評価制度の周知について
この度はお世話になります。
弊社は、就業規則と人事制度のしおりという冊子を社員全員に配布しております。
人事のしおりには、会社の人事制度の基本的な考え方、評価・処遇・能力開発の連動、社員人材像、評価制度、職能等級資格制度、評価に伴う賃金制度(給与、昇給、賞与)との関係等記載されています。
評価は1年の半期(前半;冬賞与参考)と期末(夏賞与参考)と2回あり、それをもって最終評価(昇降級、昇給等参考)しています。号俸表も添付し評価により上下することも認知されています。
この評価については、それぞれS、A1、A2、B、C1、C2、Dの7ランクに分けられ、よほど素晴らしい評価か、ひどくなければ大体A~C迄の評価にまとまります。
この中でC評価以下を3年連続となると降級(給)となります。この関係の内容については、あくまで内規で存在し、評価者と事務方しか知りません。
こうした評価制度の内容等についてはどこまでの範囲を社員全体に、周知しなければならないのかすっきりとしません。
最近は、事細かに一々記載していないと”どこにそんなことが書かれているのか”等クレームを付けてくる
社員も居る状況です。
最近は義務を果たさず、権利ばかり主張するような者も多いので、対応に苦慮する場面もあります。
社内規則や規定等の内容の公表限界もよくわかりません。法的な関係も含めて、明快なご回答を
頂ければと思います。宜しくお願いいたします。
投稿日:2016/10/20 17:45 ID:QA-0067883
- なんだかんださん
- 長野県/半導体・電子・電気部品(企業規模 101~300人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
評価制度についてですが、労働条件の変更、特に不利益変更を生じるような内容については就業規則(関連する規程を含みます)に明示されることが不可欠になります。
文面の場合ですと、少なくとも評価によって号棒が変化すること、及びそれによって減給を含む給与変動が発生する事が明示されている事が必要となります。
評価制度の事細かな仕組みまで就業規則に明示される義務はないものといえますが、評価によってどの程度ランクが上下し、給与にどの程度反映されるかについては、会社の信用性を高め従業員のモチベーションアップを図る上でも公開されるのが妥当といえるでしょう。逆に公開されて困るような評価制度であれば、見直しを図る必要性があるものと考えるべきです。
投稿日:2016/10/20 19:34 ID:QA-0067885
相談者より
この度はご回答頂きありがとうございました。
評価によってどの程度ランクが上下し、給与にどの程度反映されるかについては一覧表がございます。
最終評価で連続的に評価が悪いと降級処置となるこ
とが評価者に限定しているのも良くないかとも思っています。参考とさせて頂きます。
投稿日:2016/10/21 16:11 ID:QA-0067904大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
評価制度について
評価制度については、労基法的には、就業規則の記載が、別添の評価制度規程によりなどとなっていれば、賃金決定方法の一部=就業規則の一部としてオープンンにする必要がありますが、人事評価により、程度の記載であれば、内規でもかまいません。
しかしながら、
賃金が下がるケースでは、合理的な根拠がない限り、不利益変更といいうことになってしまいます。このようなリスクを回避するため、また、従業員との信頼関係や公平性を保つためにも、評価制度はわかりやすく、オープンにしておくべきといえるでしょう。
投稿日:2016/10/21 11:13 ID:QA-0067896
相談者より
この度はご回答ありがとうございました。
現在フィードバックのあり方についても、評価者含めて検討を進めているところです。
参考とさせて頂きます。
投稿日:2016/10/21 16:13 ID:QA-0067905大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
何でも「見える化」風潮に流されないことも重要
▼ 就業規則の中でも、評価制度は、その性格上、公開するべき線引きがも最も難しい部分です。就業規則が労使間のルールブックである以上、極力、公開するべきですが、能力評価基準、ランク表までが規程としての公開限度だと思います。
▼ 最近、何でもかんでも、「見える化」が風潮となっていますが、「制度としての手順」は公開にしても、「個人別評定」は、経営側の専権事項で、両者を一緒くたして「見える化」風潮の対象とするべきではありません。
▼ 但し、後者と雖も、公平性、合理性が維持されることが必要ですので、公開情報以外の個別問題は、苦情処理委員会等の組織を常設することに依って説明を行い、納得度を上げていくのが望ましいと考えます。
▼ この組織には、考課問題に限らず、就業上の個別問題の解決にも対応させます。詳細な状況が分りませんので、これ以上、具体的に申し上げることは出来ませんが、要は、就業規則の原点に立ち返り、公開すべき限度をシッカリ見極め、もう少し、強気姿勢で臨まれることをお薦めします。
投稿日:2016/10/21 11:16 ID:QA-0067897
相談者より
この度はご回答ありがとうございました。
線引きが難しい場面が評価制度に限らず、多々あります。
貴重なご意見参考とさせて頂きます。
投稿日:2016/10/21 16:16 ID:QA-0067906大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
制度
「3年連続となると降級(給)」という評価自体、異常なものではありませんが、それを絶対条件とする必要もなく、人事評価は一定の評価基準に基づき適宜行うものです。その基準で公開できるもの出来ないものがあるのは当然で、「どこにそんなことが書かれているのか」等クレーム自体が、会社の秩序を乱す行為です。もちろん恣意的な評価や不平等に映る評価をすれば、そのような文句を言ってこない、本来会社が守るべきサイレントマジョリティの有能なスタッフのモラールを下げることになりますので、何でも好き勝手に評価できるわけではありません。例えば売上・利益目標、年度計画目標の達成度や勤務状況等を総合的に判断して評価が行われるのが普通ですので、すべての評価実態を公開するものではなく、またすべきではありません。理不尽な反論には毅然と拒絶し、本当に大切にしなければならない社員のやる気を削がないよう、自動的な判断ではなく、判断基準の一つくらいに運用されるのが良いのではないでしょうか。
投稿日:2016/10/21 22:33 ID:QA-0067910
相談者より
この度は、ご回答頂きありがとうございました。
おっしゃるとおりであると私も思っておりますが、若い社員ばかりでなく、ある程度年数を重ねている社員でも問題を抱えているのも事実です。
貴重なご意見ありがとうございました。
参考とさせて頂きます。
投稿日:2016/10/24 11:50 ID:QA-0067924大変参考になった
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。
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