判断し兼ねます。
投稿日:2017/06/22 18:34 ID:QA-0071210
相談者より
フィードバックの時期や方法については企業の業者や仕事の進め方で決めるべきということは理解できました。
ありがとうございます。
投稿日:2017/06/23 10:46 ID:QA-0071226大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、「ノーレイティング」といえども、人事評価をしないわけではございませんので、何か特別な手法というわけではなく、評価の在り方を変更されるに過ぎないものといえます。
業務事情によりましては、数値目標や厳格なウエイト等のランク付けを行わず、より柔軟な形で評価を行う方が適している場合もないとはいえませんので、御社におきましても文面に挙げられたような問題を感じているということでしたら、掲げられた施策を検討されてもよいといえるでしょう。
但し、当然ながら数値に基づく結果を示されない分、客観的な評価という観点からは結果の妥当性が分かりづらくなるという面もございます。それ故、評価結果の根拠をマネージャーがきちんと説明出来るようでなければなりません。
これまで以上に評価者の教育や関係者同士の意思疎通といったものが重要になってきますので、そうした運用面での課題への対応も含めまして十分に検討されることが不可欠といえるでしょう。
投稿日:2017/06/22 20:04 ID:QA-0071213
相談者より
ご回答いただきましてありがとうございます。
最終的にはマネージャーの評価スキルの問題であるということは理解できました。
ただ、客観的な説明を求めるあまり、達成度を点数化している側面もあると思います。本当は目標のレベル、達成度を決めるには相当な評価スキルが必要なはずでそれがない中で点数化している場合に問題が生じているのだと思います。
ありがとうございました。
投稿日:2017/06/23 10:52 ID:QA-0071227大変参考になった
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